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『日本発・こだわりの味と地域密着』調査ノート飲食業界編④〜モスバーガー〜全5話

こんにちは!
ユキちゃんのビジネスモデル調査ノートついに企業は最後になりました。今回はモスバーガーを食べながら調査していきたいとおもいます!

是非1話目から読んでみてください👇

第一弾は『飲食業界』ファーストフード編

マクドナルド『世界を味方にしたファストフードの革命』
スターバックス『コーヒー1杯が生む空間価値』
ドミノ・ピザ30分以内の挑戦と逆転劇』
モスバーガー『日本発・こだわりの味と地域密着』
総集編『飲食業界の未来を考える』
全5話でお届けします!

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『ハンバーガーに込められた“おもてなし”の心』

「よーし、今日も仕事終わり!」
夕方にオフィスを出ると、どっと疲れがやってきた。最近は立て続けに新企画が動いていて、会社から任される仕事も増えている。もちろんやりがいはあるけど、気分転換が必要……そんなとき、私の足は自然と駅前のファストフード店へ向かいそうになる。お腹もすいてるし、手っ取り早く食事を済ませたいって気分。

私は社会人2年目の販促担当OL、ユキ。これまでにいろんな有名企業のビジネスモデルを調べてきた。マクドナルドのフランチャイズ戦略、スターバックスのサードプレイス、ドミノ・ピザの30分保証などなど……。会社の広報や企画のネタとしても、かなり勉強になっている。

今日も「何か夕飯にいいアイデアないかなあ」と思いながら駅前を歩いていると、ふと目についたのがモスバーガーの看板だった。赤と緑のロゴが印象的で、窓の向こうにはなんとなく落ち着いた雰囲気の店内が見える。

「そういえば、いつも安定した人気がある気がするなぁ……。マクドナルドほど派手なCMも見ないし、価格も少し高めなのに、どうして人が入ってるんだろう?」

私はガラス越しに店内の様子をちらりと覗く。テーブルには、一人でゆっくりとハンバーガーを食べているビジネスパーソンや、学生同士でおしゃべりしながらポテトをつまんでいるグループ、さらには年配の夫婦らしき方まで、実にさまざまな層が“モスバーガー”を楽しんでいる。

「……ちょっと食べていこうかな」

お店に近づき、自動ドアを通り抜けると、外の雑踏とは対照的に落ち着いたBGMとやわらかい照明が広がっていた。カウンターに並んでいるお客さんの列は数名程度。そこまで混雑しているわけではないけど、ほどよい賑わいがある。

レジ前のメニュー看板を見ていると、“モスバーガー”“テリヤキバーガー”“モスチーズバーガー”など、おなじみの商品名が並ぶ。だけど、ふと目を引いたのは“菜摘(なつみ)バーガー”という商品。バンズの代わりにレタスで挟むヘルシーな一品だ。以前から存在は知ってたけど、なんとなく初めて挑戦してみたくなる。

「……よし、今日はこれにしてみよう」

私はレジで店員さんに「菜摘テリヤキバーガー」を注文し、サイドメニューとドリンクもつけてもらう。会計を済ませると、「少々お時間いただきますが、よろしいでしょうか?」と店員さん。なるほど、作り置きじゃなくて、オーダーが入ってから調理を始めるスタイルなのか。ファストフードにしては一手間多いけど、だからこそ“出来立て”にこだわる姿勢が感じられる。

「店内でお召し上がりですか?」
「はい、そうします」

番号札を受け取り、空いている席を探す。ところが、席に着いても店内は騒がしくない。むしろどこか“ゆったり”した空気が流れている。マクドナルドや他のファストフードチェーンでは、ドドドッと出入りが激しく、回転が早い印象があるけど、モスバーガーは“ゆっくり食事をする場所”という雰囲気が強い。

「なんでこんなに落ち着いてるんだろう……。普通、ファストフードってもっと“早く安く”って感じじゃない?」

そんな疑問が浮かんでいると、店員さんがトレイを運んできた。ビニール手袋をした両手で商品をそっと置きながら、「お待たせいたしました」と丁寧に微笑んでくれる。ちょっとした“おもてなし”を感じる瞬間だ。

私はさっそく紙包みを開き、レタスに包まれたテリヤキバーガーを一口。すると、シャキシャキの野菜と甘辛のソースが絶妙に絡み合って美味しい。ファストフードっていうより、どこか手作り感のある、家庭的な味わいがする。

「うん、おいしい……! これはちょっとハマりそうかも」

食事を終えて店を出るころには、仕事の疲れもどこかに吹き飛んでいた。満足感でいっぱいだ。それにしても不思議だ。どうしてモスバーガーだけ、こんな独自路線を行っていてもうまくいってるんだろう? この秘密を知りたくなってしまう。

「そうだ……家に帰って、うさぎ先生に相談してみようっと!」

私はマンションへ向かう足取りを早める。うさぎ先生はマーケティングと心理学、AI研究が専門の元大学教授。ただし現在は“ウサギ”の姿に変えられていて、世間的には少し目立ってしまう存在。でも私の部屋では自由に暮らしている。彼の博識ぶりは、これまで何度も私の仕事に役立つヒントをくれた。

部屋のドアを開けると、相変わらずソファの上でモフモフした体を丸める姿が目に入る。

「ただいまー。ねえ先生、モスバーガーってなんであんなに落ち着いた雰囲気なんだろうね?」

私が雑談めいたトーンで問いかけると、先生はゆっくり振り返りながら、長い耳をぴんと立てる。

「おかえり、ユキくん。おや、今日はモスバーガーを食べてきたのかい? いいところに目をつけたね。モスバーガーは“日本文化”と“地域密着”を武器にして、独自のポジションを築いているんだよ」

ウサギの姿のまま、教授らしい落ち着いた声でそう言う先生。私は思わず「やっぱり先生は何でも知ってるんだなあ」と感心してしまう。早速リビングのテーブルに腰を下ろし、ノートを取り出してメモの準備をする。

「なるほど……気になるな。そのあたり、詳しく教えてほしい。マクドナルドみたいに“スピード”と“安さ”で勝負するわけでもなく、ドミノ・ピザみたいに“30分保証”を掲げてるわけでもない。だけど確かに根強い人気があるよね」

先生は「ふむ」と柔らかくうなずき、私のノートを見ながら口を開く。

「じゃあ今夜は、モスバーガーのビジネスモデルをじっくり解説しようか。意外と知られていない“おもてなし”の心や、地域コミュニティとの連携が、彼らの強さを支えているんだよ。まずは“国産素材”と“こだわりの味”から語ってみよう」

私はわくわくしながらペンを走らせる。きっとここから始まる話は、私の仕事にも活かせるヒントがぎっしり詰まっているに違いない。昨日まで知らなかった企業の裏側が、今からどんどん見えてくる。それを想像すると、自然とモチベーションが高まるのだ。

こうして、モスバーガーの魅力を解き明かす“調査”がスタートする——。


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