見出し画像

【万能鶏むね肉はこうして生まれました】レシピ作りの裏側

万能鶏むね肉というのは
鶏むね肉に、塩、片栗粉、米油を揉み込んだものです。

私が考え、名前を付けました。

これをしておくことで
鶏むね肉がびっくりするくらいしっとり柔らかくなるし
あらかじめ作って保存できるので
鶏むね肉料理がすごく簡単になります。

この万能鶏むね肉が、どうやって生まれたのか
その話をさせて下さい。


1.始まりはテレビ番組でした

万能鶏むね肉を考えたきっかけは
テレビの番組でした

たけしさんがやっておられた
みんなの家庭の医学という番組

私は、その番組の中で料理を担当させていただいていました。
たぶん、10年以上やらせていただき
本当に、いろいろ勉強させてもらって
今でも感謝しています。

ある時、その番組で
一週間、飽きずに鶏むね肉を食べられるレシピを
という依頼を受けたのです。

それがきっかけです。


2.なぜ鶏むね肉なのか

渡り鳥がなぜずーっと飛び続けられるのか
という研究をされている先生がおられて

イミダペプチドという成分に
疲労回復効果があり
それが筋肉に多く含まれていることで
疲れずに飛び続けられる
そういう事らしいのです。

で、
私たちの身近な食材の中で
イミダペプチドを多く含むものと言えば
鶏むね肉だそうで

繰り返し食べることで
疲れにくく、また疲労回復効果がも期待できる
という事らしいのです。・

今では、イミダペプチドの疲労回復効果は
よく知られるようになりましたが
おそらく、テレビ番組で最初に取り上げたのは
家庭の医学だと思います。


3.鶏むね肉を一週間食べ続けるには

一週間鶏むね肉を食べ続けられるように
という依頼だったので
最初は7つのレシピを考えて
それを毎日作って食べるという風に考えていました
 
でも、いざ試作し続けてみると
毎日、鶏むね肉を一から料理するのって、大変だなと思ったんです。

毎日、毎日、鶏むね肉をパックから出して
一口大に切って、下処理をして…
いやいやいや、これは続かないわ‥。
 
それで、どうしたものかと考えて

まとめて下準備し
その下準備した鶏むね肉を使って
すぐに作れる料理のバリエーションを紹介する方がいいのでは?

逆にそれを提案しました。
その時に考えたのが、万能鶏むね肉だったのです。

(実は、その時点では、これに名前がついておらず
万能鶏むね肉という名前にしたのは
その後、ずいぶん経った2021年
NHKの「あさイチ」で紹介した時です) 


4.バサつく鶏むね肉を、美味しく食べる工夫

鶏むね肉はぱさぱさして美味しくない
というのが、当時の評判でした

けれど
鶏もも肉と、鶏むね肉の成分を比較すると
実は、鶏むね肉の方が水分量は多いのです

なのに、料理するとなぜ、ぱさぱさで固くなるのか

実は、もも肉と、胸肉の繊維の入り方が違っていて
もも肉は、網目状になっているので
加熱しても、旨味や水分を中にキープできるのですが

むね肉は、まっすぐに平行に繊維が入っているので
加熱した時に、保持できずに外に流れ出てしまうんです。
それで固くなる。

それを知った時
片栗粉だ!!すぐにひらめきました

片栗粉を揉み込むことで
繊維の中に入り込み水分をキープしてくれます。

その時に、塩を一緒に揉み込んでおけば
塩もまた、保水効果があるので
更においしくなる!

塩と片栗粉だけでもよかったのですが
油を揉み込むことを思いついたのは

油には、肉を柔らかくする効果があるし
表面を油でコーティングすることで
空気を遮断することができ
保存効果を高めることができるからです。

こうして、
塩、片栗粉、油
を揉み込む方法が、出来上がりました。


5.鶏の皮について

万能鶏むね肉は、皮を取るのですが
そこにも意味があって

まず、皮にはイミダペプチドが含まれていないので
疲労回復効果を期待して食べるのなら
なくてもいいと思いました

また、鶏むね肉の皮は
鶏もも肉の皮と、ちょっと質が違う気がして
旨みがそれほどないと思うし
皮と肉の熱の入り方が違うので
皮を取った方が
調理がぐっと簡単になることから
万能鶏むね肉では、皮を取ります。

けれど、皮は皮で美味しく食べる方法があるので
それは別に紹介しています。

■ 鶏皮ポン酢の作り方


6.そぎ切りで火の通りを均一に

鶏むね肉の皮を取り
一口大のそぎ切りにする
というのが、一見めんどくさく見えるかもしれません。

塩、片栗粉、油の効果があるのなら
大きいままでもいいのでは?と・・・。

いやいや、そうではありません。

鶏むね肉が固くなる原因は、加熱しすぎもあるのです。

大きいまま焼くと
どうしても、焼くのに時間がかかるし
鶏むね肉って、分厚い部分と、薄っぺらい部分があるから
分厚い所にきちんと火を通そうとすると
薄っぺらい所は、どうしても加熱オーバーでパサつくことになります

そこでそぎ切り!!

そぎきりにすることで、厚みが均一になり
1~2センチくらいの厚さなので
焼くのに、時間がかかりません。
短時間で、均一に火を通せるから、
失敗なく、しっとり柔らかく食べられるというわけです。

7.保存方法

袋の中の空気を抜いて、
しっかり口を縛ることで
3~4日は保存できます。
(実際は、もっと長く保存していますが、問題ありません)

冷凍する時は
ジッパー付きの袋に入れ替えて
平たくして冷凍するのがおすすめ

解凍は
自然解凍でもいいし
レンジ解凍でも大丈夫。

解凍したら、
一度袋の上から、がーっともんでおくと
出てきた水分が肉に戻り
作りたてと同じ状態になります。

がーっと一度もみ直す
この一手間、お忘れなく。


8.油について

万能鶏むね肉を考えた当初は
オリーブオイルを使っていたのですが
最近は、オリーブオイルの高騰の影響で
米油を使っています。

この話は、長くなるので、また別の所で。

*******************

という事で、
ちょっと長くなりましたが
万能鶏むね肉の説明をしてみました。

お役に立てたらうれしいです。

また、
万能鶏むね肉を作ってもらえたら
もっと嬉しく

美味しく食べてもらえたら
もっともっと嬉しいです。

是非是非、作ってみてください。

********************

■ 万能鶏むね肉の作り方

【チャプター】
0:00  挨拶
00:19 材料
00:32 削ぎ切りの方法
02:53  もみこみ
05:21  冷凍保存のコツ
05:42 まとめ

■ 目次で万能鶏むね肉レシピを探す



いいなと思ったら応援しよう!