神のデス・ギフト第8話 LAからの帰国、そして地獄の前夜“本当の生と死のギフト”
最強レベルの神のデスギフト始動〜序曲〜
この話は、俺の人生で最も辛かった記録です。
ロサンゼルスから帰国した翌日、俺は“本当の生と死のギフト”を受け取った。
精神が続く限り、2500〜3000文字前後で更新しようと思う。
俺は物理的にも精神的にも弱い。思い出すと怖いんだよ。
心が持つ人だけ、続きを読んでください。
(ここから10年ほどは非常に苦しい時期になるので挿絵は最低限度にする)
この俺の話を読んできている人ならわかるだろうけど、この時俺は無職だ。
しかも、ロサンゼルスの旅で退職金(濡れ衣を着せられ辞めさせられてたった10万円だ)を使い切り無一文にもほどがある。
実際にかき集めても1か月半ほどしか生きられない。
もちろん今の状態が恥ずかしく悔しいため親には言っていなかった。
そんな26歳の帰国の翌日、恐ろしい、そして逃げられない神からの手に余る悪魔のプレゼントがあった。
俺にとっては、今までのエピソードより格段に遥かにどうしていいか解らないトラウマなので、多少抽象的に書く。
しかし、20年間放置してきた俺の心の整理の連載なので、精神が続く限りちゃんと書こうと思う。

ロサンゼルス滞在10日目、帰国の途。満足な気分で搭乗
俺は600ドルのみを持ちロサンゼルスに思い付きで生き、思った以上の成果と楽しみを経験することができた。
出会いやトラブル、未知の風景や味。
今でも強く感情に残っている。
俺は残りの金額が無くなるであろう2日前に予想して帰りのチケットを取ろうと思った。
まず向かったのが予定通りな古ぼけたホテルのロビーにあるブラウン管のPC。
インターネット回線もISDNで遅く、1ページが常時されるのに画像などあると5分はかかった。
心「まあいい。日本のJTBのサイトにアクセスし予約を取るか。」
俺はパソコンのブラウザ(IE)を開いた。
唖然とした。
キーボードがローマ字対応していない。
どんなにいろいろ押してもアルファベットしか入力できないのだ。
今思えばそれはそうだ!アメリカ向けのウィンドウズなのだから。。。
俺は、顔が青くなり震えた。
俺「帰れないじゃないか!アメリカから出られないではないか!」
一台しかないロビーのPCは次の人に渡す時間になっていた。
すでに次の人が俺の後ろに座っている。
俺は、一度退き、外の空気を吸いながら煙草と甘いジャパニーズグリーンティーを飲んで考えた。
心「英語を話せる日本人か、日本語を話せるアメリカ人を見つけなければいけまい」
呼吸を整えた俺は、手っ取り早くホテルのフロントにそんな人がいるかを尋ねた。
さらに唖然とするした。
心「俺の英語が通じない。のは良いとして、2か国語を話せる人はこのホテルにはいない」
俺「どうすればいいか。必ず突破口はあるはず」
俺は、持参してきていた旅行本「地球の歩き方」を何度も読み返し輝く文字を発見。
その文字は地図の中にあるJTB現地事務所の文字。
日本の会社なのだからここに行けば、現地の手助けをできる人がいるだろう。
ハリウッドランドにあるらしい。
何度も訪れた場所だ。地図を見ただけで場所のイメージができる。
結論としては、英語ペラペラの日本人がいて、簡単に飛行機を取ってくれた上、ホテルから空港までのタクシーも手配してくれた。
帰国の時、バーガーキングを空港内で食べ、お腹いっぱいで安心し、帰りの飛行機、窓の外の太平洋を見つめながら物思いにふけってた。
心「ロサンゼルスの匂いがまだ指に残っている」
心「カリフォルニアロールの甘い味が、夢のように遠のく」
俺は「現実の日本に帰る」ということが、なぜか“敗北”のように感じていた。
そんなうちに機内は暗くなり、ぐっすり眠りに入った。
しばらくしたのち、機内放送が聞こえた。
同じ機内にも関わらずカリフォルニア州の乾いた爽やかな空気ではなく、冷たく湿気った空気に感じた。
放送「まもなく、成田空港に到着します、シートベルトを締めてください」
客室乗務員の日本語に安堵しながらも“自由が終わる音”が聞こえる気がした。

日本に帰国のその日〜何か“ヌメっとした空気”が近づいてきた
とにかく日本人の作った日本らしい食べ物が食べたかった。
さらに土産話もしたかった。というか自慢話をしたかった。
俺は、大学時代からの親友の「チカラ」という男を新宿へ呼んだ。
挨拶もすぐ非常に気分が良さそうなお店に入った。
何気ない蕎麦が食べられる日本らしい居酒屋だ。
天ぷらそばと漬物、シマホッケやシシャモを食べ、ビールと日本酒で流し込んだ。
日本の食べ物はうまい。俺は満喫した。
チカラとの会話は10年来の付き合いがあったため、懐かしい話、お互いの近況、そして俺の10日間の旅の自慢で盛り上がった。
決して自慢話も羨ましくなるやつではない。
チカラ「俺ならそれを超える旅をする!」
というタイプだ。
案の定、3年後に力は俺の話たロサンゼルスの旅を模倣したような旅に一人で行った。
俺は得られた経験とそれをはなして賛辞をもらえたことに満足し、家に帰った。
帰国して久しぶりのボロボロアパート。
思い立ってアメリカに行ったのは10日前。
俺「なんかすごい久しぶりだな!」
俺は、感慨深く階段を上がり玄関のギーッという軋んだドアを開けた。
俺は唖然とした。
俺「なんだこの冷たい空気は!」
それは寒いというのではない、まるで幽霊がいるのではないかという冷気。
俺「そしてこの重苦しく息ができないような湿気は?」
俺は、驚愕したが、時差ぼけだとか、疲れだとか、国が違うだから、などど軽い気持ちで寝室に行って眠った。
もちろん、昼夜シフトの同棲中の彼女は仕事に行っているようだった。
俺は1人のベッドを漫喫し深い眠りに入った。
これが神からの「本当の正と死の」ギフトを受け取る前の夜だったなんて知る由もなかった。

翌日から始まる罪悪感、自問自答、誰にも相談できない地獄(閲覧注意)
旅の疲れと充実感、チカラとの飲み会のあとの睡眠で私はぐっすり眠っていた。
起きたのは昼正午ごろ。
同棲中の彼女が帰ってきたドアの鍵開けをする音で起きたのだ。
心「お土産をたくさん買ってきたんだ!渡そう!土産話も沢山あるし」
俺はウキウキしながら玄関に向かった。
ドアが開いた。
彼女が入ってきた。
心「なんだ!この寒気は!昨日の帰宅時と同じ危機感を感じる」
空気もそうだが、彼女の表情に重いものが感じられた。
表情というより無表情と落胆と悲しみが混ざっているようで、いつも笑顔のそれからは予想もつかない顔だったのだ。
彼女は玄関で靴も脱がず俺に話しかけてきた。
彼女「あなたがアメリカに行ってる時、気持ち悪くなって妊娠検査をしたら、私、妊娠してた」
俺は唖然としすぎて驚き何も声をかけられなかった。
7年同棲していたんだからあり得ることではある。
心「どうあれ、言うべきことはこれしか無い」
俺「嬉しいよ。産んで一緒に育てよう!」
覚悟など決まっていなかったが、ありきたりなセリフを伝えたかった。
10日も俺がいない時、ずっと一人で悩んでいたんだろう。
申し訳ない気持ちを感じた。
ところが、当たり前だが、彼女から恐ろしい言葉が飛び出した。
第八章完
次回予告
彼女の言葉は、俺の心臓を素手で握りつぶすような現実だった。
俺は生きる意味がわからなくなってきた。
その出来事、考え方、対処を可能な限り残す。
人格すらを変えたこの体験はきっと神の手に余るギフトだったのだろう。

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