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【第291回】 Marketing Cloud Next : イベントデータの活用方法

Marketing Cloud Next(Marketing Cloud Growth & Advanced Edition)では、コンテンツ作成時に「動的コンテンツ」や「差し込み項目」、さらに Flow Builder 上での「決定要素(Element)」を活用することで、個々の連絡先に対してパーソナライズされたメッセージを配信できる方法について、以前の記事で解説しました。

そこで今回の記事では、その追加情報として「イベントデータ」を活用したメールメッセージの例をご紹介します。

本記事でカバーするパーソナライゼーション機能
・✖️ 統合個人のデータモデルオブジェクト(直接属性)
・✖️ データグラフ(直接属性と関連属性)
・⭕ イベントデータ
・✖️ パーソナライゼーションレコメンダー(Salesforce Personalization)

イベントデータとは、たとえばフォームで入力されたばかりの「名前」などの情報を指します。具体的なシナリオ例としては、登録フォームが送信された直後に、そのフォームから取得した「名前」を含むメールを即座に送信するようなシナリオ が該当します。

このようなシナリオで、統合個体のデータモデルオブジェクトの直接属性の「名前」が使用できない理由は、登録直後のデータがまだ ID 解決のプロセスを完了しておらず、統合個体としての「名前」などのデータグラフ属性が存在しないためです。

重要:データグラフ属性を利用するには、メール送信要素の前に 24 時間以上の待機要素が必要です。

この制約を補完する形で、フォームで取得されたデータを即時に活用できる「イベントデータ」が有効的です。イベントデータを利用することで、登録時点の情報を活用した柔軟なメッセージ配信が可能になります。


イベントデータの設定方法

1. データソースの確認と選択
メールコンテンツを開いて、プロパティパネルの「データソース」タブに移動します。ここでは、メールで利用可能なすべてのデータソースを表示、追加、または管理できます。今回は、事前に作成済みの 登録フォーム をデータソースとして選択します。

2. 差し込み項目を追加
差し込み項目を設定するために、「差し込み項目を追加」をクリックします。その後、「イベントを選択」をクリックします。

3. 登録フォームの項目を設定
登録フォームで取得できる 名前メールアドレス を差し込み項目として選択します。

4. メールの公開
設定が完了したら内容を確認し、メールを公開します。


イベントデータを操作する際の重要なポイント

メールコンテンツ内でイベントデータソースを操作する場合、以下の点に留意してください。

  1. イベントデータソースの数に制限があります

    • 1 つのメールには、イベントデータソースを 1 つだけ含めることが可能です。

  2. 繰り返しコンポーネントでは使えません

    • 繰り返しコンポーネントは、イベントデータソースをサポートしていません。

  3. 公開後のデータソースの置き換えや削除はできません

    • 一度公開したメールは、非公開に戻してもデータソースの内容を更新することはできません。

Winter '26 の新機能リリースで、公開前のドラフトの状態であれば、自由にイベントデータソースを置き換えたり、削除することが可能になりました。


フローの設定方法

1. サインアップフォームの設定
続いて、フローの設定です。サインアップフォームの設定の方法は以下の記事を参照してください。

2. サンキューメールの設定とフローのアクティブ化
フローをアクティブ化する前に、事前に作成したサンキューメールを下記の通り設定します。サンキューメールの設定が完了したら、フローをアクティブ化します。

この時、同意要求要素との間に 24 時間以上の待機時間を設ける必要はありません。(※イベントデータ属性の「名前」ではなく、データグラフ属性の「名前」を使用した場合は、24 時間以上の待機が必要です。)

3. ランディングページのアクティブ化とフォームの送信
ランディングページをアクティブ化した後、URL を開きます。フォームに名前やメールアドレスを入力して送信ボタンをクリックします。

4. 動作確認
フォーム送信後、パーソナライズされたサンキューメールが正常に送信されているか確認します。下記の通り、統合個体データモデルオブジェクトを使用せずに、成功したことを確認できました。


いかがでしたでしょうか。

イベントデータは必ずしも無理に活用すべきものではないと考えています。今回の例のように、統合個人の「名前」データがまだ生成されていない状況で利用が必要となった場合に、「そういえばイベントデータが使えるのではないか」と発想できれば良いと思います。

また、以下も念のため押さえておきましょう。

Edition ごとの利用可能なパーソナライゼーション機能

  • 統合個人(直接属性のみ)を活用したパーソナライゼーション
    = Unified Individual Data Provider

    • ✅ 利用可能:Marketing Cloud Growth & Advanced Edition

    • ✅ 利用可能:Salesforce Starter & Pro Suite

  • データグラフ(直接属性と関連属性)を活用したパーソナライゼーション
    = Data Graph Data Provider

    • ✅ 利用可能:Marketing Cloud Growth & Advanced Edition

    • ❌ 未対応:Salesforce Starter & Pro Suite

  • イベントデータを活用したパーソナライゼーション
    = Event Data Provider

    • ✅ 利用可能:Marketing Cloud Growth & Advanced Edition

    • ✅ 利用可能:Salesforce Starter & Pro Suite

  • パーソナライゼーションレコメンダーを活用したパーソナライゼーション
    = Personalization Recommendations Data Provider

    • ✅ 利用可能:Marketing Cloud Advanced Edition

    • ❌ 未対応:Salesforce Starter & Pro Suite, Growth Edition

今回は以上です。


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