「アスファルト・シティ」(備忘録的感想)
テアトルシネマの作品紹介に「NYハーレムの救急医療現場のリアルを描く、緊迫の没入型スリラー」とあったので、サスペンス的な作品を期待して観に行ったが、まったく異なる作品であった。
コロラド出身のクロス(タイ・シェリダン)は医大受験に失敗した後、N.Y.で救急救命隊員となっていた。
並行して医大の受験勉強も行っている。
救命隊の相棒は、ベテランのラット(ショーン・ペン)だった。
クロスは初勤務でいきなり、銃弾で瀕死状態の要救助者に遭遇し、何もできずに打ちひしがれる。
そんなクロスをラットは厳しくも丁寧に指導し、クロスは少しずつ救命隊員として成長する。
だがある日、二人は薬物中毒で、かつHIV患者の妊婦の救助に向かう。
妊婦は自宅別途ですでに出産をしており、新生児は鳴き声を上げておらず、意識がないようだった。
ラットはクロスに母親を観るように言い、自分は洗面所で新生児の蘇生を行う。
しかし新生児は絶命しており、ラットはクロスに母親を搬送するように命じた。
二人が病院に母親を搬送した直後、新生児が生きていたと連絡が入る。
原作は、元救急救命士による実話がベースになっているらしい。
そのためか、一つ一つのエピソードはリアリティがある。
しかし各エピソード間の関連が薄く、それぞれが単独して並んでいるだけで、映画としてのまとまりがない。
クロスには、乳飲み子を抱えたシングルマザーらしき彼女がいるのだが、彼女とどこで知り合ったのかもよくわからない。
クロスは新人として嫌がらせを受けるが、ラット以外の同僚との距離感についても描き方が甘いため、N.Y.の救急救命士はロクでもない連中ばかりなのか、とも思ってしまう。
各エピソードについてもテンポが悪く、ちょっと冗長な感じがする。
救急救命士の現場を表現したかったのだとは思うが、であればいっそのこと完全にドキュメンタリーにした方がわかりやすかったのではないか、とも思った。
テーマも含め、ちょっと期待していただけに、ハッキリ言って残念な作品だった。
93.アスファルト・シティ
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こんな辺境の文章を読んでいただきまして、本当にありがとうございます!