見出し画像

【“密”なる自己対話】お遍路で出会った“不動明王のご真言”

こんにちは。ピアノ講師、メンタルコーチの One Heart です。


お盆も過ぎ、そろそろ“秋”を感じるのかな、と思いきや・・・
まだまだ暑いですね☀️


それでも、夜には虫の鳴き声など聞こえてきて、
秋がすぐそこまで近づいていることを感じる今日この頃です。


さて、今週も多くの方が読みにきてくださって、ありがとうございます。
最近は、ビュー数がぐんと伸びていて、正直、自分でも驚いています。
でも、数字に振り回されてしまうと、どこか自分を見失ってしまいそうで・・・。


大切なのは、やっぱり「自分の言葉で、自分らしく書いていくこと」。
数字は励みにはなるけれど、それ以上に、心からつづった文章が誰かに届くことが、今のわたしの原動力になっています。


これからも自分の内側に耳をすませて、心からの言葉を大切につづっていきたいと思います。


今日は、マガジン『“密”なる自己対話』からお届けします。
今回のテーマは・・・空海さんと“言葉”、そしてご真言の力について。


以前めぐった四国遍路での体験をもとに、
「言葉はただ意味を伝えるものではなく、響きそのものが心を変える」という、空海さんの教えに触れてみたいと思います。


✧✧✧


10年以上前、四国八十八ヶ所を巡ったときのこと。
札所に着くと、お堂の前でそのお寺のご本尊の真言を唱えるのがお遍路の習わし。
線香の香りがただよい、静かな風が頬を撫でるなか、わたしは手を合わせました。


不動明王がご本尊のお寺のとき、空気がピンと少しはりつめたような感じがしました。
「ノウマク・サンマンダー・バザラダン・センダ〜」
声に出した瞬間、背筋がすっと伸び、身の引き締まる思いがしました。


とくに、ご真言の意味を知っているわけではなかったのですが・・・。
それでも、響きとリズムが、頭の中のざわめきを鎮め、心を一点に集中させてくれたのです。


ちなみに、「不動明王」ってこんな仏さまです👇
AIにイラストを書いてもらいました。
かわいく書いて、とお願いしましたら・・・このような仕上がりに・・・。こわさがなくなってしまいましたね、笑。


「密なる自己対話」空海さんの教えがテーマの記事なので、
かわいいお不動さんバージョンにしました、笑。


不動明王は、いつも怒ったような表情で、岩の上にどっしりと座っています。
右手には煩悩や迷いを断ち切る智慧の象徴である「剣」、左手には迷える人や悪を縛り、正しい道へと導く「縄」を持っています。


背後に燃えさかる炎は、煩悩や邪悪なものを一瞬で焼き払い、清らかな心へと導く力を表すもの。
これは怒りの炎ではなく、「強い慈悲心から生まれる浄化の炎」です。


怖い顔=忿怒相(ふんぬそう)も、実はわたしたちの内面の“悪”を追い払うための姿。
もともとはとても穏やかな仏さまで、大日如来の化身ともいわれています。


不動明王については、ここで語り出すとそれだけで1本の記事になってしまうので、笑。
いずれまた、じっくり書いてみたいと思います。


✧✧✧


真言って、どんなもの?〜響きが心に届く言葉

空海が唐で学んで、日本に持ち帰った密教の主なものに、真言(マントラ)があります。


真言とは、サンスクリット語で記された宇宙の真理をそのまま音にした言葉
意味を解釈するためというよりも、その響き自体が持つ力を大切にします。


たとえば不動明王のご真言「ノウマク・サンマンダー・バザラダン・センダ〜」。


この音の連なりには、不動明王のエネルギー・・・
“煩悩を断ち切り、迷いを払い、守護する力”・・・が込められています。


唱えるときに、その意味を頭で思い浮かべなくても大丈夫。
響きやリズムそのものが、心と身体に直接はたらきかけるからです。


現代のわたしたちは、言葉を「意味」で理解しようとします。
けれどご真言は、意味よりも前に、音の波が身体の内と外を震わせ、その人全体を整えていく・・・そんな言葉です。


それは音楽のメロディや、子守唄のハミングが、心をゆるめるのに似ています。


空海は、ご真言をただの宗教の儀式的なものとしてではなく、宇宙と響き合うための道として伝えました。


唱えることそのものが修行であり、その音の波に身を委ねることで、わたしたちは少しずつ本来の自分に戻っていくのです。


✧✧✧


空海が見ていた「言葉のちから」

空海は『声字実相義(しょうじじっそうぎ)』という書物の中で、
「声(音)」「字(文字)」「義(意味)」は、それぞれが仏そのものをあらわしている・・・と説いています。


わたしたちはふだん、言葉を「意味を伝えるための記号」として使いますよね。
でも、空海さんの世界では、言葉はただの記号ではありません。
存在そのものと直結する“いのち”、のようなものなのです。


響きそのものが仏。
文字のかたちも仏。
そして、その奥にある意味もまた仏。
そんな三位一体の世界観です。


この考え方は、密教の修行法「三密(さんみつ)」にもつながります。
三密とは・・・

  • 身密:仏の姿や印(手印)をかたちに表す

  • 口密:ご真言を唱える

  • 意密:仏を心に観想する

の三つをそろえる修行法です。


ご真言は、この中の「口密」にあたります。

でも、口だけで唱えるのではなく、身(所作)・口(言葉)・意(心の集中)をそろえることで、行者は仏と一体になるとされます。


ここにあるのは、言葉を「誰かに伝えるための道具」としてではなく、
自分自身を変え、世界と響き合わせるための行為として使う・・・そんな空海さんならではの言語観です。


ご真言を唱えるとき、それはただの音読でも暗唱でもなく・・・、
身と心も、その響きにすっかりゆだねて、仏の境地を“いま”に映し出すこと。
それが空海さんの見ていた、言葉の力だと思います。


✧✧✧


ふだんの暮らしにひそむ“真言のような瞬間”

「真言」と聞くと、どうしても特別な修行や宗教的な儀式を思い浮かべる方が多いかもしれません。


けれど、その本質はとてもシンプルで、“響きが心や体にまっすぐ作用する”ということ。


そう考えると、わたしたちの暮らしの中にも、小さな“真言のような瞬間”が隠れているのです。


たとえば、朝のあいさつ「おはよう」。
同じ言葉でも、声のトーンや表情によって、不思議と一日の気分がやわらかくなったり、逆にちょっと重くなったりすることがあります。


あるいは、赤ちゃんを寝かしつけるときの子守唄。
まだ歌詞の意味を知らない赤ちゃんが、母の声の響きだけで安心して眠りについていく・・・そんな場面も、響きそのものが働いている例です。


いまふうでいえば、アファメーション(肯定的な言葉をくり返す習慣)も同じです。


「わたしは落ち着いている」「わたしは大丈夫」と唱えてみると、呼吸が自然と深くなり、心が静まっていきます。


大切なのは、意味を頭で理解することよりも、響きとリズムが身体と心に同調していく感覚なのです。


わたし自身、不動明王のご真言を唱えたときに感じた安心感や集中感も、まさにそのひとつでした。


「ノウマク・サンマンダー・バザラダン・ダン」・・・声に出したその音の連なりが、意味を超えてわたしの内側を整え、心のまん中にすっと芯を通してくれたのです。
その感覚は今でもはっきりと覚えています。


このような感覚は、理屈よりも先に、音や言葉そのものが場や自分を変える力を感じさせてくれます。


それはきっと、真言の世界観とつながり合う、日常の中の小さな“密教体験”なのだと思います。


では、ここで少し立ち止まってみませんか。
あなたにとっての“お守り言葉”は、どんな言葉でしょう?

  • 緊張する前に「大丈夫」とつぶやく

  • 眠る前に「今日もありがとう」と心で唱える

  • 落ち込んだときに「これも通り過ぎていく」と思い出す

特別な真言でなくても、日常でふと口にする一言が、あなたを守り、支えてくれる“言葉”になりますよ。


✧✧✧


毎日の言葉を、ちいさなお守りに

シンプルに捉えるなら、ご真言は「言葉の響きで心と身体を整える」もの。
そう思うと、ぐっと身近に感じられます。


ふだん口にする言葉は、思っている以上に気持ちや行動に影響を与えます。
「もうだめだ」とつぶやけば、身体も心も重くなり、
「やってみよう」と声に出せば、不思議と呼吸が軽くなる。
言葉は小さな波のように広がって、自分自身にも返ってくるのです。


だからこそ、日常で選ぶ言葉はとても大切です。
朝起きて「今日はいい日だな」と言ってみる。
深呼吸と一緒に「大丈夫」とつぶやいてみる。
そんな小さな習慣が、ご真言と同じように、響きそのものによって心と身体を整えてくれます。


不動明王のご真言がわたしを落ち着かせてくれるように、
わたしたちもそれぞれの暮らしの中で、言葉に助けられてきた経験があると思います。
ふと口にした一言が自分を励ましたり、誰かの声に救われたり・・・。

そうした言葉の力は、カタチを変えながら千年以上の時を超えて、今もわたしたちの生活に息づいています。

だからこそ、日常で選ぶ言葉は、わたしたちの心や現実をつくっていく“働き”を持っているのです。


✧✧✧


おわりに。あなたに手渡したいこと

言葉は、ただ意味を伝えるための道具ではありません。


響きそのものに力があり、ときに心を静め、身体を整え、迷いを払ってくれることもあります。


次に大切な場面を迎えるとき。
心を落ち着けたいとき。
どうぞ、そっと“あなたの言葉”を唱えてみてください。
その響きが、あなたを本来の自分へと立ち返らせてくれるはずです。


✧˙⁎⋆合わせて読みたい記事

『密なる自己対話』の過去回より

🪷 空海の「即身成仏」の思想から、揺らがない自分軸を育てるヒントを探ります。


🪷 自分の中にすでにある“宝”に気づくという視点と、ご自愛の関係について。


🪷「すでにある」豊かさに目を向けることで、心が満たされていくプロセス。


🎒 四国遍路まとめ記事(アメブロ)

📔四国八十八ヶ所を巡って感じたこと
 実際に歩いた札所や風景、道中で出会った小さなできごとを写真つきで紹介しています。




#密なる自己対話 #空海 #真言 #密教 #仏教 #不動明王
#四国遍路 #言葉の力 #響き #ご真言 #自己対話 #ご自愛
#マントラ #瞑想 #心を整える #精神世界 内面の旅
#三密 #身口意



いいなと思ったら応援しよう!

ピアノ講師×ご自愛コーチ One Heart すてきな記事だな、と感じていただけたらぜひ!サポートをよろしくお願いします。これからも有益な記事を書いていきます。