【成瀬 日本語・英語・翻訳講座】言語・認識編(18)ベーシックな「動的理解」の実例(1/3)
(↑のつづきです)
ここからは、Mr. Yamada climbed Mt. Fuji with his family.というシンプルなセンテンスのツリー構造図を使いながら、ベーシックな「動的理解嗚」の分析をおこなっていく。
動的理解で最も重要なことは、
ある部分までを認識しながら、読み手がつぎにくるべき様々な選択肢を予想しながら待ち受ける
という点にある。
最初の頃は選択肢が非常に多いのだが、読み進むにつれて選択肢が絞られていき、最後のピリオドに至ってセンテンスの意味が確定する。
これが、センテンスの「動的理解」の過程である。
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実際に、この動的な分析をおこなってみよう。まず、Mr. Yamadaという語までを読む。
Mr. Yamada
その際、読み手の心のなかでは、
このMr. YamadaがセンテンスのSubjectにあたるものだろうとの予測が働いているはずである。
なぜならば、センテンスの最初に置かれた語の多くはSubjectだからである。
さらに、Mr. Yamadaはそのかたちからしてもまさしく名詞であり、そうしたものがセンテンスの最初に置かれたときにはSubjectとなる確率がさらに高まる。
ツリー構造図に示すと、以下のとおりである。

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このとき読み手は、つぎにくるはずの構文要素も予測する。
おそらく第1の予測は、述語動詞(Predicative Verb)であろう。ここでは、そのことを以下のような図で示すことにする。

先に矢印のついたふにゃふにゃした線は、釣り糸と釣り針のメタファーのつもりである。
そしてその先でひっかけようとしている点線の箱が、つぎにくるべき構文要素である。
ここでは、Predicative Verb(述語動詞)をひっかけようとしているわけである。
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ただ、第1の予測が述語動詞であるとしても、つぎにくる要素が100%述語動詞であるとは読み手も考えないことだろう。
なぜならば、Predicative Verb(述語動詞)でなく、Modifier(修飾語句)がつぎにくる可能性もあるからである。
したがって第2の予測としてはModifier(修飾語句)が考えられる。

(つづきは↓)
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