【第530回】 Marketing Cloud Next : フロー上で個人単位のパスを追跡する
Marketing Cloud Next Growth & Advanced Editions の Spring ’26 新機能リリース で発表されながらも延期されていた「View Flow Run for Individual」分析 が、Summer '26 の新機能リリースのタイミングに合わせて、ついに利用可能になりました。
Marketing Cloud Engagement を利用していた方であれば、「健全性」セクションの 連絡先パス と同等の機能と考えるとイメージしやすいでしょう。
この機能を利用すると、現在フロー内に存在している特定のオーディエンスを指定し、その個人がどのパスを通過し、現在どの要素まで進行しているのかを可視化できます。
対応しているフロー
現在、この機能を利用できるのは以下のフローです。
セグメントフロー
レコードクエリフロー
リストフロー
キャンペーンフロー
一部のイベントトリガーフロー
アクティベーショントリガーフロー
利用方法
利用方法は非常にシンプルです。
フローキャンバス上部にある 「分析(Analytics)」 ボタンをクリックし、表示される 「View Flow Run for Individual」 を選択します。

モーダルウィンドウが表示されたら、実行状況を確認したい個人を検索します。
なお、この機能はバックエンドで Flow Run DMO のデータを利用しています。そのため、フロー実行直後に反映されるわけではなく、Data Cloud への取り込み時間を考慮すると、おおよそ 10 分程度のタイムラグがあります。

対象者が多い場合は、フィルター機能を利用して絞り込みを行うことも可能です。

デフォルトで表示される項目
初期状態では、以下の情報が表示されます。
各 Flow Run の ID
Flow Run ごとの識別子名と姓
個人プロファイルから取得できる場合に表示されます。データソースオブジェクト
Contact や Lead などのデータソースフローの状態
完了、進行中、エラーなど、現在の実行状況を表示します。フロー実行スケジュール時刻
フローが開始された日時が表示されます。
※ 同一の Individual が同じフローで複数回フローを実行している場合は、調査対象の開始時刻で特定してください。フロー完了時刻
フローが完了した日時が表示されます。
※ まだ完了していない場合は空欄となります。
表示項目のカスタマイズ
表示項目は自由に編集できます。

Flow Run DMO に存在する項目を追加することで、エラー理由やエラー説明なども表示可能です。
ただし、エラー情報が常に詳細に取得できるわけではありません。例えば Internal_Error と表示されても、実際の原因が取得できず、詳細な内容が不明なケースもあります。

実行パスの可視化
対象の個人を選択すると、フローキャンバス上でその個人が通過した経路が青色でハイライト表示されます。
これにより、
どの分岐を通過したのか
現在どの要素で処理されているのか
どこでエラーにより停止しているのか
を直感的に把握できます。

さらに、画面右側のサイドパネルには各要素の実行履歴が時系列で表示されます。
各要素では以下の情報を確認できます。
スケジュール時刻
完了時刻
現在のステータス
エラー情報(存在する場合)
いかがでしたでしょうか。
この「実際にどのパスを通過したのかをキャンバス上で視覚的に確認できる」という点は大きなメリットと言えるでしょう。
ちなみに、Marketing Cloud Engagement の「連絡先パス」には、対象の連絡先を強制的にジャーニーから退出させる機能も搭載されていました。
一方で、現時点の View Flow Run for Individual には、そのような強制退出機能は、まだ実装されていないようです。
そのため、必要に応じて、以前ご紹介したカスタム実装を利用するか、Exit from a Flow 要素を設計に組み込み、適切に退出制御を行うことをおすすめします。
今回は以上です。
