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鍵を閉めたか何度も確認してしまう。強迫症の対処は「しないこと」

昨晩、NHKのEテレ「きょうの健康」を見て、自分は軽い「強迫症」にかかっているのではないかと思いました。
今週のテーマは「メンタル不調 最新治療」で、昨日は強迫症が取り上げられていたのです。

強迫症とは、不安な考えがしつこく頭に浮かび(強迫観念)、その強い不安や恐怖を打ち消すために過剰な行為を繰り返してしまう(強迫行為)疾患です。
重症化すると強い苦痛にさいなまれ、外出が困難になるなど日常生活に支障をきたします。周囲を巻き込んでしまうこともある、やっかいな疾患です。

100人に1~2人がかかっていると言われ、20代前半での発症が多く、女性は男性の2倍なりやすいそうです。
有名人では、俳優の佐藤二朗さんもこの疾患を公表しています。

代表的な症状には、次の4つのタイプがあります。

  • 確認行為:水道やガスの元栓、戸締まりなどが気になり、何度も確認してしまう。

  • 洗浄・汚染恐怖:不潔な感覚が拭えず過剰に手を洗ったり、公共の場所を避けたりする。

  • 儀式的行動:決まった順序やルールで並べないと不吉なことが起きると考え、完璧になるまでやり直す。

  • 意に反する思考:「誰かに危害を加えたのではないか」という不安や不条理な考えが頭から離れない。

いずれも、自分でも「ばかばかしい」とわかっていても、行為を止められないのが特徴です。

私の症状は、外出時にドアや窓、水道、ガスなどを閉めたか、3〜4回確認してしまう程度です。
私も外出前に戸締りの確認を繰り返すのはばかばかしいと思いますが、なかなかやめられません。

また、父と2人暮らしになってから、父が夜中にトイレに行った後など、水道はしっかり閉まっているか、汚していないか、電気の消し忘れはないかなど、さらに気になってしまうようになりました。
父が大病を抱えて免疫力が低下していたり、高齢者をだます凶悪事件が増えていたりすることも、より神経質になる発端になっているようです。
このほか、洗浄・汚染恐怖や儀式的行動に当てはまるものも若干あります。

一方で、儀式的行動は、ジンクスにこだわるスポーツ選手にも見られます。
たとえばイチローさんは、打席に入る際にユニフォームの右肩付近を左手で引っ張り、バットを投手方向に向けるルーティンを毎回寸分違わず行っていました。
ラグビーの五郎丸歩選手がキック前に行うポーズも有名です。

もちろん、彼らは強迫症ではありません。
しかしジンクスにこだわるスポーツ選手は、「これを行わないと良くない結果になる」と思い込んでいるといわれます。
一般の人の多くも「強迫症の手前」のような行動に、何かしら心当たりがあるのではないでしょうか。

考えてみれば、宗教の作法も同じような側面があります。
経済でも、人間のこうした不安心理を突いて購入を促すビジネスが存在します。
政治においても、恐怖心をあおって投票を促す手法が見られます。
社会全体が、ある種の「強迫症」にかかっている点もある気がします。

逆に、公衆便所で手洗いをせずに出ていく人を見かけることもあります。これもまた別の意味で問題でしょう。
過剰すぎるのも、全くやらないのも極端です。不衛生や確認不足によって自分だけでなく他人にまで被害を及ぼしかねない点では、どちらも何らかの支障につながっていると言えます。

では、この強迫症にはどのような治療法があるのでしょうか。
番組によると、強迫症の治療には薬物療法と精神療法があります。

薬物療法が効果的なのは、強迫症は性格や癖の問題ではなく、脳内の神経伝達物質(主にセロトニン)のバランスが崩れることによって引き起こされる疾患だからです。
精神療法が必要になるのは、薬物療法では脳の認識を変えられないからです。

精神療法の代表的なものが「曝露ばくろ反応妨害法(ERP)」です。苦手なことや恐れていることにあえて立ち向かい、不安を軽減するための強迫行為をあえてしない、という認知行動療法です。

具体的には、戸締りが気になっても確認を我慢して外出し、1〜2時間過ごしてみる。何事も起きなかった体験を繰り返すことで、「確認しなくても大丈夫だ」と脳に学習させるのです。

私が以前思いついた独自の対処法は、作業者が日常点検した証拠をチェックシートにつけるように、鍵を閉めたらノートにチェックを入れたり、水道の様子をスマートフォンで写真に撮ったりすることでした。
「心配になったらこれを見ればいい」と思えれば、安心して外出できるメリットがあります。

しかしこれは、安心を得るための別の確認行為を増やしているに過ぎず、根本的な解決を目指す「曝露反応妨害法」とは逆の効果を生んでしまいます。
やはり、本当に困った時はプロに相談し、適切な治療をすることが最善策と言えるでしょう。


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