29 【ジジとババと、みなさまと私】ジジの心配、そこですか?の日
ショートステイに面会に来た娘が、
ジジの黒歴史を明かして困らせた話の、その後。
はじまり、はじまり。

困ったポーズから、いつもの父に戻った後
「おい、俺な、これ(歩行器・コロコロ)で
歩くのはできる。できる、できるんだが――」
そう言ってから、少し間を置いて、言った。
「だがな、まだ、こたつに入って
立ったり座ったりできんだ。」

……はい?
父は1月4日に家に帰るときのことを、
心配していたようだ。
確かに、実家では、みんなが集まったときは、
こたつや座卓でご飯を食べていた。
でも、今のあなたに、
こたつで座らせたり、食べさせるわけがない。
そんな心配は、しなくていいですよ。
私たちは、父がほぼ寝たきりになって
「立てるか」「歩けるか」
そこばかり考えていたのに、
本人は、「まだ、座れんだ」と言う。
心配する場所が、違った!
なんだか、おかしくて、
父は、めちゃくちゃ希望的観測で、
幸せな人間だな。
もう、体が動くつもりでいるんだな。
それを面会?会いに行ってから帰って、
母に話すと、母は母で、
「こっちの部屋に机を持ってきて、
椅子を運んで、
こうやって食べればいいと思ってる」
と、頭の中でシミュレーションしていた。
そして、それをやって見せようとする。
いやいや、今はいいです。
それは、わかりました。
帰ってくるときに、一緒にやりましょう。
そう言って止めながら、
母も、父が帰ってくる暮らしを、
少しずつ思い描けるようになってきたのかな。
……まあ、
良いほうに進んでいるよね。
たぶん。
よかった、よかった。
きっと。
✨✨✨✨✨
今日も、ジジとババと、みなさまと私の一日。

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