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人に優しい人ほど、自分には冷たい

「そんなに気にしなくていいよ」
「大丈夫?」
「無理してない?」

誰かが落ち込んでいる時には、
自然と優しい言葉をかけられるのに。

自分が苦しい時だけ、
なぜか同じ言葉を
自分には向けられない人がいる。

人には、
「休んでいいよ」って言えるのに。

自分には、
「まだ頑張れるでしょ」って言ってしまう。

人の失敗には寄り添えるのに、
自分の失敗だけは許せない。

そんな人は、
たぶん
昔から周りをよく見てきた人なんだと思う。

空気を読んで。
相手の気持ちを考えて。
迷惑をかけないように生きてきた。

だから、
誰かの小さな変化にもすぐ気づく。

「この人、無理してるな」
「本当はつらそうだな」

そういうのが見えてしまう。

見えてしまうから、
放っておけない。

でもその優しさは、
なぜか自分には向かない。

むしろ、
自分に対してだけ異常に厳しくなる。

もっと頑張らなきゃ。
ちゃんとしなきゃ。
こんなんで弱音吐くな。

そんな言葉を、
毎日自分にぶつけ続けてしまう。

たぶん、
“優しい人”って、
誰かを支える側でいることに慣れすぎてる。

だから、
自分が支えられる側になるのが苦手。

頼るのも苦手。
甘えるのも苦手。
「助けて」が言えない。

心のどこかで、
「迷惑をかけちゃいけない」
って思っているから。

本当は
人に優しくできる人ほど、
たくさん傷ついてきた人なのかもしれない。

苦しかった経験があるから、
他人の痛みに敏感になる。

寂しかった経験があるから、
誰かをひとりにできない。

自分が救われたかった分だけ、
他人には優しくしたくなる。

だから、
優しい人ほど無理をする。

周りから見れば、
ちゃんとして見える。

気遣いもできるし、
笑顔も作れるし、
話も聞いてくれる。

そういう人ほど、
ひとりになった瞬間に崩れる。

誰にも見えないところで、
静かに限界を迎えている。

なのに、
「自分なんかよりもっと大変な人がいる」
って、自分の苦しさを後回しにしてしまう。

それを繰り返しているうちに、
気づけば
“自分を大切にする感覚”がわからなくなる。

休むことに罪悪感を覚えて、
頑張れない自分を責めて、
ちゃんとできない日を許せなくなる。

でも、
あなたが誰かに向けている優しさは、
本来、自分にも向けていいものなんだと思う。

疲れたなら休んでいい。
苦しいなら苦しいって言っていい。
何もできない日があってもいい。

人には許せることを、
少しだけ自分にも許してあげてほしい。

優しい人が壊れてしまうのは、
ずっと自分を後回しにしてきたから。

だからせめて今日くらいは、
誰かを救う前に、
自分のことを置いていかないでほしい。



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