【第529回】 Marketing Cloud Next : フロー間連携を実現する Send to a Flow
Marketing Cloud Next Growth & Advanced Editions の Summer ’26 新機能リリース では、新たに追加された 「Send to a Flow」要素 を使用することで、複数のフローを連携させた、より高度で柔軟なカスタマージャーニーを構築できるようになりました。

この要素では、顧客の識別子を遷移先フローへ引き渡し、元のフローと遷移先フローは 非同期で並行実行 されます。
そのため、
元のフローはそのまま継続
別のフローでも同時に処理を実行
といった、柔軟なフローオーケストレーションが可能になります。
これまでは、複数フロー間の連携を実現するために、複雑なカスタムロジックや API 連携が必要となるケースが多くありました。しかし、この要素の登場により、そうした構成をよりシンプルに実現できるようになっています。
この機能は、以前に Marketing Cloud Engagement+ で登場した「Send to Journey」要素の、Marketing Cloud Next における『フロー版』のような位置付けとも言えるでしょう。
考えられる代表的なユースケースとしては、MCE+ の時と同様に、
顧客のロイヤルティプログラムステータスに応じて異なるフローへ分岐
特定条件を満たした顧客のみを別フローでフォローアップ
共通処理をオンデマンドフローとして部品化
といった活用が考えられます。

要素を配置できるフロータイプ
セグメントフロー
リストフロー
キャンペーンフロー
レコードクエリフロー
イベントトリガーフロー
アクティベーショントリガーフロー
オンデマンドフロー
トリガーできるフロータイプ
オンデマンドフロー
実装時に注意すべきポイント
この機能を利用する際に、最も注意しなければならないのは フローを実行するユーザーに対して、対象のオンデマンドフローへのアクセス権を付与する必要がある という点です。
この設定を忘れると、オンデマンドフローをトリガーしようとしても、トリガーする側のフローのメール送信要素で権限エラーが発生し、トリガーされるオンデマンドフロー側では、何も起こりません。

アクセス権を付与するには、対象のオンデマンドフローの「詳細」画面を開き、アクションメニューから 「編集アクセス(Manage Access)」 を選択します。

その後、オンデマンドフローを利用するユーザーが所属するプロファイル(例:システム管理者)に対してアクセス権を付与してください。

なお、この設定は各オンデマンドフローごとに必要となるため、新しいオンデマンドフローを作成した場合は、忘れずに同様の設定を実施しましょう。
いかがでしたでしょうか。
今回は、Summer ’26 で追加された「Send to a Flow」要素について紹介しました。この機能自体は、概念として特別新しいものではありませんが、利用時にはいくつか重要な注意点があります。
元のフローから自動退出するわけではなく、そのまま処理が継続される
オンデマンドフローは即時実行される
つまり、「別フローへ渡したら、元フローは終了する」という動きではないため、設計によっては、意図せず二重処理のような構成になる可能性があります。
また、オンデマンドフローはリアルタイムに近い形で実行されるため、送信タイミングにも注意が必要でしょう。
今回は以上です。
