照らされた、世代の交差点【アルペンスキーW杯】
アルペンスキーワールドカップの2025-26年シーズンが昨日、閉幕した。女子の総合優勝争いは、ミカエラ・シフリン(アメリカ)と22歳のエマ・アイヒャー(ドイツ)が最終戦まで競い合うという白熱した展開だった。
最終的に総合優勝のタイトルを獲得したのはシフリン(過去最多タイの6度目)だったが、印象的だったのはインタビューで見せたアイヒャーへのリスペクトだった。レース後のインタビューでは、自分の話もそこそこにアイヒャーのスキーがいかに素晴らしかったかということを語っていた。Instagramの投稿でもお互いを称えあっており、このような姿を見るととても清々しい気持ちになる。
自分がどうしてこのスポーツを好き好んで見ているのか分からなくなることもあるが、こうしたトップアスリートの姿勢に学べることがあるのだと思う。厳しい状況に置かれたときに、周囲へどう振る舞うか、どう行動するかということは、その人の在り方そのものだとも言える。
シフリンは最終日の前日に行われたスラローム競技後のインタビューで、アイヒャーについて「史上最高のオールラウンドスキーヤーの時代が到来した」と語っている。シフリンの主戦場は技術系種目だが、アイヒャーは今季、高速系種目を含めた全種目でトップクラスの結果を残してきた。
シフリン本人の発言を含めて、まさに今がシフリン時代からアイヒャー時代への転換点のように映った。
今後、アイヒャーがより力を増せば、かつてのティナ・マゼ(スロベニア)のような強さを見せるようになる可能性があるだろう。同じスキーといえど、素人目にも滑降と回転では全く違う種目に思える。求められる技術や身体能力的要素も異なってくる上、スケジュール的にもかなり過酷だ。
しかし、いちスキーファンとしてはそれを見たい。無理のない範囲で、全種目への挑戦を続けてほしい。終わったばかりではあるが、来シーズンへの期待が募るばかりだ。
アルペンスキーワールドカップの閉幕と日を同じくしてアメリカではメジャーリーグが開幕した。何ともきれいな季節の移り方である。
きょうの1曲
ザ・ストレス - 森高千里
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