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【読書】哲学する10歳。『水中の哲学書たち』『世界の適切な保存』

以前、ここ ↓ で取りあげた2冊の本。

『水中の哲学書たち』
『世界の適切な保存』

この本は哲学エッセイ』という分類わけがなされている本。

哲学エッセイ?とは?
という感じで、私は興味を持った。

『哲学』とつくからには、さぞ難しいのだろう。と思ったが、さすが『エッセイ』というだけあって、難しい内容のはずなのに読みやすかった。

深く考えいる文脈の合間に、ハハハッと笑える内容が混じっていてるのが『エッセイ』という感じがした。

2025年の難関中学校の受験問題にも採用されているこの本。 

読む前は、「こんな本、小学生が読み解けるのか?」と思ったけれど、

読んだ後は、「これは、小学生でも読めそうだ!」と感じた。

※ただし、『水中の哲学書たち』の方が子どもには読みやすい。『世界の適切な保存』の方が大人向けの雰囲気。


でも、どちらも、哲学ビギナーにはうってつけのエッセイなのではないかと思う。


『水中の哲学者たち』 2021年9月発行


こちらの本は、筆者が行っている、『哲学対話』を通した哲学の話。

哲学対話とは…世界中で取り入れられていて、哲学的なものはもちろんのこと、取るに足らないようなテーマをも、人と一緒にじっくり考え、聴きあうというもの。  

著者の永井さんは、大人のみならず、小学生に及ぶまで、哲学対話の場を設け、実践されている。


そんな対話を通して見る世界は、ハッとすることばかりだ。

  • 哲学をすることは、世界をよく見ることだ。

  • 「正解」を答えようとしなくていい、まずは考えを教えてほしい。

  • 哲学とは、「なんで?と問うこと」だ。

  • 哲学は何も教えない。哲学は手を差し伸べない。ただ、異なる声を聞け、と言う。

と、いう上記のようなことを、私は本を読んで、要点としてまとめた。


ふと、この本を読んでいて思ったのだけど、哲学対話のスタートの年齢が、10歳=小5からなのかな?という気がした。


10歳の壁とか、小4の壁、とか『10歳』というのは、本当に節目の年齢。
だけど、哲学的な対話ができるようになる。というのも、これまた10歳なのだろうか。

うちにも10歳(小5)の子がいるもので、なんとなく気になった。
10歳は、やっぱり大切にしたい年齢だなぁとも、思った。

(10歳のことについてはInstagramの手書きアカウントでも頻繁に触れているので、良かったらのぞいてみてください。ここをクリック

哲学エッセイから、なんだか新たな気付きを得られて、とても嬉しい。


この気付きから、今回のnoteのタイトルを『哲学する10歳。』にしてみた。という話も書いておく。

『世界の適切な保存』 2024年7月発行


前出の『水中の哲学書たち』よりも、哲学対話の話題は少ない。

「哲学者の言葉より詩人の言葉を愛した」
という著者が選りすぐった詩や短歌が、多々引用されている。

余談だけれど、私が好きな東直子さんの短歌も多く引用されていて、心踊った。

内容は、身近なことから、生と死、東日本大震災…あるものないものの適切な保存について。など。

  • いろいろなことを保存しておきたい

  • 保存されたものは生きているのだから

と、いう、2点をメモとして残しておいた。


はらう』という章の、東日本大震災の話に、グッと胸が締め付けられた。
言葉がそのまま読む人の心に届くような内容だった。

また、本全体に散りばめられた詩や短歌の持つ力が凄まじかった。

普通の読書体験の中に、詩や短歌が混ざると、より一層、深く深く読書の世界に潜り込んでしまうような気がする。


まとめ


私がこの本を知ったきっかけは、今はもう休刊となってしまった月刊誌『母の友』2024年12月号の書評コーナーで、 取り上げらていたことから。

『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』の著者である、蟹ブックス店主の花田菜々子さんが、『世界の適切な保存』について書評を書いていらっしゃった。

目をつぶって知らないふりをしたいことはたくさんある。永井さんはその感情に抗い続ける。

母の友12月号 P92より引用

という、花田さんの言葉に興味を持ち、いつか必ずこの本を読まねば!と思い、やっと最近読めたのだ。


哲学ってとてもおもしろそうで、興味をかき たてられるので、いろいろな本に手を出すのだが、絶対に最後まで読みきれない。

カントとかデカルトとか…〇〇説とか…
そういうので、あぁ、もうわからない、無理ってなる。


でも今回読んだこの2冊は、哲学書ではないのに、なんだか哲学について、少しだけ知ることができた気がして、とてもためになる本だった。


あと、個人的に、永井さんの書く文章が、すごく好きだなと思った。

なんとなく、第78回毎日出版文化賞を受賞した女の子たち風船爆弾をつくる』の著者である、小林エリカさんの文体に似ていて、好き!と思った。

そこから少し調べてみるとなんとなくお二方の活動の雰囲気も似ていて、なるほど。納得。と、なった。

魂に訴えかけてくるような文体がとてもよかった。


話がそれたけど……

『哲学』って何かを、考えて考えて考えて、わからないけど、考えて、答えを出すわけじゃないんだけど、考える。ということなのかな、と思ったのだった。




《本文におさまりきらなかった備忘メモ》
☑︎ できるはずのことができないときに不自由を感じる
☑︎ 神様って、酸素だと思うんです
☑︎ ぜんぜんわからない
☑︎ サルトル「身に起こることを引き受けろ」
☑︎ 哲学はすべてのひとに関係する
☑︎ 変わることをおそれないでください
☑︎ デカルト「我思うゆえに我あり」
☑︎ ソクラテス「汝自身を知れ」
☑︎ 小学生が考えたい問いとして一番に挙がるのは、いつも「生きる意味」なのだ
☑︎ 世界、問題集かよ
☑︎ 哲学書、わからない
☑︎ 近しいあなたも「絶対的な他者」

☑︎ 誰かの記憶
☑︎ 理由を述べるとき、その言葉は宛先を持つ
☑︎ 他の存在と何の関係も持つことができない人間は、永遠に余計なものである
☑︎ 保存をしておかなければ
☑︎ はらう
☑︎ 手渡す


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