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40代主婦のひとり世界一周|『魔女の宅急便』の舞台リスボンと極上ホテル編

朝5時に目が覚めた。

時差ボケ、恐るべし。カーテンを開けると、リスボンの街がまだ夜明け前の青のなかにあった。

12日間の世界一周、3カ国目。初日からフライト欠航で日本を出発してから約40時間。

フランクフルトを経由して、ようやくたどり着いたポルトガル。

正直ね、すでにそこそこ疲れてる。

欠航でロスした1日のバタバタ、乗り継ぎの緊張、知らない街をUberで移動する小刻みなストレスと緊張状態。

でも、窓の外のリスボンを見て、思いました。今日はリスボンの街を味わい尽くすぞ。

それではポルトガル・リスボン滞在2日目の朝のはじまりです。

前回のフランクフルト編はこちら👇


ホテルの朝食は、窓際の特等席

8時前にダイニングへ降りると、まだ人がまばら。テージョ川が見える窓際の席を見つける。

ここがきょうから2日間、私の特等席です🫶✨

ビュッフェを見渡すと、嬉しいものが並んでる。魚料理、ワッフル、オートミール、ポルトガルの生ハム。

サーモン、オイルサーディンまで。さすが魚の国!朝から魚食べれらの嬉しい。

そして味付けはけっこうしょっぱいので、ワインもいっちゃおう。

なんとポルトガルのホテルでは、朝から泡が飲めるのです。太っ腹すぎる。

そして、本場のエッグタルト。

パステル・デ・ナタ。人生で初めて食べる、本場のエッグタルト。YouTubeで何回も見てきたスイーツ。

口に入れた瞬間、思ったより甘くない。卵のコクがしっかり濃くて、でも後味はすっきり。

日本でよく売っているエッグタルトより、圧倒的に美味しい!!

これを食べるだけのために、リスボンに来た価値がある。大げさじゃなく、そう思いました。

8時を過ぎると、ダイニングが少しずつ賑わいはじめる。ヨーロッパの人って、朝がゆっくりなんですね。

この日の天気予報は午後28度、朝は18度。

「南欧=常夏」だと思い込んでたけど、実際のリスボンは大西洋からのさわやかな風がすーっと吹いてくるから、朝晩はかなり涼しい。

日本みたいな湿度ムンムンの“蒸し暑さパンチ”はなくて、むしろカラッとした爽やかさです。


魔女の宅急便の街へ。子どものころの夢の続き

この日の目的地は、サン・ジョルジェ城。

朝食を食べてお決まりのUberを呼びます。
20分、11ユーロ(1800円)

車に乗り込んで、窓の外をリスボンの石畳が流れていくのを見ながら、今日は、この旅で一番楽しみにしていた場所に行くので、ワクワクが止まらない。

「魔女の宅急便」、見たことありますか?

主人公のキキが、黒猫のジジとほうきに乗って魔女修行に旅立つ、ジブリ映画。

降り立った先は、赤い屋根と石畳と坂道が連なる、ヨーロッパのどこかの港町。

初めて見たのは小学生のころで、スクリーンに映し出されたあの街並みに釘づけになった私は、「いつかここに行く」って、漠然と思っていました。

大人になってから調べたら、あの架空の街のモデルになった場所のひとつがリスボンだと知った。

そこからまた何年経っただろう。

結婚して、子どもが生まれて、「いつか」はいつも後回しになった。

時間がない、お金がない、子どもが小さい。そういう理由で「また今度」を繰り返してきた場所。

それがいま、窓の外に見えてる。Uberを降りて、城壁までの最後の坂道。

うぅ、ついに来てしまった。心が震える。

この坂道の先にサンジョルジョ城が。

キキとジジも、こういう石畳を歩いたのかな。


城壁の上から。孔雀と、赤い屋根と

入場料15ユーロ(2500円)を払っていざ、お城の中へ。

16世紀まで王室として使われた中世のお城。中に入って進んでいくと、石段の先にリスボンの街がぱっと広がります。

オレンジ色の屋根。白い壁。はるか向こうにテージョ川の青。

この景色に出会うためリスボンまできたよ!

晴れてて、さわやかな風が吹いてて、ほんとうに気持ちがいい。

ただそこに座って景色を見てるだけで、もう十分な気がしてくる。

そしえ、城の敷地のあちこちに、放し飼いで孔雀が歩いています。

動物園にいる孔雀じゃなくて、野生の孔雀。
写真を20枚くらい撮りました。笑

城のなかをゆっくり歩きながら、「丸一日ここにいてもいいな」と思えてきます。不思議とひとりなのに、全然寂しくない。

むしろひとりだから、気になった景色のところで立ち止まれる。

たっぷり2時間はお城や敷地を歩き回って、大満足。ピクニックなんかしている家族もいたくらい、敷地が広いのでお散歩楽しい。

ただ40代、すぐ疲れちゃうんです。30分に1回は休憩が要る体になってる。笑

そうだ、行きにきになっていたバカリャウのお店に行ってみよう。

ということで、お城を後にしてやってきました。

バカリャウ6ユーロ、ビールも6ユーロで合計12ユーロ(2000円)で、しばし休憩。

バカリャウはポルトガルの干し鱈料理のこと

昼ビールで上機嫌🍻

さて、次はどこに行こうかな。1人作戦会議。

Googleマップを開くと、歩ける距離にリスボン大聖堂がある。

徒歩15分なら頑張れそう。
バカリャウとビールでガソリンを補充して、出発!

で。歩き出してみたものの、とにかく坂道が多い。
これは40代の膝関節が死ぬ🥹

さらに、下り道途中も目を奪われるような素敵な景色で、なかなか辿り着けない。

気づいたら全然関係ない路地の突き当たりに出て、そこが、すごく好きな景色。

青と白のアズレージョの壁が続く細い路地に、地元のおじちゃんが椅子を出して日向ぼっこをしてる。

いちいち絵になるリスボンの街並み

リスボン大聖堂と黄色いトラム。これが見たかった

さて、そんなこんなで、たどり着いたリスボン大聖堂。ポルトガル初代国王アフォンソ1世が建造を命じた、街でいちばん古い教会。

12世紀に建てられた建物が、1755年の大地震でも倒壊せずに残っていて、ロマネスク様式の双塔が、どっしりと青空に映えています。

そしてその前を、黄色いトラムが走っていく。

28番線。石畳をガタゴト言わせながら坂を上っていく。

大聖堂の前を坂道から黄色いトラム
その背景にリスボン大聖堂。
なに、この光景。最高すぎる🥹✨


アルファマ地区。迷子の達人、本領発揮

つづいて、アルファマ地区へ。

1755年の大地震を奇跡的に免れたエリアで、リスボンのなかでも古い街並みが残るところ。

石畳の細い路地、カラフルなアズレージョが貼られた建物の外壁、2階の窓から干し出された洗濯物が、風にゆれています。

観光ガイドに載ってる「リスボンおすすめ10選」には絶対出てこない場所。

洗濯物さえも、アートみたいに見える

アルファマ地区は特に、迷路のような細い路地を歩くたびに「次の角には何が待ってるんだろう?」って胸が高鳴る。

あぁ、リスボン、見どころありすぎて時間が全然足りない。


スマホ充電残り4%。帰宅難民、一歩手前

午後3時過ぎ。

石畳の坂道を歩きながらGoogleマップを開くと、画面の右上に小さく「4%」と表示されていました。

…え。

4%?

モバイルバッテリーは今朝、ホテルの部屋に置いてきて、財布にはカードのみ。Uberを呼ぶのもスマホ。

ホテルの場所を確認するのもスマホ。今夜の夕食のお店を探すのもスマホ。その命綱が、4%。

Googleマップを起動しながら、リスボンの街の動画や写真を撮り続けた結果、午後にはバッテリーがなくなる緊急事態。

言葉も通じない街で、スマホが死んだらどうする?ポルトガル語で助けを求める?タクシーをどうやって拾う?

そもそも方向音痴だし、ホテルの名前すらうる覚え。
野生の感だけでは、絶対に帰れない…リスボンの坂道のど真ん中で、脳内がまっ白に。

全力で焦りながら、残り4%でUberを呼びます。

アプリが立ち上がって、Uberを呼んでみるとなかなか捕まらない。なんなら2台連続でキャンセルされてしまう。

やっと捕まえた3台目。乗車まで3分の表示が出た瞬間の安堵感。でも、実際に3分ではこない。遅れて遅れて10分。

充電が2%になったところで、やーっとドライバーと落ち合えて😭

この日の教訓。モバイルバッテリーは体から離さない。以上。笑

もう少し歩き回りたかったけれど、無念の帰宅

夕食のタコとの予想外の格闘

時刻は17時すぎ。充電のためはいえ、一度部屋に戻ると出たくなくなる、という体質が40代にはある。

わかる人、いる?笑 でもお腹は空く。

Googleマップでホテルの周辺を眺めて、口コミにタコ料理が美味しいとあったFlor de Lisboaへ。

中途半端な時間帯だったからか、地元のお客さんが2組だけ。落ち着いた雰囲気の店内で、席につく。

メニューを眺めながら飲み物をどうしようか考えてたら、「ポートワイン」というものがある。

ポルトガルのワイン、せっかくだし飲んでみようと注文することに。

サイズは50mlとグラスのいずれか。
のん兵衛には50mlでは足りなさそう。

ということで、グラスで注文決定!

Porto Copoがグラス注文だそう

お食事メニューを開いてみると、やはり魚大国。
お魚料理が充実していて、どれも美味しそう。

まず最初に運ばれてきたポートワイン。
来た瞬間から、甘い香りがすごい。

なみなみと注いでくれた

そして、一口飲んだら、予想の3倍強い。調べたら度数が20度近い....

ワインとウイスキーのあいだに存在するような飲み物で、普通のワイン感覚で飲むと確実に酔う😵‍💫

試しに50mにすればよかった。ほんと毎回やらかす。ちゃんせいや、私!

でも頼んじゃったから置いておけない。ちびちびチャレンジしながらタコ料理を待ちます。

で、きました。きました。タコのリゾット。

じゃーん!

一人前で頼んだのに、お皿がでかい。リゾットのなかにタコがごろごろと入っていて、その量がどう見ても4人前はある。

タコ自体はとにかく美味しい。柔らかくて、深くリゾットに味が染みています。

ほんとうにおいしいんだけど、量が終わらない。

これで1人前。


食べながら1人で思う。

ヨーロッパって「個人を尊重する空気感」が強いから、いい意味で誰も気にしてないんだなぁって。

だから一人でレストランに入っても、全然浮かないし、周りも「ふーん」って感じで自然に受け入れてくれる。

カフェで新聞広げてるおじさん、レストランで静かにワインを飲んでる人、食堂でささっとランチを済ませてる人…。

「ひとり=寂しい」じゃなくて、「ひとり=自分の時間を楽しむ」って空気が自然に根付いてるんよね。

最初はアジアみたいに、すぐにフレンドリーに話しかけてくれるわけじゃないし、ちょっと距離があるように見えて。

でも、その「ドライさ」って、裏を返せば “干渉しない優しさ” なのかも。

だからこそ、一人が心地よい。誰も余計に絡んでこないし、一人でいても自然と溶け込める。

タコリゾットは最後まで食べきれずに、お会計のときに途中で限界を悟って「胃が小さくて。残してごめんなさい」と伝えたら、さっきまで素っ気ない感じだった店員さんが、にこっとして持ち帰りボックスに入れてくれました。(こういうつかず離れずのやさしさが好きです☺️)

タコリゾット、ポートワイン合わせて18ユーロ 
チップ入れて20ユーロ(3600円)

さて、帰り道。ホテルに帰るためにGoogleマップを開いて、ちゃんと指示に従って歩いているつもりでも、方向音痴はずっと地図みても勝手に違う方向にいくのね。

気づいたら道に迷い、スーパーに流れ込む。
海外のスーパーってなぜか心躍りません?笑

ビール缶0.59ユーロ(109円)を購入。
ポルトガルはビールが安い!

我ながら、方向音痴の人は寄り道の達人だと思う。笑


最終日の朝。そして、バルセロナへ旅立つ

翌朝、同じ朝食会場でいつもの席へ。

ポルトガルの生ハムが意外においしくておかわりして、マンゴーのラッシーがちょうどいい酸味と甘さで感動して、エッグタルトも最後にもう一個食べた。

私的に完璧な朝食!

オーダーバイキングで、オムレツ頼んだら巨大なのが出てきて、日本では見たことないサイズの巨大マッシュルームがゴロゴロ入っている。

そして、こちらのホテル。

スパークリングとエッグタルトは24時間食べ飲み放題。

ゲストは好きな時に飲食できるよう用意されています。

タクシー運転手・サンドロとの出会い

あっという間の2泊3日、リスボン。この日の午後、次の目的地バルセロナへ飛び立ちます。

空港に向かうタクシー。運転手はサンドロという名のポルトガル人。

乗り込んだ瞬間から、まぁ喋る喋る。笑

「リスボンはどうだった?もっと長く滞在すればよかったのに!次来るときはプニッシュに行って。あそこのビーチは世界でも指折りだから。ナザレの波は世界最大級で、見るだけで震えがくるよ。

シントラの王宮は行った?あそこは行かないと人生損するよ。マッフラの修道院も、一度は見ておかないとダメ。

カステラ、エリサイダ、マリーニャグラン…あなたはまだリスボンの1割も知らない!」

わたしは「へえ〜!」と相槌を打ちながら「Wow!Amazing!!」と大袈裟にリアクションして応戦。笑

途中から、料理人としての生き方の話に。サンドロは料理もできるらしく、急に声のトーンが変わった。

「料理ってね、技術より先に心なんだよね。食材を尊重して、丁寧に時間をかけて、そこで初めて人を幸せにできる。味はその次」って、真剣な顔で言う。

なんか急に深い。20分のタクシー乗車でその話を聞くわたし、ありがたすぎる。笑

そして最後は、サンドロの愛犬の話になった。

「うちの犬、ドッグフードは一切使わないよ。毎日スーパーで肉を1kg買ってきて、手料理して食べさせてるの」と言いながら、スマホを取り出す。もちろん運転しながら。笑

愛犬の写真フォルダを見せてくれた。20枚以上。全部違う角度で撮られた愛犬と、おいしそうな手料理の写真が交互に続く。

わたしの「Wow!Amazing!」でまた喜ぶサンドロ。

お願いだから前見て運転してね🙏

空港の降車口で「来年もリスボンに来たら案内するよ!また会おう!」と言い合って、別れました。ちなみに、連絡先は交換しなかった。笑

でも、その適当さ加減がちょうどいい。

ポルトガル人って、自分の国への誇りが半端じゃない。人との距離が近くて、感情表現が大きくて、でも押しつけがましくない。

なんというか、力みのない温かさ。サンドロと別れながら、「ポルトガル、好きだな」と思った。


リスボン、最高すぎた。また来る

20代のころの旅を思い出した。

「ここで全部見なきゃ」
「この1回で全部回り切らなきゃ」

そんな気持ちで、とにかく予定を詰め込んでいた。
観光地を次々と巡り、またバスに乗って、また次の場所へ。

帰国してアルバムを見返しても、不思議なくらい記憶が薄い。
たぶん、その土地を味わう時間がなかったからだと思う。

でも今回のリスボンは違った。

・サン・ジョルジェ城から見下ろしたオレンジ色の屋根。
・バカリャウとビールを前に、路地裏のバルで過ごした時間。
・スマホの充電が4%になって本気で焦ったこと。
・タコリゾットの量に途方に暮れたこと。
・運転手サンドロの止まらないマシンガントーク。

正直、観光らしい場所に行けたのは2か所だけ。

でも、それで十分だった。
見られなかった場所は、また次に来ればいい。

そんなふうに思えるようになったのは、年齢もあるのだろうけれど、マイルで旅ができるようになったことも大きい。

もし自分で100万円払って来ていたら、きっと「元を取らなきゃ」と焦っていたと思う。

でもマイルなら、「また来ればいいか」
そう思える。

体力は年々落ちるけど、気持ちはずいぶん楽になった。
30代の自分に教えてあげたかったな。

また来ます、リスボン。今度はもう少し長く。

次はバルセロナ。リスボンの温かさを胸に、わたしの世界一周は続きます。

ここまで読んでくださってありがとうございます。

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前回のフランクフルト編はこちら👇


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