評価面談で自己肯定感が下がる本当の理由|評価と「自分」を切り分ける

高い評価をもらっても、なぜか満たされない夜に
管理職研修で、こんな場面がありました。
「評価面談のあと、どんな気持ちになりますか?」
と聞くと、 ベテランの女性管理職がこう言いました。
「高評価をもらっても、どっと疲れるんです。 来期も維持しなきゃって、もう次のプレッシャーが始まる感じで」
うなずく人が、会場のあちこちにいました。
評価面談で落ち込むのは、
能力が足りないからではありません。
「評価」と「自分という人間」を、
無意識に混ぜてしまっているからです。
評価面談で自己肯定感が下がる本当の理由
評価の場で起きているのは、
単なるフィードバックではありません。
心は、こう誤解します。
「成果が足りない」=「私は足りない」
本当は違うのに。
数字やコメントは「仕事の結果」です。
でも私たちは無意識に、
それを「存在の通知表」にしてしまう。
もし面談のあとに
喉が締めつけられる
胸がざわつく
帰り道に涙が出そうになる
そんな感覚があるなら、
それは存在が否定されたと 心が錯覚しているサインです。
でも、
会社が評価しているのは あなたという人間ではありません。
あなたのチーム内での「役割」です。
評価で消耗する人と消耗しない人、たった一つの違い
ここが、この記事で一番大切なことです。
「Do(すること・成果)」と「Be(存在・人格)」は、 まったく別のものです。
仕事の成果は、
環境やタイミング、 チームの状況、
会社の方針に左右されます。
自分だけの力でコントロールできるものではありません。
でも「あなたという存在」は、
誰のペンでも書き換えられません。
評価が低くても、
あなたの価値は変わらない。
評価が高くても、
それはあなたの全部ではない。
この2つを混ぜてしまう人ほど、
面談のたびに消耗していきます。
逆に、この2つを分けられる人は、
評価を「情報」として受け取り、
次に活かすことができます。
「今期の成果はこうだった(Do)」
「でも私という人間の価値は変わらない(Be)」
この区別が、心を守る土台になります。
評価面談で自分を守る3つの視点

① 評価は「役割」へのコメント
評価は、あなたという人ではなく、
「今の役職という役割」へのコメントです。
少し一歩引いて、
「この役割は、今の自分に合っているかな」
と眺めてみる。
それだけで、受け取り方が変わります。
② 指摘は「攻撃」ではなく情報
面談で言われたことは、
自分を否定する言葉ではありません。
それは会社から見た一つの視点です。
「会社はこう見ているんだ」と受け止めてみる。
指摘は自分を責める材料ではなく、
次の行動を考えるためのデータです。
③ 自分だけの評価軸を持つ
会社の評価は、ひとつの物差しにすぎません。
今期、やめなかったこと
誰かを陰で支えたこと
しんどい日に踏ん張ったこと
それを一番よく知っているのは、あなたです。
「誰に何を言われても、私は私の味方」
この土台があれば、 外側の評価に飲み込まれません。
評価面談のあと、自分に言ってほしい言葉
評価は、季節のように変わります。
でも、あなたの価値は変わりません。
評価面談は、あなたを裁く場所ではなく、
あなた自身を映し出すための鏡です。
次に椅子に座るときは、
「評価される私」ではなく、 「評価を使いこなす私」で。
ゆっくり、深呼吸を。
今日の面談が、 あなたの未来を少し軽くしますように。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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桐生 純子|コミュニケーショントレーナー
国家資格キャリアコンサルタント
青山学院大学WD修了・リーダー訓練法トレーナー
法人を中心に30年・延べ15万人の研修現場に立ってきました。
「伝わらない」の多くは、言葉ではなく姿勢の問題です。
その気づきを、記事を通してお届けしています。
著書『こころのスイッチ』

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