【成瀬 日本語・英語・翻訳講座】言語・日本語編(9)言語・思考・認識(10)天・人と人・共同の座標軸
(↑のつづき)
天・人と人・共同の座標軸
以上のことから、次の2つの座標軸が考えられる。
ひとつは、全体を上から一望する「天の視点」と、人間の目線からみる「人の視点」という軸である。
もうひとつは、個人一人だけで持つ「個の視点」と、他者とともに持つ「共同の視点」という軸である。
この2つの軸をXYとして直交座標をとると、次のような4つの平面にわけることができる。

明治維新を経たのちの日本は、植民地化を避けるべく、「脱亜入欧」の掛け声のもとにそれまでの文明文化を捨てて、西欧的な文明文化を新日本の基盤に据えようとした。
そして「言語」においても、伝統的な日本語を捨てて、欧米的な日本語に組み替えようとした。
しかし、日本語は、数千年の時間をかけて育ってきた言語である。
その本質的な部分を、たかだか数十年というわずかな時間で変えようとしたのだから、大きな歪みが出た。
こうした歪みは現在も続いている。
いま私たちがするべきことは、急激な欧米化が生み出した日本語の歪みを解消し、新たなかたちの日本語を生み出し、育てていくことにある。
それは、古い伝統的な日本語の世界へと戻っていくことではない。
もちろん、日本語の欧米化をこれ以上に進めることでもない。
古い日本語の良いところは残しつつ、悪いところについては欧米語などを見習って改良していくことである。
伝統と革新をうまく融合し、さらに豊かな日本語を育て上げていくことである。

(つづきは↓)
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