見出し画像

【第504回】 Marketing Cloud Next : 終了ルールの挙動について

今回の記事では、Marketing Cloud Next Growth & Advanced Edition における「終了ルールの挙動 についてまとめておきます。

終了ルールの基本

  • グローバル属性、Data 360 データグラフ属性、関連属性、または、計算されたインサイトに基づいて、終了の条件を作成することができます。

  • Summer '26 以降は、イベントに基づいても終了ルールを作成できるようになりました。


挙動① 開始要素でも終了ルールは評価される

まず、重要なポイントとして、
終了ルールは 開始要素(エントリー時点)でも評価されます。

つまり、

  • フローに入った瞬間に条件を満たしていれば
    → その時点で対象外になります


挙動② ただしデバッグではそう見えない

ここが一番ややこしいところですが、
デバッグ上では「開始要素で終了している」ようには見えません。

試してみると、

  • メール要素を通過し、

  • 待機要素まで進み、待機要素で対象外となる

という挙動に見えます。

このため「開始要素で終了ルールが効いてないのでは?」と誤解しがちです。


挙動③ 待機後に終了判定される(← 最も基本的な動作)

  • 待機終了時に終了ルールが評価される

  • そこで対象外になる


挙動④ ただし「停止済み」のステータスにはならない

ここも重要ポイントです。

このときのステータスは、

  • ❌ 「一時停止中(Paused)」や「停止済み(Stopped)」などではなく

  • ✅ 「待機中(Waiting)」となります。
    ※ その後、待機が解除されることはありません。


追加情報 ①

なお、Summer '26 新機能リリース では、データグラフなどから取得した関連属性(Related Attributes)の数値データに対し、以下の集計関数が利用できるようになりました。

  • 平均(Average)

  • 合計(Sum)

  • 最大(Max)

  • 最小(Min)

これまでは、「レコード数が 1 件以上(Count >= 1)」といった条件しか設定できませんでした。

また、日付(Date)データに対する条件も強化され、「今日と同じ記念日(Is Anniversary of Today)」「今日(Is Today)」「直近 ◯ 日間(Last Number of Days)」などの新しい演算子が 20 種追加されています。

  • Is Anniversary of Today

  • Is Not Anniversary of Today

  • Is Today

  • Is Tomorrow

  • Is Yesterday

  • Is This Month

  • Is Next Month

  • Is Last Month

  • This Year

  • Next Year

  • Last Year

  • Is On

  • Is Before

  • Is After

  • Greater Than Last Number of Days

  • Last Number of Days

  • Next Number of Days

  • Last Number of Months

  • Next Number of Months

  • Last Number of Years

注意:日時(Datetime)の項目は、これまで通りの 8 種からの選択となります

従来は、関連属性に含まれる数値データや日付データに対して柔軟な条件設定を行うことが難しかったため、複雑な判定ロジックを実現するには事前のデータ加工やセグメント作成が必要になるケースもありました。

今回の機能強化により、例えば「平均購入額が 100 ドル以上で、かつ直近 14 日間購入がない顧客」や、「最終購入日が今日と同じ記念日に該当する顧客」といった条件をフロー内で直接判定できるようになり、これまで以上に高度で精度の高いオーディエンス制御が可能になります。


追加情報 ②

さらに、Summer '26 新機能リリース では、これまでの終了ルールでは、データグラフや計算済みインサイトのデータを条件として利用することでしか、オーディエンスをフローから退出させることしかできませんでしたが、この機能強化により、標準イベントやカスタムイベントを終了条件として利用できるようになりました

例えば、「特定のメールを開封したらフローを終了する」といった標準イベントや、「エンゲージメントシグナルを受信したらフローを終了する」といったカスタムイベントを設定することが可能です。

これにより、顧客の行動やリアルタイムなイベントに応じて、より柔軟かつ適切なタイミングでオーディエンスをフローから退出させられるようになりました。


いかがでしたでしょうか。

概ね想定通りの挙動ではあったと思いますが、これまで少し分かりづらかった点の整理や、モヤモヤの解消につながっていれば幸いです。

なお、終了ルールによってフローから退出したことを明確に確認できるレポートは、現時点では用意されていないようです。「開始」要素に関するレポートも存在せずFlow Element Run のレポート上でもステータスは「Waiting」と表示されるのみ となります。参考までに。

また、Spring '26 新機能リリースで、Exit Individuals API を利用したフローからの離脱 も可能になっています。

さらに、Summer '26 新機能リリースでは、Exit from a Flow 要素を利用したフローからの離脱 も可能になりました。

今回は以上です。


次の記事はこちら

前回の記事はこちら

私の note のトップページはこちら