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並行線のハグと秋③:ファンタズマ

本文 約1,100字 

この記事は、過去に二次創作として書いた物語の、登場人物を変えただけのものです



ファンタズマ

並行線のハグと秋①


並行線のハグと秋②


並行線のハグと秋③

秋は無表情のまま、ただカードを脇に退ける。取らざるを得ない状況が、彼の内に眠る鋭さを静かに刺激した。

一方、ハグの陣地では秋のコマが出口に向けて侵攻中だった。秋はハート♥️の6とダイヤ♦️の7で巧みに2対1の構図を作り、ハグのコマを自陣地の出口マスのさらに横まで押し込んだ。ハグの援軍は間に合わず、守るコマはスペード♠️のAのみ。

ハグの番。
眼前の強気なハート♥️の6が悪いお化けだと仮定すると、出口に近いダイヤ♦️の7は良いお化けに見える。それがブラフなら前に出れば防げるが、読み誤れば出し抜かれてしまう。ハグはリズムを崩さず、スペード♠️のAを横に移動させて出口の前に立ち塞がった。自陣出口からは脱出できないため、これは純粋な守備だが、秋にとっては不可解な一手となった。ハグは相手の真相を知りながら明かさないこととイコールであるかのように、このコマの正体を曖昧に保つ。

秋の番。
コマを取られては出口を守れない。自ら相手のコマに隣接するマスへ進んだハグの一手は、短期的には取らせることを誘う悪いお化けの動きに見える。だが、ここまで慎重に位置を保ってきた経緯を考えると、良いお化けを装ったブラフの可能性もある。秋はこれまでの盤面を振り返る。ハグは序盤からスペード♠️のAをほとんど前進させず、後衛に留めていた。それは貴重な良いお化けを守るための配置に思えた。一方、悪いお化けは積極的に犠牲にし、相手を誘導していた。これまでの動きが終盤に向けた仕込みだったとするならば、この決定的な場面で出口に立ち塞がったスペード♠️のAは?

秋は確信した。これは良いお化けだ。秋の耳が、無自覚にハグの思考の音を聞き分け、判断を下す。ハグが築いた砦はハリボテだと。秋はダイヤ♦️の7でスペード♠️のAを取った。

ハグは静かに手札へと視線を落とす。手札は1枚、クラブ♣️のAだった。取られたコマと同じ数字。悪いお化けだ。これで4つ目。ハグの勝利は確定していた。だが、ハグは一向に手札を明かそうとはせず、穏やかな声で言った。

「良いお化け。お前の勝ちだ、秋」

秋はわずかに目を見開き、ハグを見つめる。

「俺の読みが外れた。お前の観察が上だった、ということだ」

本当にそうなのか?手札を明かさないことで、取られたコマが良いお化けだったと、嘘をつけることに秋は気付いている。ハグは読み合いに勝っていた。それなのに、なぜ嘘をつく? なぜ勝利を譲る?

部屋に夕陽が差し込み、二人は無言でトランプを集め始めた。

ハグは理由を明かさない。お互いのことを理解するほどに、読み合いは楽しくなるのだから。再び対峙する時を、より純粋に、より激しく楽しむための布石。

秋もまた、静かにカードを重ねる。その仕草に、ほんのわずかな笑みが混じる。次の一戦を、静かに期待するように。


良いオマケ

トランプで再現する方法を考えることも楽しかったんです


悪いオマケ

今回は初めて原作のある物語でした
完全な創作ではなかったためか、AIの原作解釈に気になる点が多く、複数のAIたちに相談しながら進めていきました
プロンプトを更新しながら、AIサービスを渡り歩くのは楽しかったです


ファンタズマとは

ファンタズマ(fantasma)

  • 主な意味: 幽霊、幻影、幻覚、または空想の産物。現実には存在しないものや、超自然的な存在を指すことが多い。複数形のファンタスミ(fantasmi)はガイスターの別名

  • 語源: ギリシャ語の "phantasma"(現れるもの、イメージ)から派生したラテン語経由で、イタリア語やスペイン語などに取り入れられた。英語の "phantom"(ファントム)と同根。

  • 使用例:

    • イタリア語やスペイン語で「幽霊」を意味する単数形として使われる。例えば、ホラー映画や物語で「il fantasma」(イタリア語で「その幽霊」)のように登場。

    • 比喩的に、過去の記憶や消えたものを指すこともある。


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