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第30回:AIを「伴走者」にして仕事と生活の質を向上させる


AIを使いこなす。それは単に便利なツールを持つことではなく、自分の思考や可能性を拡張してくれる「パートナー」を得ることに等しいと感じています。

連載30回目となる今回は、私が日々の業務やキャリア形成、そして資産形成において、どのようにAIを「伴走者」として活用しているか、その実態を公開します。

1. 「軍師」としてのAI:学術的論理構成のブレスト

プロフェッショナルとしての大きな挑戦において、AIは客観的な視点を与え、自分では気づかない盲点を指摘してくれる軍師となります。

  • 教授選考における徹底した分析: 自身の強みをいかに強調し、選考者の心に響くストーリーを構築するか、説明に過不足はないかといった点を徹底的に検討しました。AIを活用していなければ、これほどまでに論理の一貫したプレゼンテーションはできていなかったと感じています。

  • 論文作成における「仮想査読者」: 投稿前に査読者の立場で批判的に評価してもらうことで、論理の穴を埋め、内容をより高いレベルへ昇華させています。カバーレターの作成や投稿規程のチェックにも助けを借りており、これなしでは膨大な労力を要する投稿作業の途中で心が折れていたかもしれません。

  • 学会・講演資料のチェック: 主にアイデアやストーリーの構成確認に用いています。学術的なスライドは自作が必須な部分も多いですが、内容の「壁打ち」としては非常に有効です。

2. 「対話相手」としてのAI:新たな2つの進むべき道

私がキャリアの大きな転換期を迎え、進むべき道を再考した際、AIは日々変化する私の気持ちを受け止める対話相手となってくれました。AIとの対話を通じ、私は今後取り組むべき「2つの異なる役割」を見出しました。

① 技術の伝承:後進の育成への集中

一つは、臨床の現場において、私がこれまで培ってきた専門技術を次世代の医師たちに直接伝えていくことです。 主任教授として医局運営全般に関わる必要がなくなった時間を、より高度な手術手技(da Vinciなど)の指導や、専門性の深化に充てるという、プロフェッショナルとしての より ”アナログ” な 原点回帰の道です

② 経験の共有:NOTEでの広い発信

もう一つは、私自身の人生経験やキャリアの軌跡を、全く別の文脈で広く社会へ共有することです。 選考という稀な経験や、そこから得た教訓、資産形成の知恵などを言語化し、NOTEを通じて発信する。これは「後進への技術指導」とは別の、より広い層に向けた「誰かの役に立ちたい」という願いから生まれた挑戦です。AIはこの執筆のハードルを大幅に下げ、継続を支えてくれています。

また、日々の読者数の変化を取り込み、傾向の分析もしています。

3. 「実務の自動化」:時間という資産を生み出す

日々のルーチンを効率化し、人生の質(QOL)を上げるための活用も進めています。

  • 手術記録の管理: 現在は手術時間や術式などのデータを写真から取り込み、スプレッドシート上に自動入力できる仕組みに留めていますが、これだけでも大幅な労力と時間の節約になっています。現在は手術録の自動入力にもチャレンジ中です。

  • 資産形成の可視化: インデックス投資が中心のため銘柄選定には使いませんが、証券会社のデータを一括で取り込む仕組みを構築しました。老後の資産状況を予測できるようになったことで、将来への不安が大きく解消されました。

  • 生活ログ: スケジュール管理や、運動記録には音声入力を活用しています。

最後に:AIに「委ねない」という矜持

AIを活用する中で、私が大切にしている一線があります。

全ての思考をAIに委ねてしまえば、そこには個性のない、一般的な内容しか残りません。

私にとってAIは、自分自身の「確固たる考え」をさらにブラッシュアップし、言語化するための有効なツールです。AIに依存するのではなく、あくまで主体的に活用することで、確実に私の人生の質は向上しています。

現時点では論理構成や気持ちの整理、初歩的な事務効率化が中心ですが、今後は専門知識の吸収や手術動画の解析など、さらなる活用領域を広げていきたいと考えています。



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