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専業主夫が人前で英語スピーチをした話🇺🇸

 2、3か月くらい前だっただろうか。通っているESL(English as a Second Language:英語を第2言語として学ぶ人のための英語教室)の先生から、朝食会でスピーチをしないかと声をかけられた。

 仲間の生徒向けに自分の経験を話すというもので、発表者は私を含む2人。自分にとってもいい機会だと思って快諾した。与えられたのは2分間だったので、内容を考えて先生に添削してもらい、何度も練習して本番に臨んだ。

 当日、会場に行くと数十人の参加者がいた。見たことのない生徒や先生が大勢おり、想像以上に緊張感が高まった。来賓のあいさつでは、市長(厳密にはBoroughという行政区の長)らが登場した。「市長もいるのかよ」と、心の中で焦りが増した。

 来賓や先生ら数人が話した後、私の番となった。緊張したまま始めるとよくない気がしたので、その場で何度も深呼吸をした。

 すると、その姿が受けたのかそこで笑いが起きた。そのおかげで、少し楽に話し始めることができた。ほぼ暗記していたが、不安なので原稿をしっかり確認しながら読み上げた。

 スピーチに限らず日常会話でも、1番大切なのは相手に何とかして伝えることだと思っている。自分の発音は完璧ではないので、とにかくゆっくり話すことを意識した。若干かんでしまった部分もあったが、しっかり言い直した。

 終了時には大きな拍手もあり、自分としてはつつがなく終えられた気がして、とてもほっとした。仲間の生徒たちからは「よくやった!」などの激励の言葉をもらい、先生方からは「誇りに思う」「素晴らしい成果」といった声かけやメールが届いた。

 アメリカで生活を始めて1年以上が過ぎた。自分の英語能力が向上しているかはともかく、今回のスピーチを通してコミュニティーの一員になれたような気がして、それが1番うれしかった。

 そして公の場での初の英語スピーチが、市長の前になるとは全く想像していなかった。とはいえ、このような経験はアメリカに来ていなければできなかったはずだ。自分の人生だが、何だか不思議な感じがしている。


波打ち際にぽつんと残された切り株。専業主夫は人前に立つことは少ない。人前に立つ瞬間は孤独であることを思い出した



きょうの1曲

のびしろ - Creepy Nuts
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