【書評】人生について考える本 | 時間、死、生について
昨年、母が亡くなったこともあり、人生や生死についての本をよく読みました。
本を読んで、人が生き返ったり、時間が巻き戻ったり、そうして何かが根本的に解決することはありません。
ただ、それを受け止める自分の心持ちは変えられ、心持ちは”世界をどう見るか”ということにつながります。
私自身、本を読んで心を楽にしたり、苦しい現実から目を逸らしたりしてきました。
ここ最近で、そんな風に考えた本たちをご紹介します。
『人生の短さについて』セネカ
「先なことばかり考えて不安になってないで、今に集中して生きよう」
そのようなことを語られています。
言葉にすると簡単だけれど、よくよく考えると先のことの不安に日々心を占有されているときがあるように思います。
過去のことは、たまに思い出すにしても、それほど悩まない。
未来のことを不安がるだけでは、何も変わりません。
そのために今できることをやるなり、そもそも考えずに楽しいことをしたり、そんな風にすることが、私にとっては自分の心を守る行為になっています。
『死にゆく者からの言葉』鈴木秀子
「お互いを思いやるあまり、亡くなるそのとき、本音を隠してしまうことがある」
そのようなことを語られており、母が癌で闘病中のときには、できるだけ本音を伝えようと心掛けました。
伝えられるだけの感謝を伝えたい。
そう思わせてくれるきっかけになった本です。
母の闘病中、そして亡くなったそのとき、それはもちろん辛く悲しいことでした。
ただ、「もっとああしていればよかった」「言いたいことを言えなかった」そうした後悔は、ほとんどありません。
人は生まれて、そして死んでいきます。
何をして生き、何を残すか。
生き死にや人生について、よく考えた一年でした。
『からくりからくさ』梨木香歩
人生は経糸と横糸から成る一枚の織物。
染織や機織りに関わる登場人物たちの人生を追い、古民家での暮らしや、それぞれの人生が不思議に重なり合うところ、そんなお話の小説です。
人生は様々な出来事や、縁の重なり合いからできていて、そうした糸が織り合わさって、一枚の布のようになる。
そんなことをこの本を読んで思いました。
たぶんその『人生を織る糸』には、様々な色がある。
楽しく明るい色も、悲しく暗い色もある。
そして、布の大きさもきっと人によって違う。
自分の人生の終盤に、その自分が織ってきた布を振り返って、どう思うのか?
綺麗だと思うのか、納得するのか、後悔するのか。
少なくとも、後悔はないようにしたい。
おわりに
今回は人生にまつわる3冊を紹介しました。
どれも方向性は違えど、より良い人生を歩むために、学びがありました。
後悔の少ない人生を歩めるように、今できることに心を傾けたいと思います。
人生について深く考えることは、日々の忙しさの中で後回しにしがちです。
しかし、30代という節目の時期にこそ、自分の人生を見つめ直すことが大切です。
今回ご紹介した3冊の書籍は、それぞれ異なる視点から人生や時間、死について考えるヒントを与えてくれます。
読書を通じて、自分の人生をより豊かに、後悔のないものにしていきましょう。
ありがとうございました。
