【北米エンタメニュース】「劇場版鬼滅の刃、世界を席巻」「世界エンタメ特集「成都編」:中国きっての二次元の都」「米CXCで『Manga Track』開催」
日々の北米エンタメ市場などのニュースなどのまとめです。今週は
劇場版鬼滅の刃、世界を席巻 インドやブラジルも
世界エンタメ特集「成都編」:中国きっての二次元の都
米CXCで『Manga Track』開催
です。
「劇場版 鬼滅の刃」文字どおり世界を席巻
日本やアジアで先行して公開していた劇場版「鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来」が9/12の北米を皮切りに、米国や欧州、インドで公開が始まりました。すでに前売り券の発売の好調さなどは伝わっておりましたが、二重開けてみると記録的なヒットに。
北米は3,315の映画館で公開。金曜日の3300万ドルというのはアニメとしては北米で過去最高。初日売り上げとして「ドラゴンボール・スーパー」や「Pokémon: The First Movie – Mewtwo Strikes Back」を抜きました。世界の興行収入は4億ドルをこえているそうです。
世界の映画ファンがレビューを書き込む「ロッテントマト」の評価もいいです。
批評家も一般観客も高評価というこはすごい。満足できなかった人や不満はないのだろうか。
特筆すべきはインドです。英語字幕のみならず、ヒンディー語、テルグ語、タミル語の吹き替えで臨んだインドでも、公開週に41000万ルピーと非ハリウッドの海外映画としては過去最高になりました。
このほかアジア各国・地域でもそれぞれのところでアニメ映画としての記録を樹立しています。海外市場では米国に続き、韓国や台湾の売り上げが大きいそうです。
海外の主な国・地域での初日などの売り上げの記録です。各地でアニメ映画として記録を作っているのすごい。
冷静に考えるとこれはまだ「第一章」なので第二章、第三章があるということを踏まえると、シリーズの総売上高はどこまでいくのか。(地域によっては第一章にかかわりある無限列車編の再上映があってもおかしくない)。映画はヒットや需要に応じて、再上映などが柔軟にできるのが強いですよね。
そして鬼滅の刃がすごいなと思う一方、ハリウッド映画は毎年何作もこれをやっていると考えるとすごいですね。
https://x.com/ChineseTheatres/status/1965987566605480074
Watch @ChanningTatum Natsuki Hanae, @johnnyyongbosch and the cast and crew of #DemonSlayer : Kimetsu no Yaiba Infinity Castle walk the red carpet and discuss the film at its premiere. pic.twitter.com/Mf457yawZY
— TCL Chinese Theatres (@ChineseTheatres) September 11, 2025
On Tuesday night, Channing Tatum brought his 12-year-old daughter, Everly, to the premiere of ‘Demon Slayer: Kimetsu No Yaiba — The Movie: Infinity Castle.’ https://t.co/UDtbKUpX6H
— New York Magazine (@NYMag) September 10, 2025
この米国上映にあたってはロサンゼルスで「レッドカーペット」のプレミアイベントも。『鬼滅の刃 無限城編』ハリウッドプレミアと銘打ち、日本の声優と米国の吹き替え声優が集結しました。アニメでここまでやるのは珍しいです。ここまで来たかという感じ。もちろん新海誠作品やジブリ作品が開拓してきた道を、さらに鬼滅の刃は広げて伸ばそうとしているイメージです。
なおソニーピクチャーズによると9/16時点で世界でトップの売り上げ、北米のアニメで最大の初日売り上げだったそうです。
You did it! 🎉 Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba Infinity Castle is now:
— Sony Pictures (@SonyPictures) September 15, 2025
⚔️ #1 Film Globally
⚔️ Biggest anime opening weekend of all time in North America
Be a part of anime history - see the film exclusively in theatres now! Get tickets: https://t.co/2PCphUyUJK pic.twitter.com/Ors5IJGli5
‘Demon Slayer: Infinity Castle’ had the biggest pre-sales of the year in Brazil, outgrossing #Superman and #FantasticFour!
— Global Box Office (@GlobalBoxOff) September 12, 2025
Craziest part: ‘Infinity Castle’ managed to do that while it got a NC-17 rating equivalent in Brazil, world’s only market where only adults can watch it!🤯 pic.twitter.com/U6KCEXYttX
ブラジルでも、NC17(未成年禁止)にもかかわらず前売り券が直近のハリウッド人気作を超える勢いです。
コスプレを生んだ日本と海外の文化相互作用
このコスプレというジャンルでの海外と日本の相互作用はすごく面白いです。いま日本のコスプレイヤーも積極的に海外にいき、海外のコスプレイヤーが日本でパフォーマンスをしており、どんどん文化は相互に左右していくのだろうなと思います。私は海外のコスプレイヤーさんとの公式の写真撮影などが好きです。地域によってはブースを出されているコスプレイヤーさんは有料で握手やハグ、お姫様抱っこなどをしてくれる人もいます。
山田孝之が「日本の俳優のギャラは安い」とNetflixに直談判した意義
山田さんのご指摘はもっともだと思いました。幅広い意味で俳優といったとき、テレビに出ている人以外の舞台の俳優はもっと生活が厳しい状況です。エンターテイメントを成長産業というのであれば、そこにかかわり芸や技術を提供する人への報酬もきちんと整えることが不可欠でしょう。日本のドラマもアニメも「価値に対して安い」という面で受け入れられて一気に広がったという側面があることは事実ですが、ここはグローバル水準に寄せていきたいです。
集英社マンガアートヘリテージ、荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』のアートプリントをサンフランシスコで発表
サンフランシスコのデ・ヤング美術館で行われる「Art of Manga」展盛り上がりそうですね。もともと参加される作家さんが出版社を超えて豪華なの事に加え、荒木先生のこのようなスペシャルプロジェクトが明らかになりました。MANGAをARTととらえる米国でよりマッチしそう。
世界エンタメ特集「成都編」:中国きっての二次元の都、開発力トップの成都の実力
https://gamebiz.jp/news/412182
エンタメ社会学者、中山淳雄さんのリポートです。二次元の都の成都、行ってみたいですね。SF小説はじめ、世界で評価されたコンテンツが出てきたのがこの成都だそうです。政府がクリエイティブに注力したことに加え、暮らしやすさから人材が流入したことを理由と指摘されています。ゲームではもはや中国が開発の拠点のひとつといえます。『ハイキュー!! FLY HIGH 』をてがけたのも成都の企業で、世界のHQファンの広がりに貢献してくれています。ありがたい。オタクビルすごいなー。
バンダイ『ガシャポン』大人もハマるカプセルトイ、第5次ブーム真っ只中での"超絶進化" 1年に「約2億2000万個出荷」でギネス世界記録™認定も
これは日本での「ガシャポン」の拡大ですが皆様ご存じの通り訪日外国人にも人気で、そのおかげで各国にガシャポンが進出しています。先日訪れたシンガポールでもガシャポンモールができていました。
「ヒロアカ」実写化、Wonder Womanのscreenwriterが参加
https://www.hollywoodreporter.com/movies/movie-news/my-hero-academia-live-action-movie-1236366658/
「少年・青年漫画の実写化は難しい」というのが銀魂や「ONEPIECE」、そして「キングダム」で覆されたいま「僕のヒーローアカデミア」のしかもハリウッド主導の実写化はどうなるのか。不安もありつつ、アメコミとは相性がいいテーマなので気になります。そもそも原作をやるのかオリジナルエピソードなのか。過去編なのか。とにかく面白くしてほしい。
国内マンガ市場が頭打ちの今、出版社がやるべきは「データ」を資産に変えて、「世界」で勝負することだと思う。
萬田さんのご指摘はもっともだと思います。先日日本で10周年を迎えたNetflixについて、日本のアニメを世界に広げたことへの功績とともに、視聴データなどが共有されないという問題が指摘されています。一方で漫画については、もちろんKindleやLINEなどプラットフォーム向け配信で情報が取れないケースもありつつも、萬田さんの手掛けるコミチなどのシステムを使い、各社ともWebサービスを立ち上げて作品ごとにどの作品が読まれて、どこで止まるのかをデータを集めつつあります。最たる例はジャンプ+でしょう。
もちろんデータに表れない面白さを創作者として追及する人もいますし、多くの人に受け入れられなくてもいま描く意味のある作品もありますが、「読み続けられるには」「盛り上がりを維持するには」を考えるにはデータはいい武器ではないでしょうか。
SV.LEAGUE World Tour2025 タイ開催にあわせてハイキューとコラボ
【#SVリーグ 現地情報📢】
— SV.LEAGUE (@SVLEAGUE_JP) September 13, 2025
SV.LEAGUE World Tour 2025 in Thailand と
ハイキュー!! のスペシャルコラボ
HAIKYU!! SQUARE in Thailand
今日から2日間 試合と同時開催!
会場の様子をお届けします!🏐
🏟バンコク・ニミブットスタジアム 前広場https://t.co/F3faAL1svu#ハイキュー!! @haikyu_com pic.twitter.com/QrMlRPsd7V
バレーボール人気もですが、それと一緒にハイキュー!!が世界に一緒に出て行っていくのがうれしいです。
Amazon AdsとNetflixが提携、「Amazon DSP」通じNetflixの広告枠購入が可能に
広告市場も、AmazonとNetflixがすみ分けることになりそう。
Toyota India、MelaMelaAnimeJapan2025に登場 「進撃」ペイントの自社製品
No walls. No limits. Just pure Titan energy on four wheels!
— Toyota India (@Toyota_India) September 13, 2025
Come visit the Toyota Booth at the Mela!Mela! Anime Japan 2025 and experience an ultimate crossover!#MelaMelaAnimeJapan2025#ToyotaXAoT #toyotaindia@delhianimeclub_ @mmaj_official @AttackOnTitanEN pic.twitter.com/fGeCJMOO0k
MelaMelaAnimeJapan2025は9月14-15日にかけて開催されました。初期から企業スポンサーが多く、ToyotaIndiaもそのひとつ。「進撃の巨人」ペイントの自社製品をアピールしました。Itashaは海外コミコンの目玉のひとつです。
米CXCで 国際交流基金が「Manga Track」開催
https://x.com/JF_NewYork/status/1967620913802719730
米国のオハイオ州で開催されるCartoon Crossroads Columbus。無料のアニメやコミックスを取り上げるフェスティバルです。
今年は国際交流基金の企画で「Manga Track」が初めて開催されます。漫画研究の導入編や主流以外の漫画家の紹介、 日本の漫画の国際的な影響についてのパネルが行われます。
【2025夏人気アニメ、日本と海外の傾向の違い】そしてタコピー、薫る花、海外配信プラットフォームについて一言
各シーズンごとにみると、意外に日本と海外で人気のアニメに違いがあります。2025夏シーズンでいえば、日本では「光が死んだ夏」が人気な一方、海外は「ダンダダン」。日本では順位に入っていない「ガチアクタ」が海外では上位に来ているのも特徴的です。(ガチアクタ、本当に日本ではどの層に受けているのだろうか)
「薫る花は凛と咲く」の配信遅れはもったいなかったなと思いました。
この分析を踏まえて、各社はどこで配信するかは悩みどころではないでしょうか。AmazonPrimeは日本ではそこそこ強いですが、海外では「AmazonPrimeでアニメを見る」という流れにまだなっていないもよう。(日本ではAmazonPrimeでやっていても海外ではみられないというものもあります)とすると、NetflixかCrunchyrollを抑える必要があり、彼らの制作能力や契約条件にある程度飲まないといけない、となるのかもしれません。
アニメ「ひゃくえむ。」、映画祭Beyond Festで米国プレミア上映へ
日本のアニメ映画も「海外の映画祭に進出」が戦略のひとつとなりそうです。魚豊さん原作のアニメ「ひゃくえむ。」が米国の映画祭でプレミア上映が決まりました。すでにアヌシーでも上映されています。英語字幕と英語吹き替えをもう用意しているので、英語圏公開もありうるのだろうか。それにしてもGKIDSを手にした東宝が強すぎる。
この企画を始めるきっかけになった菊池健さんのマンガ業界関連の日々のニュースをまとめるマガジンです。
菊池さんの記事にもありましたが、「鬼滅の刃」の映画の盛り上がりがぜひ漫画などの売り上げにつながってほしい。(というか商売としてはこれにあわせて原画集などがあれば世界で売りやすかっただろうなと思います)実際、映画が公開されたばかりのシンガポールでは、現地の紀伊國屋書店に鬼滅の刃コーナーができていました。
菊池さんが詳細を分析されていたWeb漫画誌のトラフィック分析は気になります。KADOKAWAの強さは別として、ジャンプ+のつぎが秋田書店系のチャンピオンクロスというのがすごいな、と。チャンピオンクロスは秋田書店系の作品が男性向けも女性向けも混ざっているのでアピール力が強いと思います。そして、小学館系のビッコミが講談社や秋田書店系よりも下というのは気になります。まだまだこれからですかね。
今週は以上です。引き続きよろしくお願いいたします。
