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[小説]僕は僕を信じて生きていた 緊急入院編 episode 1

緊急入院編   episode 1 

 『マジでやっべ~!全然止めらんね!』
 体全身にみなぎる力をどうする事も出来ず、訳も分からず暴れだしそうで、自ら一一〇番した。数分後、スーツ姿と作業着姿の刑事が二人。
「こんばんは、どうしました」
「お願いだから捕まえてください」
「いやいや、落ち着きなさい。悪い事をしていない君が入る場所じゃない」
「じゃあ、今からぶん殴るから公務執行妨害で引っ張ってよ! 本当頼むよ・・・」
「そう言う問題じゃないだろ!」
「そう言う問題なんだよ! 馬鹿野郎がマジでやっちまうよ!」
 そんなやり取りの中、家族はあたふたと電話をかけている様だった。
「夜分に恐れ入ります。二三歳・男性なんですけど、入院出来ますか」
「・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「そうですか、分かりました・・・丘の上病院ですね」
 何軒か電話しているけど中々見つからないみたいで、もの凄く焦っているのが手に取るようにわかった。
「夜分に恐れ入ります。二三歳・男性なんですけど、入院出来ますか」
「息子が、息子が大変なんです!何とかお願い出来ないでしょうか」
「・・・・・。・たぞ、俺はお母さんが心配だから三人で行って来てくれ。頼んだぞ!」
「弟さん、状況が状況なので特例として私達が先導させて頂きます」
振り返ると、母親は階段でうずくまり泣いていた。
 覆面パトカーが赤灯回し、弟のベンツ(一九七四年式)を先導してる。エンジン音でかなりスピードが出ている様だ。後部座席で頭を抱え、どうしようもない衝動に耐えていた。
「もう少しだよ大丈夫!どんな事があってもみんなそばに居るよ・・・」
と、彼女が背中をさすってくれていた。
 車で一時間半くらいの所にある精神病院に入院。真夜中、診察を受け双極性感受障害との診断・・・先生の言葉なんか全く耳に入る事なく、
「どうでもいいから早く入れてくれ!暴れだしそうで、押さえつけるのも限界だ!」
「大丈夫です!落ち着いて下さい。ざっと入院に対する説明を致します
かなりしんどそうなので、任意入院(いつでも退院OK)ではなく、医療保護入院(法律により原則として無期限に退院出来ない)です。ご理解いただければ、こちらの同意書に捺印ください。色々なルールが有るので、解らない事がありましたら何なりとご質問ください。今日はかなりしんどそうなので、とりあえず注射で落ち着きましょう」
 肩に二発撃たれた。なっ、なんだなんだ?こんな感覚初めてだ。全身の力が入らなくなってしまいその場で倒れこんだ。その後、両脇を抱えられながら部屋へと放り込まれ気が付くと、日付の感覚がおかしくなってしまったのか、(三一日の真夜中に入院、目覚めは三日の昼)ありえない話だけど、一度も起きずに・・・
 廊下に出てみると、ヤクザ風の人から俯きっぱなし人々・・・
「すみません!退院したいんですけど」
と、ナースステーションに駆け寄ったが答えは、
「説明受けてないんですか?」
「はい・・・」
「しばらく退院は出来ませんよ」
意味がわからなかった。
 ここの廊下は、片道たったの一一八歩・・・
(一一八歩×大人の平均歩幅〇・八M=約九五M)
起床六時、六時半ラジオ体操、七時~八時半朝食、朝食後の薬、一二時~一三半昼食、昼食後の薬、一八時~一九時半夕食、夕食後の薬、二〇時三〇分寝る前の薬、二一時消灯。二二時以降寝付けない場合睡眠剤、〇時以降は更に強い睡眠剤、入浴は三日に一回、室温は28度に保たれている。基本サンダル、もしくは紐なしの靴でベルトも禁止、イヤホン禁止、何故かヘッドホンはOK。全ての部屋に監視用のスピーカー完備。ワンフロアーに、ドラック・アル中・統合失調症・躁鬱病・鬱病・潔癖症と様々な精神疾患、更に重度患者の集いの場所だった。

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緊急入院   episode 3

緊急入院   episode 4


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