「チルド」(備忘録的感想)
カテゴリーとしてはホラーのようだが、ホラーというよりはサイコスリラーのような作品だった。
堺(染谷将太)はコンビニの店長補佐だ。
オーナー(西村まさ彦)は父だが、彼が店頭に立つことはない。
店長の今井(長島竜也)と堺で店を運営しているが、今井もややクセのある性格だった。
そこに、新しい店員の小河(唐田えりか)がやってくる。
小河は真面目な性格で、オーナーが決めるコンビニ内のおかしな運営方針に異議を唱える。
オーナーからは嫌なら辞めるように言われるが、小河は辞めるか辞めないかは自分で決めると言って、勤務を続けた。
オーナーの性癖もあり、コンビニ内は少しずつおかしくなっていく。
主人公の堺だけがいわゆる「普通」で、それ以外の登場人物は多かれ少なかれ、ちょっと変わった人たちだ。
そこで細かい違和感が生じるのだが、元々変わった父親であるオーナーに育てられたためか、堺は違和感を意に介せずコンビニの運営を行い、私生活でもマッチングアプリでの出会いを求める。
その堺の普通の行動が、コンビニ内の違和感をより強調する構図になっていて、ストーリーが進むにつれて違和感のギアが上がっていく。
普通の生活を送っていた主人公が少しずつ狂気をまとっていく、という作品はこれまでもあったと思うが、主人公が普通の生活を送りながら、周りがおかしくなっていく状態を静観する、と言う見せ方は新しいかな、と思った。
特に、静観する主人公に染谷将太を配した時点で、この作品は成功したと言っても過言ではないだろう。
粗削りな部分はあるが、発想と言う部分では面白い作品だと思った。
ちょうど時間があったので、監督と女優3人の舞台挨拶も見る事ができた。

監督はCMディレクター出身で、長編作品は初めてのようなので、この後の作品にも期待したい。
106.チルド
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こんな辺境の文章を読んでいただきまして、本当にありがとうございます!