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チャビ・エルナンデス(シャビ, 元スペイン代表)の何が本当に凄かったのか?を考察してみる。


チャビ・エルナンデス

Xavier Hernández Creus
生年月日:1980年 1月25日
出身:タラサ, カタルーニャ州, スペイン
身長:170cm 利き足:右足
主なポジション:セントラル・ミッドフィルダー




はじめて観たヨーロッパサッカーの試合

私がはじめて観たヨーロッパサッカーの試合は2015年にベルリンで行われたFCバルセロナユヴェントスFCUEFAチャンピオンズリーグ決勝だった。チャビ・エルナンデスがFCバルセロナを去る前の最後の試合である。つまり私はほとんど同時代的にはチャビのプレーを観たことがない。2015年のCL決勝で先発したのもイヴァン・ラキティッチだった。

しかし、ジョゼップ・グアルディオラ監督のサッカーに魅了された私にとって、チャビは憧れの存在だった。では、チャビの何が凄かったのか。同時代的には見られなかった私なりに、過去の試合やプレー集からチャビがどうして世界的な中盤として知られるのかを簡単に考察してみる。情報不足な部分や誤った解釈などもあるだろうが、大目に見ていただきたい。


チャビ・エルナンデスのスキル

例えば、チャビのプレーをみたとき、最も目を引くのは「ターンの技術」だろう。相手のプレスの方向を読み、「休止(パウサ)」で相手選手を引き寄せ、一瞬の間に躱す。対戦相手にとっては、嫌な存在だろう。プレスで寄せただけで、中盤で一気に数的不利に陥るのだから。しかも、ターンを警戒してチャビにスペースを与えると、DFのライン裏に正確なスルーパスを供給されるのだ。

「ターン技術」と並ぶチャビの武器は、その正確な右足のキック。とくにセットプレーからのアシスト技術は見事で、2010年の南アフリカ・ワールドカップ準決勝でのカルレス・プジョルのヘディングでの決勝点のアシストは有名だ。体格のいいサッカードイツ代表選手を相手に、左サイドのコーナーキックから決めたアシストは、見事というほかない。「ターン」と「パス」。チャビの魅力は、この2つの能力に裏打ちされている。


チャビ・エルナンデスが体現する「バルサ・スタイル」

では、チャビの「凄さ」は、他の追随を許さない「ターン」と「パス」の技術および中盤で優位性を築く圧倒的なテクニックのみに集約されるのか。もちろん、されないだろう。むしろチャビの本質的な「凄さ」は、上記の能力を持ち合わせながら、グアルディオラ率いるチームの「オートマティズムの最大の体現者」であったことだ。チャビのプレーはいかに数的優位を形成するかに集約される。

後方へと降りてCBとともに数的優位を形成したかと思えば、中盤で相手のプレスを交わしてスルーパスを供給。ウイングにボールが入れば、バイタルエリアへと上がって崩しに関わり、ときにはフィニッシャーとなる。驚くべき組織性と運動能力である。「ラ・マシア」の理念の形成者であるラウレアーノ・ルイスの弟子ジョアン・ビラ(Joan Vilà)の指導で育ったチャビは、まさに「バルサ・スタイル」の体現者だ。


チャビを擁した「ペップ・バルサ」

ヨハン・クライフ監督率いるFCバルセロナで、擬似CBである「4番」として活躍したのがグアルディオラ。その後、2001年にグアルディオラがチームを離れた際、後継者となったのがチャビだった。2008年にはグアルディオラが監督としてFCバルセロナに復帰し、セルヒオ・ブスケッツが内部昇格。2010年にはリオネル・メッシアンドレス・イニエスタ、チャビの3人がバロンドールの上位3人を独占した。

クライフやマルセロ・ビエルサファンマ・リージョの影響を受けたグアルディオラのスタイルは、FCバルセロナのスタイルをマイナーチェンジによってアップデートした。そのなかで発揮されたチャビの能力、イニエスタやブスケッツとの連携は、圧倒的な試合の支配をFCバルセロナに可能にさせた。中盤中央でタクトを振るう様は、まさに「バルサ・スタイル」の体現者だった。


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