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【第233回】 新機能 Spring '25 ハイライト:Marketing Cloud Engagement

Salesforce Marketing Cloud の 新機能 Spring '25 の情報が公開されましたのでハイライトの記事を書いてみたいと思います。

今回のリリースは 2025 年 2 月 21 日から 3 月 14 日の間にリリースされます。この記事を発表した現時点では、まだ機能がリリースされていませんのでご注意ください。その点、誤った情報があるかもしれません。

さて、今回の 新機能 Spring '25 ですが、結論から言ってしまえば Journey Builder、Automation Studio、Email Studio、Content Builder 関連の目立った機能改善アップデートは行われません。

少なくとも、前回の新機能 Winter '25 の時にフライングして記事を書いた「Journey Builder の監査強化:Slack 通知機能」については、リリースされると思っていたのですが、今回もリリースされないようです。

その中でも、何とか優れた新機能を探すとすれば、アプリ Push の「テスト送信」機能でしょうか。この「テスト送信」機能が Mobile Push 上にある機能なのか、それとも Content Builder から送信ができるのかで、その使い勝手は変わってくると思うのですが、もし Content Builder から送信できるのであれば、結構使えると思います。このテスト機能に関しては、リリースされましたら実際に確認してみます。

それでは、新機能 Spring '25 でどのような機能がリリースされたのかを順に見て行きましょう。

■ 前回の Winter '25 も記事にしていますのでご覧下さい。




■ Automation Studio

① データ抽出アクティビティの新制限

これは新機能というか Salesforce からのお知らせですね。

2025 年 2 月 10 日以降、Marketing Cloud Engagement アカウントでデータ抽出のパフォーマンスが保護のため、データ抽出アクティビティの利用制限が入ります。一度に実行できる処理が最大 250 個までとなります。

これはもしかしたら、2024 年 12 月 24 日に Stack 12 の環境で発生したインシデントが関係しているかもしれません。この制限により、今後、この手のインシデントが発生することが無くなることを祈ります。


■ Journey Builder

① ハイスループット送信をデフォルトで設定可能に

WInter '25 では、ジャーニーの検証中に、Journey Builder はパフォーマンスに影響を与える可能性のある構成を見極め、メールアクティビティでハイスループット送信が有効になっていないドラフトやアクティブなジャーニーがある場合に、ハイスループット送信の設定を有効化することを推奨するように改善されましたが、今回の Spring '25 では、いよいよ、デフォルトでハイスループット送信を有効できるようになりましたというお話です。

方法:サポートに連絡して、HTS のデフォルト設定を有効にしてください。

※ 既存のジャーニーを「複製」して作成されたジャーニーには適用されません。
※ Journey Builder ではテナントごとに 1 時間あたり最大 200 万件のメール送信を処理できます。このハイスループット送信を使用すると、一般的な基準として、さらに 2 倍以上のハイスループットを実現できます

ハイスループット送信に関する考慮事項


■ レポート

① エンゲージメントデータのデータ保持ポリシーの時期変更

この件は、以下で記事にしています。詳細は以下の記事まで。

この実施時期が 2025 年 1 月 15 日から 2025 年 5 月 15 日に延期されたというお知らせですね。この件は、1 月 3 日に発表されていました。


② Hyperforce では Intelligence Reports へアクセスできません

Hyperforce 上の Marketing Cloud Engagement では、Intelligence Reports にアクセスできなくなりました。その代わりに、Data Cloud レポートで Intelligence Reports を作成してください。

Hyperforce になると、これまであったデータの遅れ(1 日分のビハインド)はどうなるんでしょうか。まだ、私は Hyperforce 上の Marketing Cloud Engagement を体感していないので気になります。知っている方は、コメントでお知らせください。

※ Marketing Cloud Engagement インスタンスが Hyperforce 上にない場合、この変更は影響しません。
この変更は、2025 年 1 月中にすでに完了しています


③ ケースを作成せずに欠損したレポートデータを再処理する

Intelligence Reports は AWS 上で稼働しているため、Marketing Cloud Engagement からバッチ処理を通じて、データ転送を行っています。この仕組みのため、リアルタイムでのデータ確認はできなかったり(1 日遅れとなる)、データ転送が失敗したりする場合があります。

従来はデータ不足や何らかの異常が発生した場合は、Salesforce サポートにケースを作成し対応を依頼する必要がありました。この新機能により、専用画面から再処理を自分たちで実行できるようになり、効率的な運用が可能となります。

画面がリリースされたので、以下で詳細を説明しています。


■ Einstein

① AI コンテンツ監査エクスポート機能に新フィールド追加

Winter '25 で、過去 90 日間の生成 AI コンテンツの包括的な監査(入力、出力、ユーザー フィードバックなど)をエクスポートすることで、安全性コンプライアンスの取り組みがサポートされていました。

その目的は、コンテンツをレビューして、ブランドガイドラインに準拠していることを確認・分析します。エクスポートされたデータを使用して、ブランド アイデンティティと個性を洗練し、すべての AI 生成コンテンツで一貫性を確保することにあります。

今回の Spring '25 では、確認・分析を向上させるために、フィールドが追加され、列の配置が改善されました。

このエクスポートは、Einstein コピーインサイトのセットアップ画面からエクスポートできます。

確かにこれまでの CSV の項目の並びは、以下の通り、左から以下の順番で、どう並べれば見やすくなるのかが分からない程のぐちゃぐちゃでした。

feedbackNote, keyMessage, outputVariant5, outputVariant3, eid, generatedSlId, mid, feedbackUuid, voice, prompt, outputVariant2, feedbackSelection, subjectLine, approval, generatedSl, sessionDate, outputVariant1, userId, outputVariant4, sltResults, inputVariant

outputVariant1、outputVariant2・・・というのが、生成される 5 つの件名だったりするのですが、それが散り散りになっているのが分かると思います。


■ モバイル

① 送信前にプッシュメッセージをテストして検証する

簡素化されたテスト送信を使用すると、現在のワークフローを中断することなく、プッシュ通知、アプリ内メッセージ、受信トレイのメッセージの内容、パーソナライズ、デザインを確認できます。

公開する前に、デバイスで直接テストして、メッセージが顧客の関心を引く準備ができていることを確認できます。

時期:この機能は、2025 年 3 月 から段階的に利用可能になります。

このテスト送信機能が画面に表示されましたので、早速試してみました。


② SMS のリンク短縮機能でカスタムドメインが適用

MobileConnect で短縮リンクにカスタムドメインが使用可能になりました。
これにより、購読者のユーザー体験が向上し、ブランド認知度の強化にもつながります。これまでは短縮リンクのドメインとして Bitly のみが利用可能でしたが、新しいオプションが追加されました。

短縮 URL 設定 で新しいオプションを有効化すると、従来の「Shorten with Bitly」に加え、「Shorten with Marketing Cloud Engagement」が選択可能になります。

時期:この機能は、2025 年 2 月から段階的に利用可能になります。この変更のことを知らないと気づかず見逃してしまう恐れがあります。現在、SMS を活用中の方は、必ず設定を確認してください。この変更のタイミングと資格の詳細については、ご自身の担当のアカウントエグゼクティブまで。


③ SMS Fallback Option の無効化が可能に

これまで電話番号が有効でない場合、該当連絡先の他の電話番号を検索し送信を試みていましたが、他の電話番号に関して、検索しない挙動とするオプションが追加されました。これにより、他の有効な電話番号があったとしても、エントリーソースの電話番号のみに送信することが可能になります。


④ WhatsAppでインタラクティブメッセージを送信する

WhatsApp メッセージにリストや返信ボタンを含めることで、顧客とのやり取りを簡素化し、応答にかかる時間を短縮できます。たとえば、顧客は定義したメニューからオプションを選択することで、すばやく応答できます。顧客の意思決定をガイドし、会話を中断せずに次のステップに進めるようにする構造化されたフローを設計します。


■ デベロッパー

① 暗号化されたファイルを直接インポートする REST API

/data/v1/async/import REST エンドポイントを使用して、暗号化されたファイルを直接インポートできるようになりました。これにより、データエクステンションにインポートする前にファイルを転送して暗号化を解除する必要がなくなります。

注意:こちらは「非対称」の秘密鍵のみサポート対象です。


② 一括インポート API を使用して大量のデータをインポート

大量のデータを非同期的に処理するために、一括インポート API を使用できるようになりました。データエクステンション内の大規模なデータセットを非同期的に挿入、アップサート、更新できます。

Bulk Data Ingest API

Bulk Data Ingest API (References)


■ セットアップ

① AWS S3 の追加のファイル転送場所の宛先オプションが追加

さまざまな地理的領域にわたるデータ管理能力を向上させるために、AWS S3 のファイル転送場所の宛先オプションをさらに追加しました。

オプションには以下が含まれます。

  • アジア太平洋(ハイデラバード)

  • アジア太平洋(ジャカルタ)

  • アジア太平洋(メルボルン)

  • カナダ西部(カルガリー)

  • ヨーロッパ(スペイン)

  • ヨーロッパ(チューリッヒ)

  • イスラエル(テルアビブ)

  • 中東(UAE)

  • AWS GovCloud (米国東部)

  • AWS GovCloud (米国西部)


② データストレージの使用状況を画面上で分析する

これまではエクセルへのエクスポートが可能でしたが、新しい「データエクステンションストレージ」のダッシュボードを使用して、Marketing Cloud Engagement データ ストレージの使用状況を画面上で視覚的に分析します。

方法:ダッシュボードにアクセスするには、[設定] > [データ管理] > [データ拡張ストレージ]に移動します。

時期:2025 年 4 月 からローリング方式でリリースされます。

※こちらのリリースは Summer '25 に延期されました。


③ SAP とプライベートドメイン申請のセルフプロビジョニング

これまで、SAP とプライベートドメインを構成するには、サポートに申請を行うことで実施され、ファーストパーティーデータセンター(従来)の場合は最大で 5 日程度、Hyperforce の場合は 2 週間以上かかっていました。

Spring '25 でリリースされた新しい UI の改善により、顧客管理者(主にインプリベンダー)は、セットアップ UI 内で自己構成できるようになり、構成の所要時間が 3 日に短縮されます

  • 対象:この変更はすべての Marketing Cloud Engagement エディションに適用されますが、まだ Hyperforce では利用できません。(※ロードマップ上では対象予定)

  • 方法:セットアップの「セキュリティ」>「ドメイン SSL 証明書」内の「新しいドメイン」ボタンをクリックすることでフローが開始されます。

サポートされていない機能 - 引き続きサポートケースが必要なもの

  • 専用 IP の再利用

  • プライベートドメインから SAP への切り替え、またはその逆

  • サブドメインの変更(例:mail.example.com から mail2.example.com)


■ パッケージマネージャー

① デプロイの詳細とサマリーを取得する

パッケージ マネージャーでパッケージを展開すると、パッケージ内の元のアイテムとデプロイ(展開)されたアイテムのオブジェクト ID とカスタマーキーをデプロイのサマリー画面で表示できるようになりました。

また、以前のデプロイの詳細を表示したり、サマリーを共有可能な CSV または XLSX ファイルとしてダウンロードしたりすることもできるようになりました。

  • 適用時期:2025 年 3 月 17 日以降に作成されたパッケージ

※適用時期以前に作成されたパッケージには今回の追加情報は含まれません。


② パッケージマネージャーフォルダが登場

パッケージマネージャー内に Journey Builder、Automation Studio、Content Builder、CloudPages、データエクステンションのフォルダが登場します。これにより、そのパッケージを簡単に見つけて選択できるようになりました。


いかがでしたでしょうか。

今回の新機能 Spring '25 は、個人的には正直面白くないリリースでした。皆さんもそう感じたのではないでしょうか。

また、改めまして、今回のリリースは 2025 年 2 月 21 日から 3 月 14 日の間にリリースされます。この記事を発表した現時点では、まだ機能がリリースされていませんのでご注意ください。

2025 年 2 月 27 日に、Salesforce から公式の「新機能リリースの斜め読み」が公開されました。

今回は以上です。


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