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「恋のいばら」(備忘録的感想)

※2023年1月執筆

それほど期待していなかったのだが、時間があったので観る事にした。
すると、想像以上にいい出来の映画だった。

莉子(玉城ティナ)はバイトをしながらダンサーを目指していた。
彼の健太朗(渡邊圭祐)はカメラマンで、時折健太郎に家に泊まったりしている。
ある日莉子は、バスで女性に声を掛けられる。
女性は富田桃(松本穂香)と名乗り、健太郎の元カノだと言う。
そして桃は、もう健太郎に未練はないが、健太郎が自分の裸の写真を持っているはずだ、それを消去したいと訴えた。
莉子は最初相手にしなかったが、過去に自分も健太郎に寝顔を撮影されていたことを思い出し、桃に協力することにする。

健太郎は2階建ての一軒家に、やや痴ほう症の症状が出ている祖母と暮らしていた。
両親が赴任中で留守のため、健太郎が祖母の面倒を見ているのだ。
桃は付き合っていた当時に作った、健太郎の家の合カギを持っていた。
その合カギを使い、健太郎が撮影中に家に忍び込もうとするが、さすがにカギは替えられていた。
そこで二人は、莉子が健太郎とデートをしている最中に荷物からカギを抜き取り、桃が合カギを作る作戦を立てる。
なんとか健太郎にバレずに合カギを作り、再度自宅に侵入を試みるが、今度は祖母が内カギのチェーンを掛けていたため進入に失敗する。
合カギ作りで仲良くなりかけていた二人だが、この失敗でケンカになってしまう。

題材としては珍しくないのだが、ここそこに布石を埋め込んだストーリー展開が巧妙だ。
ラストに向けて、莉子と桃がそれぞれに抱いていた感情が明らかになっていき、ストーリーが完結する。
演劇っぽい内容なので原作があるのかと思ったが、そうではなくオリジナルのストーリーらしい。
監督の城定秀夫は、基本的にはポルノ映画やVシネマで無数の作品を撮っているようだが、この作品でかなりの実力者である事がわかった。
これまでも「アルプススタンドのはしの方」、「女子高生に殺されたい」、「ビリーバーズ」などは気になっていたものの、上映館が少ないため見逃してしまっていた。
これからはこの監督の作品は、できるだけチェックして観に行くようにしたい。

10.恋のいばら

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