猫背改善へ!「小胸筋ストレッチ+下部僧帽筋トレーニング」の効果とは?
参考文献
Hasan, S. et al. (2023). The Combined Effect of the Trapezius Muscle Strengthening and Pectoralis Minor Muscle Stretching on Correcting the Rounded Shoulder Posture and Shoulder Flexion Range of Motion among Young Saudi Females: A Randomized Comparative Study. Healthcare, 11(4), 500. https://doi.org/10.3390/healthcare11040500
僧帽筋強化と小胸筋ストレッチの併用による、サウジアラビアの若い女性における猫背姿勢と肩屈曲可動域の改善効果:ランダム化比較研究
とりあえず内容を知りたい方はここ(論文の要約)
この研究は、若いサウジアラビア人女性を対象に、「小胸筋ストレッチ(PMi-M)」単独 vs 「小胸筋ストレッチ+下部僧帽筋強化(LTr-M)」の猫背姿勢および肩屈曲可動域(SFROM)への効果を比較したランダム化比較試験です。
60名を2グループに分け、3週間の介入を実施しています。
小胸筋ストレッチのみ:1日1回、30秒×3回×2セット、週5日
下部僧帽筋強化(追加群):1日1回、週ごとに反復回数を増やしながら2セット実施
主なアウトカムは「小胸筋の筋長(PMLT)」と「肩屈曲可動域(SFROM)」。
結果としては、
両グループとも、介入後に猫背姿勢(小胸筋長)および肩屈曲の改善が見られた
しかしグループ間比較では、小胸筋長の改善に有意差あり(併用群が優れていた)
一方で肩屈曲可動域(SFROM)には有意差が見られなかった
つまり、「猫背姿勢改善にはストレッチ+トレーニングの併用が有効だが、肩可動域の改善までは限定的」という結果でした。
ポイントと感想
猫背姿勢の原因筋はどこか?
猫背姿勢は単なる姿勢の崩れではなく、筋バランスの乱れが背景にあります。
過緊張:小胸筋、前鋸筋、上部僧帽筋、大胸筋
筋力低下:中部・下部僧帽筋
この不均衡が、肩甲骨の後傾や上方回旋の不足を引き起こし、結果として肩屈曲制限や代償運動につながることが多いです。
なぜ「小胸筋+下部僧帽筋」なのか?
小胸筋が短縮すると肩甲骨は前方へ傾斜・下方回旋されやすくなり、肩の可動性を妨げます。一方、下部僧帽筋は肩甲骨の安定や後傾に関与し、小胸筋とのバランス回復に重要です。
本研究のように、
①小胸筋のストレッチで可動性を確保し
②下部僧帽筋を強化して安定性と正しい運動パターンを誘導する
というダブルアプローチが重要ですね。
本研究での介入方法は、臨床現場でも再現可能なシンプルな内容です。
しかし、量は必要です。
「姿勢改善に力を入れたいけど、何から始めれば…」という患者さんには、まずこのセットを提案してみるのも一つの選択肢です。
ではでは
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