医学部CBT後のOSCEに向けた準備:試験直後から始めるべきこと ㊾【医学部CBTバイブル──リーフェ医学情報の全50講】
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📊 本記事の構成
・7,000字/読了目安18分
・対象:医学部CBTを終え、OSCEに向かう方
・読了後:試験直後からOSCE準備で何をすべきかがわかります
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記事の概要
医学部CBTを終えた直後から始める、OSCEに向けた準備を解説します。CBTとOSCEは、多くの大学で近い時期に実施される「車の両輪」です。
知識を問うCBTと、技能・態度を問うOSCE。
その違いを理解し、試験直後から効率よく準備を始める方法をお届けします。
「CBTが終わった。ほっとしたのも束の間、次はOSCEだ」
医学部CBTを終えると、多くの学生が次に控えるOSCEに向き合うことになります。
CBTとOSCEは、共用試験の両輪として、近い時期に実施されることが一般的です。
しかし、CBTが知識を問う筆記型の試験であるのに対し、OSCEは医療面接や身体診察などの技能・態度を評価する実技試験です。
性質が大きく異なるため、CBTが終わった直後から、OSCEに向けた準備に切り替えることが大切です。
この記事では、CBT後にOSCEに向けて、試験直後から始めるべき準備を徹底解説します。
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この記事で学べること
CBTとOSCEの違いと、両者の関係の理解
医学部CBT直後からOSCE準備を始めるべき理由
OSCEに向けて、試験直後から取り組むべき具体的な準備
著者:原田
所属:株式会社リーフェホールディングス 経営企画室 部長
資格・経歴:
法学部卒|政治学研究科 修士・博士|政治学者、政治学教員、学生指導歴20年以上
医学生に特化した個別指導塾「医学生道場」のファウンダー
自己紹介:
幼少期より病気がちで、こんにち無事に生活できているのは、医療とそれに関わる人たちのお陰です。将来の医療者として、社会に貢献できる医療系学生の方を積極的にサポートしていきます。
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はじめに
医学部CBTを終えた学生を待っているのが、OSCE(客観的臨床能力試験)です。
CBTとOSCEは、臨床実習前の共用試験として、多くの大学で近接した時期に実施されます。
CBTで医学知識を、OSCEで臨床技能・態度を評価し、両方に合格することで、臨床実習に進む資格が得られるのが一般的な仕組みです。
CBTとOSCEは、同じ共用試験でありながら、その性質は大きく異なります。
CBTがコンピュータ上で知識を問う筆記型の試験であるのに対し、OSCEは実際に模擬患者に対して医療面接や身体診察を行い、その技能と態度を評価する実技試験です。
求められる能力が異なるため、CBTの勉強法をそのままOSCEに使うことはできません。
CBTが終わったら、OSCEに向けた準備に切り替える必要があります。
医学生道場の指導現場でも、CBT後、早めにOSCE準備に切り替えた学生ほど、余裕を持ってOSCEに臨めることを見てきました。
この記事では、CBTとOSCEの違いを理解した上で、試験直後から始めるべきOSCE準備を、具体的にお届けします。
なお、OSCEの実施形式や評価項目、CBTとの日程は大学によって異なります。
必ず所属大学の正式な案内を確認してください。
本論
CBTとOSCEの違いを理解する
OSCE準備の第一歩は、CBTとOSCEの違いを正確に理解することです。
CBTは「知識」、OSCEは「技能・態度」
CBTとOSCEの最も大きな違いは、評価する対象です。
CBTは医学知識を問う試験で、コンピュータ上で多肢選択式の問題を解きます。
一方、OSCEは臨床技能と態度を評価する実技試験で、実際に模擬患者に対して医療面接や身体診察を行います。
「知る」ことを問うCBTと、「できる」ことを問うOSCE、という違いがあります。
OSCEの評価項目
OSCEでは、一般的に以下のような臨床能力が評価されます。
医療面接(患者とのコミュニケーション、病歴聴取)
身体診察(各種の診察手技)
基本的臨床手技
態度・マナー(患者への配慮、身だしなみなど)
これらは、知識を覚えるだけでは対応できず、実際に体を動かして練習する必要があります。
「覚える」から「体で覚える」へ
CBTの勉強が「知識を覚える」ものだったのに対し、OSCEの準備は「手技を体で覚える」ものです。
医療面接の流れ、診察の手順を、実際に繰り返し練習して身につけます。
頭で理解するだけでなく、体が自然に動くレベルまで練習することが、OSCE対策の核心です。
勉強法の切り替えが必要
このように、CBTとOSCEでは求められる能力が異なるため、勉強法の切り替えが必要です。
CBTで培った知識は臨床の土台として役立ちますが、OSCE対策としては、実技の練習が中心になります。
CBTが終わったら、実技練習へと勉強法を切り替えます。
なぜ試験直後から準備すべきか
OSCEの準備は、CBT試験直後から始めるのが理想です。
その理由を整理します。
CBTとOSCEは近い時期に実施される
多くの大学で、CBTとOSCEは近い時期に実施されます。
CBTが終わってからOSCEまでの期間は、それほど長くないことが一般的です。
そのため、CBT後にゆっくりしすぎると、OSCE準備の時間が足りなくなります。
試験直後から準備を始めることで、余裕を持ってOSCEに臨めます。
実技の習得には時間がかかる
OSCEで問われる実技は、習得に時間がかかります。
医療面接や身体診察は、一度やり方を知っただけでは、本番でスムーズにできません。
繰り返し練習して、体で覚える必要があります。
早めに準備を始めることで、十分な練習時間を確保できます。
CBTの知識が新しいうちに活かす
CBT直後は、医学知識が新しい状態です。
この知識は、OSCEの医療面接や診察でも活きます。
たとえば、ある症状の患者に対して、どんな病歴を聴取し、どんな診察をすべきかは、CBTで学んだ知識が土台になります。
知識が新しいうちにOSCE準備を始めることで、知識と実技を結びつけやすくなります。
気持ちを切り替える
CBTが終わると、一区切りついた安心感から、気が緩みがちです。
しかし、OSCEという次の関門が控えています。
試験直後から準備を始めることで、気持ちを切り替え、OSCEに向けた集中を保てます。
少し休むことは大切ですが、切り替えも意識しましょう。
準備①:OSCEの全体像を把握する
OSCE準備の最初のステップは、全体像を把握することです。
OSCEの実施形式を確認する
まず、OSCEがどのように実施されるかを確認します。
OSCEは、複数の「ステーション」を回り、各ステーションで課題(医療面接、身体診察など)に取り組む形式が一般的です。
各ステーションの制限時間や、評価される項目を把握します。
実施形式は大学によって異なるため、所属大学の案内を必ず確認してください。
評価項目を把握する
OSCEで評価される項目を把握します。
医療面接、各領域の身体診察(頭頸部、胸部、腹部、神経など)、基本的臨床手技など、何が課題として出るかを確認します。
評価項目がわかれば、何を練習すべきかが明確になります。
評価の観点を理解する
OSCEでは、手技の正確さだけでなく、態度やコミュニケーションも評価されます。
患者への配慮、適切な声かけ、身だしなみなど、評価の観点を理解しておきます。
技能と態度の両面が評価されることを、あらかじめ押さえておきます。
大学の案内・資料を確認する
OSCEの全体像を把握するには、大学から配られる案内や資料が最も重要です。
大学ごとに実施形式や評価項目が異なるため、公式の案内を必ず確認します。
先輩や指導教員からの情報も参考にしつつ、正式な情報に基づいて準備を進めます。
準備②:医療面接の基本を押さえる
OSCEの中心的な課題の一つが、医療面接です。試験直後から、基本を押さえていきます。
医療面接の流れを理解する
医療面接には、基本的な流れがあります。
導入(挨拶、自己紹介、患者確認)、本題(主訴の確認、現病歴の聴取、既往歴・家族歴などの聴取)、締めくくり(要約、質問の確認)といった流れです。
この基本の流れを理解し、身につけることが、医療面接対策の第一歩です。
傾聴と共感の姿勢
医療面接では、患者の話を傾聴し、共感する姿勢が重要です。
一方的に質問するのではなく、患者の話に耳を傾け、共感を示します。
適切なあいづちや、患者の感情への配慮など、コミュニケーションの姿勢が評価されます。
病歴聴取の項目を押さえる
現病歴の聴取では、押さえるべき項目があります。
症状の発症時期、部位、性状、程度、経過、増悪・寛解因子など、系統的に聴取する項目を身につけます。
これらを漏れなく聴取できるよう、練習しておきます。
CBTで学んだ疾患の知識が、どんな病歴を聴くべきかの土台になります。
言葉遣いとマナー
医療面接では、患者に対する適切な言葉遣いとマナーも評価されます。
丁寧な言葉遣い、わかりやすい説明、患者への配慮を心がけます。
専門用語を避け、患者にわかる言葉で話すことも大切です。
準備③:身体診察の手技を確認する
OSCEのもう一つの中心的な課題が、身体診察です。手技を確認し、練習していきます。
各領域の診察手技を確認する
身体診察には、領域ごとの手技があります。
頭頸部、胸部(呼吸器・循環器)、腹部、神経など、各領域の診察手技を確認します。
それぞれの手技の手順を、正確に把握することが第一歩です。
手技の手順を正確に覚える
各診察手技には、正しい手順があります。
たとえば、腹部診察なら、視診→聴診→打診→触診という順序があります。
手順を正確に覚え、その通りに実施できるよう練習します。
順序を間違えると評価に影響することもあるため、正確さが求められます。
声に出しながら練習する
身体診察の練習では、何をしているかを声に出しながら行うと効果的です。
「これから腹部の診察をします」「痛いところはありますか」など、患者への声かけも含めて練習します。
声かけも評価対象になるため、手技と声かけをセットで練習します。
基本的臨床手技も確認する
身体診察に加えて、基本的臨床手技(バイタルサインの測定など)も確認します。
これらも、正確な手順で実施できるよう練習します。
CBTで学んだ知識を、実際の手技と結びつけて理解を深めます。
準備④:練習環境を整える
OSCE対策では、実際に練習する環境を整えることが重要です。
練習相手を見つける
OSCEの練習は、一人ではできません。医療面接や身体診察は、相手(模擬患者役)が必要です。
友人と組んで、お互いに患者役と医師役を交代しながら練習するのが効果的です。
第39回で紹介したグループ学習のように、仲間と協力して練習環境を作ります。
👇 第39回の記事はこちらからです
繰り返し練習する
OSCEの実技は、繰り返し練習することで身につきます。
一度やってみて終わりではなく、何度も繰り返し、体が自然に動くレベルまで練習します。
医療面接の流れ、診察の手順を、繰り返し体に覚え込ませます。
フィードバックをもらう
練習では、お互いにフィードバックをし合うことが大切です。
患者役から見て、どんな印象だったか、わかりにくい点はなかったかを伝え合います。
第三者の視点からのフィードバックが、改善のヒントになります。
可能であれば、指導教員や先輩からアドバイスをもらうのも有効です。
本番を想定して練習する
練習は、本番を想定して行います。
時間を計り、本番と同じ制限時間内で課題を終える練習をします。
本番の緊張感に慣れるためにも、できるだけ本番に近い状況で練習します。
第46回の当日戦略や第47回のあがり対策の考え方も、OSCE本番に応用できます。
👇 第46回、第47回記事はこちらからです
結論&むすびに代えて
医学部CBTを終えた後に控えるOSCEは、CBTとは性質の異なる実技試験です。
知識を問うCBTに対し、OSCEは医療面接や身体診察といった臨床技能・態度を評価します。
CBTとOSCEは近い時期に実施されることが多いため、CBT試験直後から、OSCEに向けた準備に切り替えることが大切です。
OSCE準備は、4つのステップで進めます。
まずOSCEの全体像を把握し、
医療面接の基本を押さえ、
身体診察の手技を確認し、
練習環境を整える。
特に、OSCEの実技は「体で覚える」ものなので、繰り返し練習して、体が自然に動くレベルまで習得することが重要です。
CBTで培った知識は、どんな病歴を聴き、どんな診察をすべきかの土台として活きます。
最も大切なのは、試験直後から準備を始めることです。
実技の習得には時間がかかり、CBTとOSCEの間の期間は長くありません。
CBTが終わってひと息つくのは大切ですが、早めにOSCEへ気持ちを切り替え、準備を始めることで、余裕を持って本番に臨めます。
仲間と練習環境を作り、繰り返し練習を重ねてください。
なお、OSCEの実施形式や評価項目、CBTとの日程は大学によって大きく異なります。
この記事の内容は一般的な準備の方向性として活用し、具体的な対策は、必ず所属大学の正式な案内に基づいて進めてください。
CBTを乗り越えたあなたなら、OSCEも必ず乗り越えられます。
臨床実習という次のステージに向けて、一歩ずつ準備を進めていきましょう。
次回の記事では、いよいよこのシリーズの最終回として、医学部CBTを乗り越えた先の学びについてお届けします。
引き続き、リーフェ医学情報の医学部CBTシリーズをご活用ください。
👇 その他の記事はこちらから、医学部CBTのマガジン、50講です
FAQ
Q1. CBTが終わったばかりで疲れています。少し休んでからOSCE準備を始めてもよいですか?
はい、少し休むことは大切です。
CBTを終えた直後は、心身ともに疲れているので、数日休んで気持ちを整えるのは問題ありません。
ただし、休みすぎには注意してください。
CBTとOSCEは近い時期に実施されることが多く、OSCE準備の期間は限られています。
実技の習得には時間がかかるため、あまり長く休むと、準備時間が足りなくなる可能性があります。
目安として、数日休んだら、OSCEに向けて気持ちを切り替え、準備を始めることをおすすめします。
まずはOSCEの全体像を把握することから、無理のない範囲で始めてみてください。
休息と準備のバランスを取りながら、OSCEに向けて動き出しましょう。
所属大学のOSCE日程を確認し、逆算して準備を始めると安心です。
Q2. OSCEの練習相手がいません。一人でどう準備すればよいですか?
練習相手がいない場合でも、できる準備はあります。
まず、OSCEの全体像の把握、医療面接の流れの理解、身体診察の手順の確認は、一人でもできます。
教科書や動画教材で、手技の手順を学び、頭に入れておきましょう。
また、鏡の前で医療面接の流れを声に出して練習したり、自分の体で診察手技の動きを確認したりすることも可能です。
ただし、医療面接や診察は、相手がいないと本番の練習にならない部分もあります。
同じOSCEを控えた同級生に声をかけて、一緒に練習する仲間を見つけることをおすすめします。
多くの学生が練習相手を探しているので、意外と見つかるものです。
大学によっては、練習用の環境や機会が用意されている場合もあるので、確認してみてください。
一人でできる準備を進めつつ、練習相手を探す努力もしてみましょう。
Q3. CBTの勉強とOSCEの準備、両立できずCBT中はOSCEに手が回りませんでした。今からで間に合いますか?
CBT後からでも、十分に間に合う可能性があります。
多くの学生が、CBTに集中している間はOSCEまで手が回らず、CBT後からOSCE準備を本格化させます。
ですから、CBTが終わった今から始めても、決して遅くはありません。
大切なのは、限られた期間を効率よく使うことです。
まずOSCEの全体像と評価項目を把握し、頻出の課題(医療面接、主要な身体診察)から優先的に練習してください。
実技は繰り返しで身につくので、毎日少しずつでも練習を重ねることが重要です。
仲間と練習環境を作り、集中的に取り組めば、短期間でも実技は上達します。
CBTで培った知識という土台があるので、それを実技に結びつけていけば、効率よく準備できます。
焦らず、しかし着実に、OSCE本番に向けて準備を進めてください。
所属大学の日程を確認し、逆算して計画を立てましょう。
参考文献・出典
公益社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構(CATO)公式サイト:共用試験(CBT・OSCE)の実施概要
文部科学省「医学教育モデル・コア・カリキュラム」
リーフェ医学情報・医学生道場 指導現場での観察事例
※OSCEの実施形式・評価項目・日程は大学によって異なります。
必ず所属大学の正式な案内を確認してください。
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