『30分以内の挑戦と逆転劇』調査ノート飲食業界編③〜ドミノピザ〜全5話
こんにちは!
ユキちゃんのビジネスモデル調査ノートの新シリーズはいかがですか?ついに中盤に差し掛かりました。今回もドミノピザを食べながら調査していきたいとおもいます!
是非1話目から読んでみてください👇
第一弾は『飲食業界』ファーストフード編
①マクドナルド—『世界を味方にしたファストフードの革命』
②スターバックス—『コーヒー1杯が生む空間価値』
③ドミノ・ピザ—『30分以内の挑戦と逆転劇』
④モスバーガー—『日本発・こだわりの味と地域密着』
⑤総集編—『飲食業界の未来を考える』
全5話でお届けします!
無料で読める最新の記事はこちらから🐰
『30分で届くピザと、ビジネスの勝負勘』
「今夜は自炊する元気がない……」
仕事を終えてオフィスを出たのは、もうすっかり夜。私は大きく伸びをしながらスマホを取り出す。ここ最近、急ぎの案件が立て込んでいて、手っ取り早く夜ごはんを済ませたい気分なのだ。コンビニ弁当でもいいけど、ちょっと味気ない。駅前の牛丼屋は混んでそうだし……。
「そうだ、たまにはピザでも頼もうっと!」

私はふとピザのデリバリーを思い出す。大学時代はよく友達の家で集まって、ゲームしながらピザをとったりしていたっけ。懐かしい味が恋しくなって、思わずスマホで検索してしまう。
「えーっと……『ピザ デリバリー 近所』……あ、ここなら配達できるっぽい」
目についた店にさっそく電話してみる。すると、お店のお姉さんの声が受話器越しに聞こえてきた。
「ありがとうございます。ご注文はどうされますか?」
「えっと、Mサイズの……」
好きな具材をあれこれ選び、意気揚々と住所を伝える。よし、これで晩ごはんは完璧! あとは届くのを待つだけ……と思ったら。
「お届けまで1時間ほどかかりますが、よろしいでしょうか?」
1時間! まあ、混んでる時間帯だし、仕方ないよね……と思いつつも、私のお腹はすでにペコペコだ。これから1時間待つとなると、ちょっと辛い。ついつい口をとがらせてしまう。
「えー、そんなに待つのかぁ……。昔、たしか“30分以内に届けます!”って宣伝してたピザチェーンがあったよね? あれって……」
そうだ、確かドミノ・ピザが看板にしていたサービスじゃなかったっけ? 学生の頃、テレビCMやチラシで「30分以内に届く!」ってよく見かけた覚えがある。注文からあっという間にピザが届くなんて、当時はすごく驚いたんだよな。だけど、最近じゃあんまり聞かなくなった気がする。
私は少し気になって、その場でスマホをいじりながら思い返してみる。どうしてドミノ・ピザは、あの「30分保証」をやめちゃったんだろう……? 気になると、調べずにはいられない性分だ。
「うーん……よし、帰ったらうさぎ先生に相談してみよう」
そう思いながら、私がマンションのエントランスにたどり着くと、ちょうど郵便受けに何枚かチラシが入っていた。スーパーの特売情報や、クリーニング屋さんの割引券に混じって、なんとドミノ・ピザのチラシが1枚。これは偶然? いよいよ気になってきた。
「ただいまー」
ドアを開けると、リビングのソファの上で、もっふもふの白いウサギがこちらをじっと見ている。そう、私が同居している“うさぎ先生”だ。もとは大学教授でマーケティングや心理学、AI研究までこなしていたらしいが、闇の組織に狙われてウサギの姿に変えられたという波乱万丈な経歴の持ち主。いまは私の部屋で穏やかに暮らしている。
「おかえり、ユキくん。遅かったね」
「ただいま、先生。聞いてよ、ピザのデリバリーを注文したんだけど、1時間待ちだって言われちゃって……お腹ペコペコなのに〜」
私が恨めしげな顔で訴えると、先生はちょこんと首をかしげる。
「一時間……まあ、そのくらいなら普通じゃないかな? 夜のピークタイムはどこも忙しいしね」
「そうなんだけど、前は“30分以内にお届け!”って言ってるチェーンあったよね? ドミノ・ピザ……ってやつ。先生、それについて何か知ってる?」
先生は「ふふん」とまるで待ってましたとばかりに笑みを浮かべる(ウサギに笑みって言っても、長い耳がピョコピョコ動くくらいだけど)。
「もちろん知ってるよ。ドミノ・ピザはまさに、スピードと戦略でデリバリー界を牽引してきた企業なんだ。しかも、ただ早いだけじゃなく、そのスピードを“ブランド価値”に変えたところが革新的だったんだよ」
「へえ……やっぱり“早い”という強みがすごかったんだ。でも、それがどうして今は聞かなくなったの?」
私が純粋な疑問を投げかけると、先生は一拍おいて、なにやら意味深な表情をする。
「それには深い事情があってね。スピード重視のあまり、いろいろと問題も起きたんだ。事故や訴訟……企業にとっては大きな試練だった。それをどう乗り越えたのかが、ドミノ・ピザの“逆転劇”の醍醐味とも言えるんだよ」
事故? 訴訟? まさかピザ配達にそんな大変なことが起きたなんて知らなかった。私は思わず目を丸くする。
「なるほど……詳しく教えて欲しい! デリバリー業界に革命をもたらした企業なのに、そんな大ピンチがあったなんて興味あるし。私も、販促やブランドづくりの参考になるかもしれないしね」
「いいだろう。じゃあ、ちょうどピザが届くまで時間もあることだし……話そうか。“30分以内”という挑戦と、その先に訪れた試練。そして、それを乗り越えて再びブランドを作り直した物語を」

うさぎ先生はそう言うと、ふかふかのソファで姿勢を正した。私も急いで部屋着に着替え、テーブルにはメモ帳とペンを用意する。こういう話を聞くときは、いつも以上に気合が入るのだ。
「よし……先生、よろしくお願いします!」
ちょうどそのタイミングで、玄関のチャイムが鳴った。どうやら注文していたピザが届いたみたい。時計を見ると、電話してから40分くらい。まあ、1時間よりは早いからまだいいか……。
私はピザを受け取り、一切れ手にしながら、先生の解説に耳を傾け始めた。
こうして、私の“ドミノ・ピザ”についての調査が始まる——。
『デリバリー革命を生んだ、スピード経営の秘密』
ここから先は
この記事が参加している募集
最新記事を無料で提供していく為にも支援頂けますと幸いです。頂いた支援は資料や宣伝などクリエイターとしての活動費として使わせていただきます!
