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Moneの家 なんでも作る季節の手仕事 そして私は野生の納豆菌を従え手作り納豆を作る


God damnガッテム!」


男はいつまで経っても煮え切らないその態度に、言いようのない不安を募らせていた。

「君の為に探し選んだものなのに、君には受け入れて貰えないっていうのかい。悪い所があるというなら直すから、教えてくれよ!……頼むから……なんとか言ってくれよ……頼むから……」

男が手に取った袋の底には、もう決して自ら動くことのない小さな楕円の塊と、とろみを帯びた薄茶色の液体が、この世界の不条理に飲み込まれまいとあらがうように、じっとりとへばりついていた───。

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🫘

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これまでの人生で、納豆を豆から作ってみようと思ったことはあるだろうか。

藁に包まれた納豆は最高級品の貫禄を備えていて、いつか作ってみたいなと思った事があった様な────なかった様な。
あったと言い切れば嘘になる。作れるものかなぁ、程度だ。実際に作ってみようと思い行動に移したことなど一度もなかった。

作らなくても近所のスーパーにいつでもあるから。そしてそのクオリティについて疑問に思うこともなかったから。インフレの値上げの波に対しても納豆業界はとても粘り強く頑張り、我々庶民にとって非常に友好的だ。

昔大学の教授が冗談か本気か、「自炊に不安な人も、納豆ご飯と味噌汁を食べていれば、栄養は大体大丈夫です。」と言っていた。

20年以上経つ今でもその教えを信じ、1週間も納豆を食べないでいると、あぁ、最近納豆食べてないなぁと体が欲する。なので大概は冷蔵庫に3パック入りの納豆を2個ストックして心の安寧を得ている。

🫘 🫘 🫘

所が、所変わってアメリカでは、納豆は日本に比べて入手しにくいという。でも食べたい。だから作ってみましたとサラリとおっしゃる方がいた。アメリカ在住のMone/百音さんだ。

在外邦人が「食べたい!」代表的食品の一つは
納豆。
流通が充実した今は、アメリカ国内でも
大型スーパーやアジア食品店で手に入るが
私の住む地域周辺では皆無。

こんな時は、
在外邦人の ” 教訓 " になりつつある、
「 無いものは作れ!」
なのだ。

写真共にMone/百音さんの納豆作りの記事より引用

最終的にバックヤードの枯草かれくさと大豆で立派な納豆を錬成していた。

あつまれどうぶつの森の、素材を集めて作るDIYか、錬金術師のようだと思った。


納豆作りに使う納豆菌は、枯草菌こそうきんという菌の一種で、枯草かれくさの菌と書くのだ。野生の納豆菌は、枯草にいる。枯草でなくとも、普通の植物の葉にいるらしい。


男は野生の納豆菌で、どうしても納豆を作ってみたくなったのだ。



野生の納豆菌をその手に従え、大豆を納豆に変質させる力を手に入れるのだ。
カビるんるん達を従え、かの有名なアンパンマンをカビさせた、闇の大魔王とも揶揄されるあのバイキンマンのように。

それはこの世のものを変える第一歩であり、

「納豆王に、おれはなる‼︎」

と粘らせながら叫ぶために必要な力でもある。


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早速いくつかwebサイトも参考にしてやってみた。

まずは庭のローズマリーを使ってみた。

茹でた大豆とローズマリーをジップロックに入れた。
ヨーグルトメーカーで1日
ん?


God damnガッテム!」

「これじゃ崩れた煮豆じゃないか!」

どうしたというのだ。納豆のような匂いはするものの、粘りは皆無だ。
葉っぱの選定ミスかと思い、葉っぱの種類を変えて試した。カリンの硬い葉とみかんの葉っぱ。室内で水耕栽培している大葉の葉。保険と培養方法の確認のため市販の納豆も種とした。そして大豆も煮た後、よく水分を切ってから使用した。

お湯にさっとくぐした。
カリンとみかんの葉


まだ葉が出ていたウチの大葉
室内水耕栽培なのでそのまま入れた。


普通の納豆


ジップロックに入れて30時間



God damnガッテム!」


カリンとみかんの葉


大葉


種納豆

ジップロックを開けてみると、力なく横たわる楕円の塊と、とろみを帯びた薄茶色の液体が支配する世界があった。

糸を引くものの、粘り気が弱い。豆はプリッとしており、エイリアンの卵として使えそうな雰囲気だ。
欲しいのは、これじゃない。

しかし、室内の大葉にも枯草菌がいる事を大発見した。室内でも、枯草菌はいらっしゃるようだ。


初回より水気を切ったつもりだが、やはり水分が多い。

どうやら40℃前後で加温するためゆるく水蒸気が出てしまい、それが諸悪の根源ではないかと判断した。webを見回っても、密閉して作っているものはなかった。袋内の空気で呼吸は足りると思いジップロックにしたが、水分調整のためにも開放系でなければならないようだ。

鍵を握るのは、水を司る力水の精霊との対話だ。


今度は密閉しない開放型で育てる事にした。
そして豆の大きさが大きいので、ひき割りが良いかと思い少し刻んだ。キッチンペーパーに穴を開けて蓋にした。


湯通した大葉と刻んだ大豆
キッチンペーパーを被せた


1日後



ついに出来たか?


God damnガッテム!」


納豆っぽくはなったが、豆が柔らかすぎてネチョネチョしてしまっている。しかし納豆っぽくはなってきたので、ペースト状にして梅を和え、納豆ご飯にしてみた。

ひき割りを超越した納豆飯が爆誕した。

こ、これが野生の納豆菌の力か(違うケド)。


ようやく勝ち筋が見えてきた。
大豆を硬めに炊いて同様に発酵させる。


再び41℃で24時間の時をまたぐ。


Got 'emできたぜ‼︎」


やりました‼︎

とうとう納豆菌を従えました‼︎

「納豆王に、おれはなる‼︎」

             ドンッ!



まだまだ温度や大豆の硬さなど改善の余地はあるが、百音さんのおかげで納豆菌と友達になる事ができた。ひとつ、人間としてたくましくなった気がする。



百音さんは他にもなんでも作る。
それはそこになかったり、保存の為だったり、必要に迫られた結果もあるのかもしれないが、だからと言って一朝一夕で出来るようなものではない。そして楽しまれている様子が伺える。

みりんだって作っちゃう。

ジャムだって実用的な保存食。

左から、
山で採ったハックルベリー。
他は
チェリー、スグリ3種、ニワトコ&ラズベリー、サービスベリー
と、全て我が家で採れたもの。

写真共にMone/百音さんの記事から引用

これだけ自家製ジャムをストックしているお家は、ムーミンママ以外私は知らない。

納豆を作られた記事は青天の霹靂しょうげきだったが、他の料理やツイーツも仕上がりのクオリティが高い。そして、なにも特別な日ではなくても唸ってしまうお料理の数々。

料理の記事の他にも、アメリカでの暮らしの事も綴られている。アメリカと言えばニューヨークなどの都市のイメージもあるが、百音さんが暮らすのはアメリカの中でも自然が多い地域。アメリカでの暮らしを綴り、料理にも異文化が垣間見れて面白い。

そして百音さんの記事中にもあるように、気軽にコメントしても返してくださり、いつの間にか遠くの知人の様になっていた。

室内の大葉にも野生の納豆菌がいたように、この世界は繋がっている。

百音さんのアメリカでの暮らしに刺激を貰い、私が納豆を手作りしてみたように。

そんな風にnoteの交流の輪が広がり、繋がることを願い、私は今日も納豆を食べる。












最後までご覧いただき、ありがとうございました。

ではまた、お会いしましょう。


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