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「アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ」(備忘録的感想)

前作がダメダメだったため、あまり期待しないで観に行った。
公開初日の豊洲の夕方の上映回だったのに、客席は20席も埋まっていなかった。
ああ「果てしなきスカーレット」同様、前作でみな興味を失ってしまい、この作品も評判倒れの大ゴケで終わるのかと思ったのだが、作品は想像とは全く異なる完成度だった。

※追記
●登場人物
・ジェイク・サリー(オマティカヤ族)
主人公。アバターとしてナヴィ族に潜入したが、オマティカヤ族の族長の娘ネイティリと恋仲になりナヴィ族として生きることにした。
・ネイティリ(オマティカヤ族)
オマティカヤ族の族長の娘で、母はパンドラの神「エイワ」の声を聴くことができる巫女。戦士の婚約者がいたがジェイクと恋仲になり、婚約者がスカイ・ピープル(地球人)との戦闘で死亡したためそのままジェイクと結ばれ2男1女に恵まれる
・キリ
ジェイクと一緒にパンドラに来ていたグレイス博士のアバターが出産した娘。グレイス博士の死後ジェイクとネイティリに育てられる
・クオリッチ
元々はジェイクの上官の大佐で「1」の戦闘で死亡したが、記憶をナヴィ族のクローンに移植され復活。何事も武力で黙らせようとする生粋の軍人。
・スパイダー
クオリッチの息子。「1」の後地球人が地球に帰還する際、幼過ぎて退避カプセルに乗ることができず、ジェイクとネイティリに育てられた。純然たる地球人。
・ネテヤム(オマティカヤ族)
ジェイクとネイティリの長男。「2」で死亡。
・ロアク(オマティカヤ族)
ジェイクとネイティリの次男。自分のせいで兄が死んだと心に傷を負っている。メトカイナ族の族長の娘レヤと恋仲。
・トゥク(オマティカヤ族)
ジェイクとネイティリの娘

・トノワリ(メトカイナ族)
ジェイク家族をリーフに受け入れたメトカイナ族の族長
・ロナル(メトカイナ族)
トノワリの妻で「エイワ」の声を聴くことができる巫女。ネイティリとはバチバチの関係。
・レヤ(メトカイナ族)
トノワリとロナルの娘でロアクと恋仲。
・ヴァラン(アッシュ族)
残虐で攻撃的な性格のアッシュ族の女族長。

前作で長男のネテヤムを失ったジェイクたちは、引き続きメトカイナ族のリーフで暮らしていた。
しかしメトカイナ族の長のトノワリは、ジェイクが海底から兵器を引き上げる事を非難する。
さらにロナルとネイティリの仲も相変わらずしっくりせず、一家はメトカイナ族の中で浮いてしまっていた。
スパイダーのマスクの問題もあったため、ジェイクたちはリーフを離れ、行商を行う風の民と行動を共にすることにした。
だがジェイクたちが風の民の飛行船に乗って移動を始めると、灰の民のアッシュ族の襲撃を受ける。
ジェイクとネイティリは兵器と弓で応戦するが、風の民の飛行船はすべて墜落し、家族は散り散りになってしまった。

ジェイクは子供たちを逃がしたが、自身はアッシュ族のリーダーのヴァランに捕まってしまう。
すると、そこにクオリッチと部下が現れた。
クオリッチは風の民の飛行船にジェイクたちが乗船していることをキャッチし、追ってきていたのだ。

別行動で逃げた子供たちだが、再びスパイダーのマスクのバッテリーがなくなってしまう。
手の打ちようがなくなったところで、キリがスパイダーを木の根の上に寝かせた。
そしてスパイダーに宙を舞っていた虫を食べさせ、自分のフィーラーを木の根に融合させる。
すると木の根から細い繊維が伸びて、スパイダーの体を覆った。
スパイダーはすぐに目覚めるが、その時にはマスク無しでも呼吸ができる体になっていた。

ストーリー全体の設定が、序盤までにほぼ語られる。
この後、前作で問題となったパヤカンのトゥルクン群内でのエピソードなども入るが、基本的にはクオリッチがアッシュ族と手を組んでスパイダー奪還を目論み、キリがツァヒクとして覚醒していく部分を軸として展開する。

ほとんど直線的なストーリーで、予告編を観ただけで作品全体の構成が簡単に想像できてしまった前作と比べ、今回は練りこまれたストーリー展開になっていた。
スパイダーとキリの二人が作品全体のキーパーソンとなり、そこにジェイクとロアクの親子愛、クオリッチのスパイダーへの愛情などが絡んでくる。
クオリッチは前作までは典型的な軍人キャラで、武力で直線的に進軍する事しかできなかったが、今回はかなり戦略的に動くようにキャラ変していた部分が、作品全体に機能していた。
クオリッチとスパイダーは微妙な距離感で、最後までこの距離感を変えなかった事で、クオリッチがどう行動するか予想できない展開になっている。
ナヴィの部族間の諍いの描き方もよく、特にネイティリ、ロナルそしてヴァランの女性戦士のプライドを賭けたせめぎ合いもいい感じで描かれていた。

少々ネタバレになるが、最後は惑星パンドラの聖なる力が皆を救ってくれる。
キリが覚醒をし始めるあたりから、だいたいこの展開になると予想でき、よくあるパターンと言ってしまえばその通りである。
それでも、ストーリーにキッチリとメリハリが付いているので、3時間を超える上映時間でもまったく飽きることはなかった。
前作は、ラストのクライマックスシーン30分間くらいはすべて戦闘艦の中でのバトル、しかもジェイクとクオリッチの二人のバトルがほとんどで、パンドラを舞台にする意味があるのかと思えるほどショボかった。
しかし今回は多数のナヴィ族が揃い、スカイピープルである地球人のメカも登場して、迫力は前作とは雲泥の差だった。

「果てしなきスカーレット」は期待もされず内容もダメダメだったため、SNSで再評価される事もなかったが、この作品はもし初週の興行収入が予想より低くても、SNSや口コミで再評価される可能性は高い。

この作品の興行収入次第でパート4、5の製作が決まるらしいが、続編2作品も作られるのではないかとも思った。

180.アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ

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