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出会いは、偶然の顔をした必然だとしたら?

この記事は、私の友人のアイリーンとの初期のエピソードの1つです。アメリカにいる男女は、何処で出会うのか?


思いがけない“はじまり”の日

2013年3月、あの日の午後の光を今でもはっきりと覚えている。
半年ぶりに会う友人アイリーンをLAXで拾い、その後にランチと街歩き
初めてゆっくり話せる時間を、私は心待ちにしていた。
彼女とリアルで知り合って半年強と短い、また、いつも周囲に人がいて
二人きりで語り合う機会は殆どなかった。
だからこそ、その日の午後は、私にとって小さな特別だった。

West LAでランチ、そしてビバリーヒルズで街歩き後に、軽くHappy Hour
で飲める場所を探して入ったレストランのバーでやっとお喋りできるかと期待していた私、私の右隣に腰をかけたアイリーンは、何故か?バーカウンターの片隅、彼女の右隣に座っていた、見知らぬ男性に何か話しかけて会話を始めた。

『えっ…この場合私はどうしたら?』と内心驚き、様子を伺っていた。

軽い一言で始まった会話が、思いのほか盛り上がり?二人は暫く話していた。時折、私にも会話を振ってきたけど、カウンターで横並びで左端に座っていた私は、ただワイングラスを指でなぞりながら、置いてきぼりになった子供のような感覚を覚えていたのを今でも覚えている。

数か月後、サンディエゴで再会した彼女に、ビバリーヒルズのバーで感じた気分を晴らしたくて「どうしてあのとき、彼に話しかけたの?」と素直に
聞いたら、彼女は少し照れたように笑って言った。

「実は、あなたと合いそうだと思ったのよね。」

「えー!そんな事を思っていたの?」と内心で叫んでいた私、斜め上からの答えが返ってきて驚きを隠せなかった。

ただ、その一言に、胸の奥が静かに揺れた。まさか、そんな事を密かに考えながら、あの彼との会話を繋げていたなんで予想すらしなかった。

ただ、今だから言えるけど、あの日、彼女が交わしたたった一言が、私の人生に新しい縁をもたらすことになるとは、あの時の私はまだ知らなかった。あの時、私はただ彼女とゆっくり話をして仲良くなりたかっただけだった。


行動しなければ、何も変わらない

(時間は少し戻って)ある日のバーでの出会いから数日後、英国に戻ったはずのアイリーンからメッセージが届いた。

「ねえ、バーで出会った彼のバンドのライブに行くの?」と直球な質問。

私が返事を濁したら「あなた、行かないつもりでしょ?」と見透かされた。
そして続けて送られてきた言葉が、胸に刺さった。

——「行動しなければ、何も変わらないよ。」

「彼は勇気を出してあなたを誘ったのよ、あなたはそう思っていないと思うけど」アイリーンは続けた。確かに、ライブに誘う行為を勇気のある行動とは微塵も考えていなかった。勇気、そうなのか?

正直、(失礼だけど)売れないバンドがチケットを売りたいが為に誘われた?程度にしか考えてなかった私は、彼女の言葉に少し息をのんだ。

アイリーンに聞かれるまで、彼のライブには興味があるけどBel Airへ行くのは405FWYの渋滞が避けられないので面倒、それに知らない場所にひとりで出かけるのも同じく面倒だし、と全く行く気がしなかった。

だけど、「勇気のある行動」という彼女の声が、遠くから背中を押すように響いた。結局その夜、その彼にメッセージを送りライブに行くことを告げた。それが、思いもよらない新しいページのはじまりになるとも知らずに。


現実は、予想を超えてやってくる

ライブ当日、私はひとりでLAへ向かって405FWYを運転しながら、iPhoneの
Mapを横目で見ていた。Bel Air——街の名前の響きから、静かな一角のプラザ内にあるこじんまりしたライブハウスを思い描いていた。
綺麗目なTシャツにジーンズ、軽くワインでも飲みながらJAZZを楽しむ、
アメリカらしい、カジュアルな夜を想像していたのだと思う。
ちなみに私はジーンズではなく、いつもの綺麗めなワンピース姿。

けれど、目立たないドアを開けて中にはいった瞬間、息をのんだ。
そこに広がっていたのは、想像していたいつもの“アメリカのカジュアルさ”ではなくSNS風に言えば、キラキラと眩しく洗練された世界だった。
女性たちは髪やメイクもキメて、ハイブランドのドレスや靴に身を包み、
男性たちはスマートカジュアルよりお洒落で、香りまで計算されたように整っている。私のは心の中で、Where am I?売れないバンド?ヤバい…。

きらびやかな照明の中で、髪を揺らして笑い合う美しい女性達を見て、
私はいつの間にか自分の中に、“アメリカ人像”という小さな枠を
つくっていたことに気づかされ、凄く恥ずかしくなった。

バンドの音が鳴り始めると、その場の空気が一瞬で変わった。
彼のバンドのメンバーはLAでも一流揃い、その音楽は私の想像を軽々と超え、心の奥にある何かを静かに震わせた。

現実はいつも、私の思い込みよりも豊かで、そして、予想を超えた場所に
こそ“導き”はある——
その夜、私は自分が思い描いていた“アメリカ”という世界が広がる音を聞いた気がした。


導かれるように、縁はやってくる

ライブの余韻が残るカウンターで、ライブ後にバンドリーダーの彼へ挨拶をする為に待つ間、少し緊張している自分を叱咤する、「今まで見てきた世界が狭すぎるよ!」と。

ふと、アイリーンの笑顔が思い浮かんだ。
彼女がいなければ、私はこの場所にさえ来なかっただろう。
あの日、何気なく交わした言葉のひとつひとつが、
時を越えて私をここへ導いたように感じた。

人は、自分の意志で出会いを“つくる”ものだと思っていた。けれど今は、
それはもっと静かで、ささやかな始まりなのかもしれないとも思う。
大きな決断でもなく、運命を変えるような勇気でもない。
ただ、いつもの日常から“一歩”だけ外に出てみる。
それだけで、何かが動き出すことがある。

彼女が言っていた「何も行動しなければ、何も変わらない」という言葉の
意味を、この夜にようやく理解できた気がした。
そしてもうひとつ、彼女との時間を思い返すたびに思う。

——人はみな、それぞれに誰かの未来を思い描いている。

その思いは、私たちには見えない形で、
やがて“きっかけ”として現れるのかもしれない。

疑問に思ったことは、心に閉じ込めず、勇気をだして言葉にして
尋ねてみる、なぜって、対話を通して初めて見えるものがある。
人と心を交わすというのは、そうした小さな確認の積み重ねなのだろう。

あの夜、私は確かに感じた。
出会いは、偶然の顔をした必然であり、
その背後には、いつも静かに見守る誰かの思いがあるのだと。
Thank you for being a loving and caring person!

🕊 How Connection Begins 🕊
出会いは、いつも予想の外からやってきて、
そしてその扉を開けるのは——自分自身の小さな一歩なのかもしれない。

彼が率いるバンドは私のお気に入りのJAZZ BAND、その後もLAでのライブに度々顔をだし、LAで活躍するJAZZミュージシャンとの縁ができたのも、このBel Airでの一夜がはじまり、人生って面白い。

このバンドとのエピソード、LAのVIP TICKETの相場とは?なども記事にしていきます。

A Bientot!
Madam_H


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