経営のトップの視点で見るサイバー攻撃
こんにちは!
記事を開いていただきありがとうございます!
今日は最近読んだ本の紹介をさせてください。
物流会社「関通」が実際に受けたランサムウェア攻撃をもとに書かれた一冊、『サイバー攻撃 その瞬間 社長の決定』について話したいと思います。
この本は、セキュリティの技術書ではなく、実際にランサムウェア感染というセキュリティ事故が起きた際の体験記となっています。
セキュリティに関する技術理解はほとんど不要で読めてしまうと思います。
しかも、セキュリティ事故って企業のHPでニュースリリースとしては公表されるのですが、実際裏で何が起こってたの?ってことが公開されることは、少ないので非常に興味深く読ませていただきました。
しかもこの本は、社長自ら執筆されているということで、セキュリティ事故が起きてからどのように対処して、どういう経営判断をしたのかということがとてもリアルに書かれた一冊でした。
「セキュリティ対策は経営課題」
本書の中にあった言葉で、とても重みのある言葉だと思います。
セキュリティ対策は情報システム部だけの課題ではなく、組織全体の課題なんだと改めて感じました。
書籍概要
書名:サイバー攻撃 その瞬間 社長の決定
著者:達城久裕(株式会社関通 代表取締役社長)
価格:2,200円(税込)
発売日:2025年6月20日
ページ数:276ページ
この本の注目ポイント
「隠さない」という選択
企業がサイバー攻撃を受けたときに内情がどうだったか知る機会は多くありません。そういう意味でこの本はとても珍しい本だと思います。
「すべてを公表する」と決め、被害の全容から判断の背景、対応の詳細までを時系列で公開。
著者である社長自身が赤裸々に語った、実録ドキュメントです。
判断が1時間遅れていれば、会社の未来はなかったかもしれない
そんな切迫感とともに描かれる一つひとつの意思決定が、読む者の背筋を凍らせます。
本書から学べる3つの視点
1. 経営者の初動対応
攻撃を受けたその瞬間に社長がどういう判断を下したのか。
物流をどうやって再開まで持っていったのか。
リーダーとしてどういう行動をとったのか。
経営者にしかできない仕事とは何かを突きつけられます。
2. 現場レベルの対応ノウハウ
セキュリティベンダー・保険会社・法律事務所との連携
サイバー保険の補償内容調整
複数のセキュリティコンサルの「頼れる/頼れない」の見極め
社員の不安を和らげるための食事手当・交通費支給
机上の空論ではなく、「実務」として動いた内容がとても具体的で、再現性のある学びが多くありました。
3. 顧客対応と信頼回復
何をどう説明し、どこまで開示するか。
謝罪と同時に、どのように信頼を取り戻すか。
誠実に向き合うという言葉が、これほど重く、難しいものだとは思いませんでした。
読後の私の感想
臨場感がとても良かったと思いますし、現場の苦労や経営のトップは何にストレスを感じているのかというところがストレートな表現で書かれているのでとても良かったと思います。
本書の中ではサイバー保険でどこまで保証されるのか、またいつ認可されるのかということに社長がとてもストレスがあったとあります。
セキュリティ事故が発生した場合、復旧に関する費用や、新たなシステム構築費用だけではなく、
サービス停止しているので、取引先への損害賠償
システムが停止しているので、作業量が増えることで、従業員の残業代、休日出勤費用
など間接的な費用も当然発生してくるため、会社として現金をどれだけ持っているかということが非常に重要と書かれましました。
確かにその通りで、サイバー保険に加入しているとは言え、保険の審査が降りて支払いされるまでの期間は長すぎるため、どれだけ現金を持っているかは確かに重要なポイントだと感じました。
こういった社長の目線だからこそわかることなどが赤裸々に書かれていて大変興味深かったです。
従業員を守るために、交代制での休暇、休憩や昼食代の補助、宿泊費の補助なども大きなポイントだと感じました。
そういう目でとても学びのある本だと思います。
もし、明日自分の会社にサイバー攻撃が起きて「関通」と同じ状況になったらどうするか?ということを考えさせられる一冊だったと思います。
まとめ:それでも、備えることはできる
サイバー攻撃は、対岸の火事ではなく、明日は我が身となっています。
たまたま今日は起きなかっただけと考えるほうがいいと私は思っています。
そういう意味では、関通の対応はとても学びになる面が多くあったと思います。
関通の達城久裕社長が書かれた『サイバー攻撃 その瞬間 社長の決定』に対し、
被害発生から復旧に多くの時間を要しているから参考にならない!
被害に遭う前にもっとセキュリティに投資できたんじゃないか!
という意見はあるかもしれませんが、そんなことを言っていても企業のセキュリティ対策は前には進みません。
不完全であったとしても出版してどこかの会社のための助けになるという姿勢はとても素晴らしいと私は思います。
そんな学びのある本だったなと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
それではまた!
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