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[小説]僕は僕を信じて生きていた 中学生編episode 7 

中学生編 episode 7 

 まさかのまさか、皆んな佐知子が福ちゃんを好きだったとは思いもよらなかった。佐知子の思いを考えると、美里ちゃんに対する行動もわからないでもなかったけれども、皆んなを巻き込んでまでイジメをする事が許せなかった。佐知子が戻って来るのを待っていると、放送部の顧問、瀬戸内先生がやって来て、
「『あぁ~、スッキリした!』なんて勝手な事言って佐知子は早退しやがったぞ・・・。窓ガラスは割れてるしよ!お前ら何が有った!?」
「何が有った?そんな事言うわけがね~だろ!そもそも、瀬戸内は、誰かが教えてくれると思って聞いてんの?・・・。そうだとしたら大間違えでしょ~!お前なんかに正直に話す訳がねぇ~だろぉ~が!俺は?って言うか皆んな知ってんだぜ!女子生徒を盗撮して写真売りさばいてるだろ!この辺じゃばれると思ってか、随分と遠くの街で売りさばいてるんだってな・・・」
「・・・」
瀬戸内先生は無言で出て行ってしまった。
 次の日のホームルーム。緊急会議で先生は不在。佐知子がとんでもない事を暴露した。
「皆さん知ってますか?瀬戸内先生は一部の女子生徒を隠し撮りして、写真やビデオを売りさばいているんです!どう思います?そんな先生が学校にいると思うと・・・。なんとかして追い出したいと思いませんか?」
すると佐知子の右腕、久美子が、
「・・・。佐知子!本当ごめん・・・。佐知子に隠し事・・・。その事、実は知ってる?むしろ、私達がやらせてるんだぁ・・・。〇〇が盗撮された事が有ったんだけどね。たまたまその場を目撃してさぁ・・・。瀬戸内をとことん追い詰めたんだけどね。どうしても、『口外して欲しくない!』って事を逆手に取って契約を結んだんだのよ。私達の写真は取り放題で良い。その代わりに、自分で楽しむだけではなく、どんな手を使ってでも高値でさばいて、売上の九五%を私達にバックする。瀬戸内を上手く使って小遣い稼ぎしてるんだぁ~。佐知子は正義感が強いじゃん!なんて言ったら良いんだろ~・・・。正義感ばっかじゃ生きていけないって言うか、本っ当~!良いお金になるしね~!ストレートに言うけど、この瀬戸内との関係を邪魔して欲しくないんだぁ・・・」
 佐知子はまったく知らなかったみたいだっだ。なんと、佐知子を除くクラスの女子全員がグルだった。嫌がっているどころが、いかに売れる写り方が出来るか研究する程で、むしろ瀬戸内先生の方が困り果てていたとこだった。どうりでスカートの丈が短くなって来てる訳だと思い、瀬戸内先生の過ちに少しだけ、ほんの少しだけ?感謝している自分がいた。
「それは盗撮した瀬戸内が悪い!でも、大体あんた達はなんでそんなにお金が必要なのよ!前にさぁ、『お小遣いどの位もらってんの?』なんて言う会話があったじゃん?その時、皆んな差ほど変わらなかったはず・・・。あんた達のスカートが短くなっていくから、私のロングが更に目立ってきてるのよ~・・・。てっ言うか、なんで私が知らないのよ!って、さっき聞いたわ!正義感が強い。それに付け加え、身長はデカイし顔はオカメ納豆みただし、どうせエロさを感じないからでしょ!」
 すーーーっと皆んなが自分の席に戻りかけた時、遅刻して美里ちゃんがやって来た。すかさず佐知子が駆け寄ると、
「おっはよ~!昨日は色々とごめんね。美里、昨日の事は気にしないでね!って言っても無駄だか・・・」
「ううん・・・。大丈夫。佐知子が福ちゃんを好きな事は私も幼稚園から知ってから・・・。これからは自分の気持ちを前面に出して福ちゃんを取り合おうよ!。力、人望では佐知子には敵わないけど、可愛さ、綺麗さでは絶対に負けない!でさ~、これだけ言わせて、二人だけの戦いにしてくれる?皆んなもはた迷惑だと思うんだ~・・・。どっちの味方をしたらいいだとかさぁ~・・・て、言っても佐知子側に付く人しかいないか・・・」
「美里、何言ってんの!美里派の娘だって結構いるはず?うっうん、いるいる、あっ!ほ~ら!そこにいるじゃない!ねぇ~竜士?聞いてんの!」
「まったく佐知子はなんなんだよ!いきなりそんな無茶振りしなくてもよくねぇ~か?あぁ~めんどくせぇ!福ちゃん、佐知子が言ってる事なんか信じんなよ!まったくもってそんな気ねぇから!」
 ふと美里を見ると凄い形相で僕を睨み付けていた。まさか学年のマドンナがこんな表情をするなんて誰しも思いもよらなかったらしく、その場にいた皆んなが顔を合わせ驚きを隠せずにいた。
「なぁ~に?皆んなしてそんな顔しちゃって。私だって不機嫌になる時だってあるよ!そんなに笑顔ばっか振りまいてられない・・・」
すかさず佐知子が、これまた酷い形相で美里ちゃんを睨み付け、その場の空気は一変した。
「ちょと~、何その気に入らない言い方!まるで嘘の笑顔をしょうがなく振りまいている様に聞こえるよ!あぁ~本当、気に入らない。やっぱり私は美里とは仲良く出来ないわ~・・・」
「本当よね、私もそう思ってる!この際はっきり言わせてもらうけど、大体にして、私はあなた達と違って幼稚園の時からの壮大な夢、計画があるんだから!佐知子が言った事は図星で、夢の為に笑顔を振りまいている!たとえそれが嫌いな人であろうとね。あっ!今日もレッスンがあったんだ。何回も言うけど、私はあなた達とは違がって、本当に毎日習い事で忙しいの!それじゃね~」
 と、言い残し美里ちゃんは教室を出ていってしまった。美里ちゃんは、メチャクチャ性格が悪いことが判明。その後は美里ちゃんに話しかける娘も居なくなった。笑顔を振りまく場面もなくなり、あれ程までに綺麗で可愛い顔はみるみるとブスになっていってしまった。しかもたった一ヶ月。『笑顔のリバウンドに違えない!』と、皆んなヒソヒソと言っていた。
 掃除の時間の事。昨日と同じノイズがスピーカーから聞こえ始めた。なんとヘリウムボイス福ちゃんだった。
「自分の彼女の悪口を聞いた事が有りますか?しかも、クラス中が言ってる!俺の身にもなってくれよ!っても無理だよな!それが出来るんで有れば、そんな陰口を言えるはずがねぇ!良い加減にしてくれねぇか?そろそろ俺も限界なんだけどよぉ!・・・。・・・。・・・。ピーガチャ」
 すすり泣く声が暫く聞こえ放送は途絶えた。デッキブラシを投げ捨て、近藤と放送室へと駆け込んだ。既に福ちゃんの姿は無く、CO二と示されたスプレー缶が転がっていた。『持病持ちで度々酸素を吸わないといけなんだ~』以前、福ちゃんが言っていた事を思い出した。ステッカーなのか、Cの部分から剥がれそうになっていた。そこまで剥がれていたら、いっそうの事と思い全部剥がした。意味が分からず二人して見つめ合ってしまった。そこには、『これであなたも笑いの大将!』と書かれていた。裏面の注意書きを見ると、『これはヘリウムガスです。過度な吸引はおやめ下さい。三分経過しても声が戻らない場合は、直ぐに医師の診断を受けてください。過度な吸引につきましては、当方は一切の責任を負いかねます』と書かれていた。
「なっ、なんじゃこれ?」
「なんじゃこれって、そんな言い振り聞いた事なかったけど?」
「今、そんな事関係ねぇじゃろうが!」
「だよな~悪り!」
「福助の野郎!わざわざ甲高い声にしてたって事だか?」
「いや~、普通そんな事するかねぇ・・・。って言うか、言葉使いおかしくなって来てるけど?」
「うんだゴト言っでもしょうがねぇでば~。極度に驚かされるど訛りがででじまゔのさ!いじぶのひどはじってるだども・・・。だでにも言うでねぇでばよ!にしてもなんでだ?福助に聞くしかねぇな!」
「おっ、口調戻ったじゃん!」
「うるせ~よ」
と、強烈なデコピンがチンチンにお見舞いされた。あまりの痛さに両手で押さえうずくまってしまった。
「ぷぷっ・・・。竜士はまだまだ鍛えねぇとダメみたいだな!」
「こんなところどうやって鍛えるって言うんだよ~」
「お子ちゃまにはまだ早~~~い!ぷぷっ」
 なんだか物凄く小馬鹿にされた様に感じ頭に来たけれども、今はそれどころが福助の事だと気持ちを切り替えた。
「チンチンの話じゃねぇよ!福ちゃんを探さないと」
近藤と二人で学校中探したが、福ちゃんの姿は何処にもなかった。再び放送室に戻ると、さっきまで有ったヘリウムガスが無くなっていた。
「福助の奴、俺達をおちょくってんのか!こうなったらトコトン探してやるよ!待てよ?まさか、屋上じゃねぇだろうな!」
「いや、それは無いんじゃない!あそこは鍵が無いと入れないじゃん!」
「だよなぁ~・・・。もう帰ったんじゃねぇだろうな?よ~~~し!ここは竜士に任せた!俺は外見て来る」
「ここは任せた!って何処だよ!」
「決まってんだろ~~~!もう一回校内を徹底的に探せって事!」
 近藤は薄っぺらい手提げカバンを小脇に抱え走り去って行った。近藤には悪いけど、実はなんと無く察しが付いていた。以前、福ちゃんが言っていた。『学校の中で一番落ち着く場所はある?僕は屋上なんだ~。合鍵持ってて自由に出入り出来るんだ~良いでしょ!二人だけの秘密だよ』屋上に行く階段を上がって行くと予想通り扉が半開きになっていた。扉に身を隠しながら覗くとなんと佐知子の姿。目を疑った。佐知子が福ちゃんに覆い被さる様に抱き合っていた。つっ、次の瞬間、なんと福ちゃんからキス。佐知子は福ちゃんに応える様にブチュ~っと強烈なキスシーンが始まった。リアルキスシーンにあっけに取られていると、福ちゃんが佐知子のおっぱいを触り始めた。食い入る様に覗いていると、誰かが階段を駆け上がって来る音が聞こえ急ぎながらも静かに扉を閉めた。
 足音は近藤だった。
「なんだよ、竜士来てたんだ!さすがの俺様も疲れた!残るはここだけだ・・・」
近藤は踊り場に大の字になり呼吸を整えている。
「ここ鍵がかかってるから、ここには居ないでしょ!本当、何処行ったのかねぇ」
つい声が大きくなってしまった。
「なっなんだよ!竜士焦ってねぇか?お前焦ったりすると声大きくなるじゃん。鍵がかかっている事は知ってたけど、もしかしたらと思ってよぉ。竜士も一緒だったとはな!」
 絶対に言えない。この嘘は墓場まで持って行くと心に強く誓った。
「もうここに居ないんじゃしょうがなくない?僕はやらなきゃいけない事が有るから帰るよ。近藤は?」
「ん~~~・・・。納得いかねぇけどしょうがねぇな!俺も帰宅するわぁ~。ん?ところで、やらなきゃいけない事ってなんだよ?あっ!この前初めてカラオケ行ったじゃんか。みんなに音痴だって言われてただろ~・・・。まさか!お歌の練習かな?」
 やばい!矛先が僕に向いた。福ちゃんをかばったせいでと思ってしまった自分が居た。まだまだ悟君には程遠いと改めて自分の小ささを思い知らされた。ここでまた嘘をついたとする、その嘘を貫く為にまた嘘をつく事になり負の連鎖。じいちゃんが言っていた。『人生の中では、時として嘘をつかなければいけない時も有る。ここも一つの大きなターニングポイントだ。どうしても嘘をつかなければいけなかったら、その嘘はお墓まで持って行く事』どうせ馬鹿にされると思ったけど意を決して、
「歌じゃなくてドラムの練習!どうせ馬鹿にするんだろ。そんなの聞きたくね~よ。それじゃ!」
三階の踊り場まで降りた時だった。
「竜士~~~!待って!一緒に帰ろうぜ~~~!」
近藤のそんな声は完全に無視。小走りで階段を降り、いつものルートは使わずに自宅まで急いだ。
「遅かったな!つ~か、酷くね?一緒に帰ろうって言ってるんのによ~・・・」
まさかのまさか、遠藤が自宅前で体育座りし待ち構えて居た。
「さっきは、馬鹿にして悪かった!その場を盛り上げようと思ってついついな~。って言っても二人しかいなかったか!この通り、本当にごめん!」
 何と、近藤が深々と頭を下げた。驚きを隠せずにいると、頭の中で『ピキーン』と閃きの音が聴こえた様な気がした。ターニングポイントに違えない!自分のインスピレーションを信じて近藤に声をかけた。
「近藤もどう?一緒にバンドやらない?実は佐藤と始めたんだぁ~」
「・・・、マジで?すげ~じゃんか!で、竜士はドラム、佐藤は?」
「佐藤はボーカル。ベースとギターがまだいないんだ~」
「そうなんだ~。で、バンド名は?」
「お子様ランチーズ」
 近藤は腹を抱え大爆笑。
「せっかくだけど俺はやめておくわ~。感違えすんなよ!決してバンド名がかっこ悪いからじゃね~からな・・・。最近色々と忙しくてよ~。そんじゃ!」
 さっきの『ピキーン』はなんだったんだろ~?疑問に思いながら玄関の引き戸を開けると、一升瓶を抱えた親父が寝そべっていた。朝から呑んだくれていたに違いない。朝の分の拳が降り注がれると思い、気が付かれないように抜き足差し足忍び足で階段を上がった。最後の一段。大分前から床鳴りが凄かったので、最後の一段は踏まずに大股で上がった。と同時に足を滑らせてしまい大転倒どころが転げ落ちてしまった。しかも、勢いのあまり親父の股間に頭から突っ込んでしまった。これで起きないはずがない。腹を決めて土下座をした。冷え切った玄関の土間にオデコをつけ数分たっても連打の鉄拳が降り注がれてこない。ちょうど良く帰って来た竜堂は、そそくさと二階へと上がってしまった。恐る恐る顔を上げると親父の姿がなかった。
「たっ、ただいま~!ただいま~!・・・」
「この馬鹿たれが!帰って来たらまず『ただいま』の一言だろうがよ!」
 泥酔していたはずの親父が背筋をピンと伸ばし台所に立っていた。
「キョトンとしてねぇでさっさと大根おろしやれよ!そこに極太大根あるだろ」
「え~~~!これ一本?極太と言うか、なんか人の形してない?ほ~~~、流石俺の息子だ!その大根はな、とあるエロ夫婦が丹精込めて育て上げた女体大根って言ってな、年間一一二二本の限定出荷。っても市場には一切出回らない代物だ!」
「え、一一二二本?言ってるわりには結構な本数あるじゃん!」
「ごちゃごちゃ言ってねぇ~でさっさと手を動かせや!クソガキには、このエロ大根を手に入れる苦労なんか分かられてたまるかってんだよ!今日は何の日かわかってんのか!!!・・・。・・・。・・・。」
親父の顔を覗くと、いつもは極細の目を見開き、真っ赤な目で涙に耐えていた。
 ハッとさせられたと同時に親父に対して申し訳ない気持ちでいっぱいになり涙腺が緩んだ。今日は親父の大好きな奥様ルミ子ちゃん、お袋の命日だった。走馬灯の様に小学生の頃の大事件を思い出した。
 二二時過ぎ。親父が遅い日には決まって黒電話のベルが七回だけ呼ぶ。どうやら、それが二人の合図みたいだった。鳴り止んだ後、決まってお袋が玄関脇の柱にかけられている受話器をとってダイヤルを回していた。ダイヤルを回す音に耳を澄ますと、円盤のダイヤルからは指を抜かずに『ジジィージジィー』っと、早回ししている様に聞こえた。
「今日は二人とも意外と早く寝たのよ~。今どこ?・・・。わかった、ママの所ね、直ぐ向かうわね」
毛布にくるまりながら耳を澄ましていると、やっぱり勝手口の方からだ。建て付けの悪い玄関の引き戸じゃ大きい音が出でしまうからだ。今夜の事を言い逃れできない様に罠を仕掛けた。きっと僕達二人とも不敵な笑みを浮かべながらだったに違えない。
「夜な夜な抜け出し、僕達に内緒で美味しい物を食べてるなんて許せないよな~。ちょっといたずらしようぜ!って言うかさぁ、毎回ママの所とか言ってんじゃんママって誰だよなぁ?おばあちゃんの家の訳ねぇじゃんかぁ~・・・」
「ん~~~。わかった!ママって言うお店の名前じゃない?」
「それはねぇ~んじゃん。だってさ、『わかった、ママの所ね』って言ってんじゃん。お店の名前だったら『わかった、ママね』って言うんじゃねぇ~かな?」
「確かにそうかも~~~!まぁさぁ~、ドッキリが終わったら聞いてみればいいんじゃない!」
「だよな、それでは取り掛かるとしますか!」
「そうしましょ。そうしましょう~」
竜堂は不敵な笑みをこぼしていた。
 この日の為にお袋が抜け駆けしている夜に弟と念入りに計画を立てノートに書き留めてた。僕達二人共どんどんテンションが上がり、楽しくて楽しくてしょうがなかった。
①まず、勝手口の扉の一番下の目立たない所にセロハンテープを貼り付けて置く。
②扉を開けるとテープが剥がれて誰かが開けたと言う証明になる。そんでもって、  次の日の朝テープが剥がれてる。
③そこで、弟が眠気まなこにお母さんに問いかける。『昨日さぁ、ここにテープを  貼って置いたんだけど何故か破れてるんだ~・・・。なんでだろ~?泥棒でも入  っちゃったのかな~・・・』『そんな事ある訳ないでしょ!』と言ってくる。
④そこで『今度剥がれてたら警察に電話してもいい?』と聞く。間違えなく『そう  ね!通報した方がいいわね!』と言ってくる。そこでその日は終了。次回剥がれ  るまで楽しみに待つ。
⑤その時が来たら警察に電話して『起きたらお父さんもお母さんも居ないんです。  しかも、誰かが家に入って来たかもしれないんです。本当に怖いので来てくださ  い!』
⑥涙ながらに訴える。
⑦警察が来るまでにタンスの引き出しとか色々な所を荒らされた様な感じにしておく。
⑧警察が来て状況を見ると『置き手紙をしておくから、ご両親と連絡が取れるまで警察署に来て待ってていいぞ』と提案される。
⑨二人共に即答し、憧れのパトカーで警察署に行く。
⑩丸酔っ払って帰って来たお父さんお母さんは、慌てふためき警察署にやって来る。
⑪お母さんが『お子さんを置いて、こんな夜中にお母さんは何処に行ってたんですか!』と怒られる。そこでお母さんは白状する。お母さんが俺達に謝って来て終了。
 計画を実行する時がきた!以前から、電話の前に貼り付けて有った番号。金山警察署に電話した。○○ー○○○○ー〇一一〇
『はい一一〇番。どうしました?』
「あっ!す、すみません。おまわりさんですか!起きたらお父さんもお母さんも居ないんです!しかも、誰かが家に入って来たかもしれないんです。本当に怖いので来てください!」
『分かりました。すぐに向かいます』
数分後、おまわりさんが二人。
「もう大丈夫だよ!」
もう一人のおまわりさんはトランシーバーみたいなやつで、
「え~、部屋の中はかなり荒らされてる模様。鑑識を寄こして下さい」
 弟と目が合った。目で会話。『え、鑑識?テレビで見る奴だ!やっば~い!大ごとになりそうな雰囲気じゃね?』『あっ兄貴!やばくない?やばいでしょ!』『落ち着け、落ち着けよ!』『いやいや、兄貴もでしょ!顔が引きつってるよ!』『何言ってんだよ!お前の方がやばい顔してるじゃんかよ!』
「とりあえず、君達の指紋を採らせてもらってもいいかな?君達と違った指紋が出て来たら、それが犯人の指紋になるんだよ」
「えっ、でもお父さんお母さんのも有るんじゃないですか?・・・」
「ほぉ~、良く気が付いたね!そうなんだよ、だから五人以上の指紋が付いているはずなんだよ」
納得せざろうなく、二人共特殊なインク版に全ての指を押し付けられた。全ての計画がダメになった瞬間に思えた。
「それじゃ犯人探しするからちょっと待っててね!」
三人の鑑識の人達が真っ白なボンボンをありとあらゆる所をポンポンしている。心臓が今にも飛び出しそうになりながも弟の顔を見ると、今にも泣き出しそうな顔でボンボンを睨み付けていた。
「す、すみません!僕達二階に行っててもいいですか?」
一番鋭い目をした鑑識のおじさんの目が変わった。本当に優しそうな目になり、
「そうだよねぇ、こんな時間だもんね。終わったら起こすから自分達の部屋で寝てていいよ。ごめんね気が付いてあげられなくて・・・。『お前ら!いつまでもポンポンやってんじゃねぇぞ!お子さんが眠いって言ってんだ!自分の子供だったらどうすんだ』・・・」
 鋭い目のおじさんの一言で、お兄さん達のポンポンのペースが更に早くなった様な気がした。合わせて、弟の頭を振るペースも早くなってしまい急いで二階へと連れ込んだ。
「お前さぁ・・・。焦りすぎじゃね?っ~か頭振りすぎだしよぉ~」
「だってさ~、あのポンポンはテレビで見たやつじゃんか!もう兄貴と俺は捕まっちゃうんだ・・・」
「はぁ、何言ってんだ?俺達、何も悪い事してないじゃんかよ!」
「やってるよ~~~。やっちゃってるよ!お母さんを騙そうとしてるじゃん!」
「えっ?何お前!悪い事してると思ってんの?」
「・・・」


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