「わたし」は「わたし」を辞められない。 #わたし世界観No.8
「別の人間になれたらよかったのに」
何回そう思ったか分からない。
もっと明るい性格だったら。
もっと強かったら。
もっと上手く笑えたら。
もっと人に好かれる人間だったら。
生きやすかったのかなって。
人と比べるたび、
自分のダメな部分ばかり見えてしまう。
なんであの人はあんなに自然に話せるんだろう。
なんであの人はそんなに愛されるんだろう。
なんでわたしは、
こんな小さなことで傷ついてしまうんだろう。
考えなくていいことまで考えて、
気にしなくていいことまで気にして、
勝手に疲れて、
勝手に傷ついて。
そんな自分が嫌になる。
もっと適当に生きられたら楽なのに。
でも、
なれない。
結局また、
“わたし”に戻ってしまう。
朝起きても、
鏡の前にいるのは自分で。
学校に行っても、
バイトに行っても、
誰かと話しても、
どこまで行っても、
自分からは逃げられない。
わたしは、
わたしをやめられない。
それが時々、
どうしようもなく苦しくなる。
性格も。
考え方も。
感じやすさも。
過去も。
全部捨てて、
新しい自分になれたらいいのにって思う。
でも現実は、
ゲームみたいにキャラ変更なんてできない。
どれだけ嫌でも、
この心で生きていくしかない。
だから、
自分が嫌いな人ほど苦しい。
逃げ場がないから。
嫌いな人間と、
24時間ずっと一緒にいるようなものだから。
何をしていても、
頭のどこかで自分を責めてしまう。
「また変なこと言ったかも」
「嫌われたかもしれない」
「なんでこんなこともできないんだろう」
そんなことばかり考えて、
勝手に落ち込んで。
でも周りから見れば、
普通に見えていたりする。
だから余計に苦しい。
説明できない。
この生きづらさを、
上手く言葉にできない。
ただ、
ずっと疲れている。
人に合わせて。
空気を読んで。
嫌われないようにして。
気づいたら、
“本当の自分”が分からなくなる時もある。
でもそれでも、
生きていかなきゃいけない。
わたしとして。
それって結構、
残酷だと思う。
SNSを見れば、
幸せそうな人ばかり流れてくる。
キラキラしてる人。
愛されてる人。
夢を叶えてる人。
そのたび、
「わたしもこうなれたら」
って思う。
でも、
憧れれば憧れるほど、
今の自分との差が苦しくなる。
結局また、
自分を嫌いになる。
それでも、
完全には諦めきれない。
こんな自分でも、
どこかで「変わりたい」って思ってる。
嫌いなままで終わりたくないって、
少しだけ願ってる。
だから苦しいのかもしれない。
本当にどうでもよくなったら、
きっと変わりたいなんて思わない。
自分を好きになりたいとか。
認めたいとか。
救いたいとか。
そんなこと、
考えなくなるはずだから。
でもわたしたちは、
苦しみながらもまだ考えてしまう。
“このままでいいのかな”って。
それって多分、
ちゃんと生きようとしてる証拠なんだと思う。
わたしは、
まだ自分を諦めきれていない。
嫌いなところはたくさんある。
直したい部分もある。
もっと上手く生きられる人になりたかった。
でも、
わたしはわたしをやめられない。
だったらせめて、
少しずつでも、
この自分と付き合っていくしかないんだと思う。
急に好きになれなくていい。
無理に肯定しなくていい。
ただ、
「こんな自分でも生きていい」
って、
少しずつ思えたらいい。
傷つきやすいままでも。
不器用なままでも。
人より疲れやすくても。
それでも今日まで生きてきた。
何回自分を嫌いになっても、
何回消えたくなっても、
それでも生き延びてきた。
その事実だけは、
誰にも否定できないと思う。
わたしはわたしをやめられない。
でもだからこそ、
いつか“わたしでよかった”って思える日が、
少しでも来たらいい。
だからその日まで
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