フランクフルト戦で6発完勝!RBライプツィヒの戦術分析とキーマンとなったダヴィド・ラウム
RB LEIPZIG 6-0 E.FRANKFURT


RBライプツィヒがフランクフルトに6-0完勝した理由

2025年12月6日、RBライプツィヒはドイツ・ザクセン州に位置する本拠地レッドブル・アレーナで行われた第13節のアイントラハト・フランクフルト戦で6-0と大勝した。得点差にも表れたように、フランクフルトはRBライプツィヒ相手にほとんどなす術なく敗れた。では、どうしてここまでの差が生じたのか。本記事では、この試合を分けたRBライプツィヒの戦術と、キーマンとなったダヴィド・ラウム、MOTM級の活躍を見せたコンラッド・ハーダーの役割を徹底分析する。
その最大の理由は、フランクフルトの采配ミスによるところが大きい。ディノ・トップメラー監督率いるフランクフルトは、一見5バックを連想させる戦術を採用したが、その実は本職が右SBのラスムス・クリステンセンを右サイドハーフの高い位置に置く4-4-2の布陣で戦いに臨んだ。狙いはRBライプツィヒで起点となっているダヴィド・ラウムにプレスをかけつつ優位性を築き、ポゼッションを確立すること。しかし、その狙いは裏目に出る。

試合序盤には、何度か好機につながった。
フランクフルトが失敗した右サイドの守備設計

オーレ・ヴェルナー監督率いるRBライプツィヒは、素早い縦パスを起点に相手のDFラインを突破しての崩しを目標とした。とくに明確だったのは、SBからウイングへと素早くボールをつないで、ドリブルで打開を図る動き。ラウムは、ボールを持つと同サイドのWGであるアントニオ・ヌサにボールを提供する。そのプレーを脅威だと考えたフランクフルトは、クリステンセンを当てて阻止を狙った。
しかし、フランクフルトには2つの大きな誤算があった。1つは彼らがRBライプツィヒに対して、フィールド中央で優位性を保てなかったこと。ボールを保持する戦術は、当然、中盤中央での優位性が重要だが、それを実現できなかった。とくにヌサが中央に流れてマフムト・ダフートをケアする動きは、フランクフルトのビルドアップを狂わせた。サイドに人員を割き過ぎだったのだ。

中盤での戦いをRBLが制する形に。
ダヴィド・ラウム起点の左サイド攻略

もう1つは、クリステンセンが好調なラウムの起点となるパスをほとんど阻止できなかった点だ。試合の序盤こそ右サイドで何度か好機を演出したフランクフルトだったが、得点に繋げられなかったうえ、対するラウムは65%(30/46)のパス成功率を記録。前半から何度も相手の左サイドでチャンスを作られたフランクフルトは、むしろ後方の守備が手薄になり、広大なスペースをヌサに提供した。
ラウムはクリステンセンのプレスを引き出す役割を担い、後方でのでの数的優位形成に関わった。試合が終わってみれば、RBライプツィヒが18本のシュート(うち枠内シュート7本)を放ったのに対し、フランクフルトは8本のシュート(うち枠内シュート2本)に留まった。ヌサは得点こそなかったものの4本のシュートを放ち、左サイドと中央の両方で優位性を築くのに貢献した。

とくに2点目、6点目はDFラインが完全に崩される。
個人的MOTM:コンラッド・ハーダー

この試合で注目すべき活躍をみせた選手は、ラウムだけではない。まず、この試合で最も重要な役割を担ったのがコンラッド・ハーダーだ。守備時にクリステンセンが降りて5バックを形成するフランクフルトは、DFラインにアルトゥール・テアテ、ロビン・コッホ、ナムディ・コリンズという3人のCBタイプの選手を置いた。それによって堅守を図ったにも関わらず、ハーダーは彼らを無力化した。
象徴的だったのが先制点だろう。ポストプレーの形で味方に縦パスを落としたハーダーは、反転してスプリント。味方選手がGKーDFライン間に送ったボールにヘディングで合わせて得点した。それ以外にも、バイタルエリアで何度もポストプレーに関わったうえ、守備にも奔走。極めつけは2点目のアシストのシーン。左ウイングの位置に流れて相手DFコリンズを突破した場面には、ハーダーの魅力が詰まっていた。

ボール奪取後の出しどころがなく、何度もボールを失う形に。
ハーダーとヌサはバイタルエリアで躍動した。
ヤン・ディオマンデのハットトリックと個の支配力

そして、この試合を語るうえで触れないわけにいかない選手がヤン・ディオマンデだろう。前半から相手左SBのナサニエル・ブラウンとの1vs1を何度か制したディオマンデは、後半に入ってからさらにギアを上げ、わずか18分の間で3ゴールを挙げたのだ。相手DFを寄せ付けないトップスピード、左右を問わない強烈なシュート能力、重要な場面で失われない冷静さは、驚嘆すべき才能だ。
ディオマンデは2025年夏にクラブへ加入した19歳。同夏にPSVアイントホーフェンから加入したヨハン・バカヨコから完全にポジションを奪い、右ウイングの座を掴んでいる。この試合での活躍ぶりをみても、RBライプツィヒの右サイドからの攻撃を担うのは今後もディオマンデだろう。数多くの実力者を擁するフランクフルトを圧倒して見せたRBライプツィヒ。FCバイエルン・ミュンヘンと優勝争いを演じられるのか注目だ!
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