「ききがたり ときをためる暮らし」を読んで
先日つばた英子 つばたしゅういち著「ききがたり ときをためる暮らし」を読みました。
とっても良かったのでご紹介したいと思います。
著者ご夫妻のプロフィールと本から感じたこと
本にある著者紹介を元に簡単にまとめると、つばた英子(ひでこ)さんは1928年生まれで愛知の酒屋で育ち、しゅういちさんとご結婚。ご夫婦の暮らしを追ったドキュメンタリー映画「人生フルーツ」が大変な評判に。他、夫婦共著の作品がいくつかあるとのこと。しゅういちさんの方は、1925年生まれ。自由時間評論家。東大卒の建築家でその後は広島大学教授なども務められて、評論活動をされたとのこと。
お2人とももう亡くなられています。
この本はお2人の暮らしをライターの水野恵美子さんと写真家の落合由利子さんが1年をかけて取材され、膨大なテープ取材原稿をまとめて書き起こされたものです。
なので、目の前でお2人が自分に向かって語りかけてくれているかのように、話し言葉で書かれています。
私はこの本を読んで特に①自分軸を持つ生き方 ②暮らしの中で自分の好きなことを大いに楽しむ。この2つの重要性を感じました。
お2人ともとても「自分軸」がしっかりしているんですよね。自分の好きな事、苦手な事をちゃんと自覚されていて、他人の意見に振り回されたりしない。だからこそご夫妻の暮らしがとても魅力的に感じる。
そして、お2人とも暮らしを実に楽しんでいらっしゃる。お金はないと何度も書かれていたけど、とっても幸せそう。お金以上のものをたくさんお持ちで、とても豊かな生活だなぁと感じました。
いくつになっても日々を楽しむ。やっぱりこれに尽きますね。
お2人の関係性もとっても良いなぁと思いました。普段はお互い別々にやりたい事をやっている。互いに干渉しない。だけどお互いをとても大切に想っていることが読んでいてひしひし伝わってくる。自由なしゅういちさんを黙って支える英子さん。私は全然そんな殊勝な妻ではないので…勉強になりました(笑)
それから改めて健康の大事さも考えました。日々を楽しく生きていくためには健康なくして成り立ちませんから。もっと動こう!と思いました。(読書やドラマ観賞を日々の楽しみにしているとなかなか動かなくなりますね・・・苦笑)
ときをためる暮らしとは
この本のタイトルでもある「ときをためる」ということ。とっても素敵な表現だなぁと思いました。例えば何かものを買うとき。「間に合わせのものではすませず、買えるまで気長に待つ。そう、ときをためる暮らしでね。」と書かれていました。1つの物を長く大切に使い、自分たちだけでなく次の世代にも伝えていく。お2人の長年の「先を見据えた」コツコツと地道な道のり。一朝一夕に出来ることではないからこそ、長期目線で自分の興味をひかれる方向へ、信念を持って進む。それがやがて次の世代へと伝わっていく生き方になるのかな、と。
本の中で英子さんがこうおっしゃっています。
「誰だってお世話になった人は先に死んじゃうものなの。返せるわけがないんだから、それは次の世代にやってあげればいいことなの。親に返すということではなくて、子どもに返していけば、また子どもが同じように、次へ。だから順繰りでいいのよ。」
物だけでなく、思いやりも世代から世代へと受け継いでいく。これも「ときをためる暮らし」の1つなのでしょう。
この本もそうですね。お2人が亡くなった後もずっと先の世代までお2人の人生哲学が伝わっていく。まさにときをためる暮らしです。
心に残ったフレーズ
たくさん好きなフレーズがあるのでいくつかご紹介します。
「うちは嫌なこと、悪い事は禁句ですから、いつも先の先のこと、楽しいことを考えて生きてきた。不思議だけど、すると人生はだんだんとよくなっていくんですよ。だからこれからも、まぁ、そういうことを考えて、生きていこうと思っています。「わが人生に悔いなし」ですね。」
「あとね、会話をしていてすぐに返事を求めるんじゃなくて、ゆとりがあったほうが、うまくいくんですよ。長年連れ添った夫婦といえども、二人の間にちょっとの隙間ができるくらいの距離をあけてね。僕らもだんだんしゃべらなくなって、阿吽の呼吸になってきてはいますが、いい関係でいるには、やはり、気づかいは必要なことだと思いますよ、年をとってもね。」
「困難は人を強くするかもしれませんが、心の拠り所になるのは、やはり、楽しい思い出なんですよ。苦しい時に耐えたから、次も耐えられるなんていうことはなくて。たくさんの楽しい思い出があったほうが、心も豊かになれる。とにかく楽しい思い出を記録し、財産として僕らは残しておきたいんですよ。」
おわりに
本当にとても素敵で心に刺さりまくりの本でした。
だからと言って、きっとお2人の暮らしをそのまま真似たってこんな風な素敵な生活は出来ないと思う。それはご夫妻の「自分軸」をただ真似しているだけで、それだと結局「他人軸」な暮らしになってしまうから。
他人の評価や意見に流されない、自分のやりたい事をハッキリさせる。これは今の私のテーマで日々意識していることです。だから私はお2人の哲学を参考に、自分はどういう暮らしをしたら毎日楽しく幸せに生きられるのか。そんなことをじっくり考えるきっかけになった本でした。
とってもおすすめなので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
またお会いしましょう♪Tschüss!
同じく、どういう生き方をしたいか考えさせられるおすすめの本。
心温まるのはこちらの本。
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