玉姫稲荷神社
先日、待乳山聖天に行ってきた話を帰ってきて母にしたところ、
玉姫神社と石浜小学校も行ってきてほしかったのに・・・というのですが、玉姫神社・・・たしか昨年末に火事に遭っていると聞きました。
今回は、参拝記録ではなく、紹介だけ書いておきます。
母は、玉姫神社のエピソードをいろいろ話してくれはするのですが、90歳だし、前置きが長すぎるので、よくわからなかったのですが、小学校で(学校のイベントとして)よく行ったそうです。
「お父さんのいない子は鳥居をくぐれなかったのよ。今思えば、残酷よね。」
なんて話していました。
神道では、死=穢れ という考え方はあるので、喪中の年は神社参拝を控えることがあるけれど、これは謎のルールですね。
玉姫稲荷神社
正式には、玉姫稲荷神社。
お稲荷さまなので御祭神は宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと)。
御由緒
社伝に天平宝宇四庚(760年)の創建とあり、享保年間に出版された『江戸砂子』に
「新田義貞朝臣、鎌倉の高時を追討のみぎり、弘法大師の筆の稲荷の像を襟掛にしたまひしを、瑠璃の宝塔にこめて当所におさめまつり給ふ。故に御玉ひめの稲荷と申のよし。」とあります。
わかりやすく書いてみます。
創建は奈良時代の760年(天平宝字4年)と言われていて、京都の伏見稲荷大社から勧請(神様の分霊を迎えること)されたのが始まりとされます。
名前の由来が、鎌倉時代の新田義貞が、北条高時を討つために鎌倉へ向かう際、この神社で戦勝祈願をしたんだそうです。
その時、弘法大師が描いた稲荷像を「瑠璃の宝塔」に納めて奉納したことから「御玉ひめ(玉姫)」と呼ばれるようになったと言われています。
靴の神社
玉姫神社といえば、なんといっても靴の市が有名です。
こんこん靴市: 毎年4月の最終土日に開催される
靴のめぐみ祭り市: 毎年11月の最終土日に開催される
神社の周りはもともと靴の製造業者や問屋が多い地域で、商売繁盛と地場産業の発展を願って始まったものです。
市価の2割〜8割引きくらいで靴やバッグが買えるから、毎回とても賑わいます。「靴神輿」っていう珍しいお神輿も出るんです。

ご利益と摂社
境内には口入稲荷神社(くちいれいなりじんじゃ)があって、縁結びや就職、求人の神様として知られています。
お稲荷さまといえば「五穀豊穣」や「商売繁盛」が一般的ですが、「口入(仲介・紹介)」を専門に掲げる神社は、実はそんなに多くありません。
有名なのは京都の伏見稲荷大社の荒木神社とか、東京だとここと赤坂の氷川神社(四合稲荷)くらいです。
だから、どこにでもある標準装備ってわけじゃなくて、ちょっとレアな存在なのです。
土地柄(吉原・山谷)との深い関係
台東区清川という場所は、かつての「吉原遊郭」のすぐ近く。そして、労働者が集まる「山谷(さんや)」というエリアにも隣接しています。これがすごく重要なポイントなんでしょう。
吉原との縁: 江戸時代、吉原で働く遊女たちの縁談や、その後の身の振り方を差配(仲介)してくれる神様として信仰されていた側面があります。
仕事の仲介: 山谷の労働者たちにとっても、良い仕事(口)を紹介してもらうことは死活問題だったから、「仕事とのご縁」を求めて参拝する人が多かったと思われます。
ここでは「お狐さま」の人形を授かって、願いが叶ったら一対にしてお返しするっていう習わしがあります。
このお狐さまは、バラではなく三体一組になっているのが特徴です。
中央に大きな狐(仲人役)、その両脇に少し小さな狐(夫婦、あるいは依頼主と相手)が並んでいるデザインです。
祈願の作法
授与: 神社で三体一組のお狐さまを授かる。
持ち帰り: 家に持ち帰って、願いが叶うまで大切に祀る。
奉納: 願いが叶ったら、感謝の気持ちを込めて神社へ返しに行く。
拝殿の横には、願いが叶って戻ってきたお狐さまたちがたくさん並んでいる奉納所があります。ずらっと並んだ白いお狐さまの姿は、なかなかの迫力です。
「良い仕事が見つかりますように」とか「素敵なパートナーと出会えますように」っていう切実な願いを、この三体のチームプレイで応援してくれるってわけです。
町の中にたくさんあるお稲荷様の小さなお社
わたしが住んでいる北区も下町の括り。
町の中には自分の敷地内にお稲荷様を祀っているお家が結構あります。
でも、天照大御神を祠はありません。なぜでしょう。
これはお稲荷さんは「生活密着型の神様」だから。
お稲荷さんは、
・農業(五穀豊穣)
・商売
・仕事
・家の守り
・・・つまり、日常そのものに関わる神様です。
一方、天照大御神は「国家レベルの神様」。
・太陽
・皇室の祖神
・国家の中心
・・・スケールが違います。個人の家に置く対象じゃないので、伊勢神宮やそれの分霊を祀る神社からお札をいただいて、神棚に祀るのが正解でしょう。
お稲荷様と相性が悪い人のこと
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時々、聞きませんか?
実際にいろいろなエピソードも多く聞きます。
でも、その大半が、神社を参拝すべき時間をはずしていたり、祠を作ったものの、きちんと手入れをしなくなったとか。
前述のとおり。お稲荷様って身近な神様なんですね。だから答えも出やすく感じやすいんです。
そういえば。お稲荷様には必ず狐の石像がいます。
だから、狐が神様なのかと思っている子供たちも多いのですが、ご祭神は
宇迦之御魂命です。
・食べ物の神様
・穀物の神様
・生命を養う存在
狐はその眷属です。
神様の多くは本来、眷属がいるんです。
・龍神 → 龍
・山の神 → 狼や鹿
・天狗系 → 烏(カラス)
自然や動物とセットの神様は以外と多いのですが、お稲荷様だけ狐が可視化されたんですね。
お稲荷さんは庶民の神様だから、農民・商人・町人たちが、日常の中で祀った・・・その結果、「見える存在(狐)」が残ったのかもしれません。
神社については以下の記事などを書いています
・待乳山聖天
・トイレの神様
・神社の天と地
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