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訪問看護で「何を話せばいいか分からない。」そんなあなたへ。私が一番最初に捨てた考え方。


今日は何話そうか悩む毎日


訪問看護を始めたばかりの頃。

「今日は何を話そう。」

天気の話。

テレビの話。

趣味の話。


頭の中で会話を何パターンも準備してからインターホンを押していました。


でも、玄関を開けた瞬間。

その準備は、ほとんど役に立ちませんでした。


利用者さんの様子も、その日の体調も、気分も毎日違うからです。


そして私は、会話が途切れるたびに思っていました。

「沈黙になった。」

「気まずい。」

「私、訪問看護(精神)向いてないかも。」

そうやって、自分を責めていました。


でも今振り返ると、怖かったのは沈黙ではありませんでした。


**   沈黙を失敗だと思い込んでいた自分 **
だったのです。


なぜ沈黙がこんなに怖いのか

実はこれには心理学でも説明できる理由があります。

人は沈黙になると、
「相手は自分を悪く思っているかもしれない。」
と考えやすい傾向があります。

これはネガティビティ・バイアスと呼ばれる心理の一つです。


例えば利用者さんが黙って窓の外を見ているだけでも、あの頃の私は、


「私の会話がつまらなかったのかな。」

「怒らせたかな。」

「何か失礼なことを言ったかな。」



そんなふうに想像してしまっていました。


でも実際利用者さんは、

少し疲れていただけ。

考え事をしていただけ。

外を眺めていただけ。


そんなことも少なくありません。

つまり、
一番沈黙を気にしていたのは、利用者さんではなく私だったのです。

もう一つの心理

新人ほど陥りやすいのが、
スポットライト効果です。

人は「自分の失敗は、相手も同じくらい気にしている。」と思ってしまいます。


でも実際利用者さんは、
「今日は静かな日だね。」くらいにしか思っていないこともあります。


私たちが思っているほど、相手は自分のことを見ていない。

そう知っただけでも、肩の力が少し抜けましたそんな気づきでした。



私の考え方を変えた一言

ある先輩がこんなことを言いました。

「りんご酢さん、話そうとしすぎ。」
その一言に驚きました。

私は、利用者さんのために頑張って話す必要があると思っていたからです。


すると先輩は続けました。
「会話を探している間、利用者さんを見てないよ。」

その言葉は今でも忘れられません。

私は、

何を話すか

ばかり考えて、

誰と向き合っているか

を見失っていました。


ベテランほど話題を探さない理由


訪問看護が初めての方は沈黙になると焦ります。

だから質問を続けます。


「朝ご飯食べましたか?」

「昨日は眠れましたか?」

「暑いですね。」

「テレビ見ますか?」


でも、訪問看護のベテランは違いました。


部屋に入ると、利用者さんを見ます。


歩き方。
表情。
薬。
冷蔵庫。
洗濯物。
季節の花。
テレビ。
カレンダー。
部屋の空気。


話題を作っているのではありません。
生活を見ているのです。

すると自然に、
「このお花きれいですね。」

「新しい写真が増えましたね。」

「今日はいつもより歩くのが大変そうですね。」

そんな会話になります。

人は「話し上手」より「聞いてくれる人」に安心する

心理学では、
人は自分の話を受け止めてもらえる相手に安心感を抱きやすいと考えられています。


だから、
訪問看護で必要なのは、話術ではありません。

相手に興味を持つこと。

利用者さんが、安心して話せる空気をつくることです。

※この場合の注意点としては、部屋をむやみやたらと、ジロジロ見すぎてはいけないって事です。

訪問する部屋で本人の近くに置いてある写真立てや、服装に関しては触れてもいいと思いますが、別の部屋からチラッと見えたものなどを話題としてふることは、逆に信頼関係を崩すことにもなりかねないため、そういった事は気をつけましょう。


沈黙は悪いことではない

私は訪問看護始めた頃、


沈黙=失敗


だと思っていました。でも今は違います。


利用者さんによっては、
静かな時間そのものが心地よい人もいます。


無理に話しかけられるより、
一緒にテレビを見ている時間の方が安心する人もいます。


沈黙を埋めることだけが、
コミュニケーションではありません。

最後に

訪問看護は、会話をする仕事ではありません。
生活を支える仕事です。


だから、
次の訪問では、

「何を話そう。」

ではなく、
「今日は何が見えるだろう。」


そう思って玄関を開けてみてください。
きっと、昨日まで見えなかったものが見えてきます。そして、会話は探すものではなく、


利用者さんの生活の中から自然に生まれるものだと気づくはずです。

また、人とのコミュニケーションが苦手な方病棟でも和さんと何を話したらいいかわからないけどなのにも通じるものがあると思います。

この記事を読んで考える視点が変わり、患者さんとの関わりに苦手意識がなくなることを願ってます。

ではまた★

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