ガレー船をつくる【第6話】 フェラッカ(小型ガレー船)の艤装
【ヴェネツィア海軍籍の「バーバーリーパイレーツ号」をつくる】
イマイの「ローマの軍船」(小)を2隻建造したところで、さぁ本番。「ローマの軍船」(大)のオールを電動化しようと意気込んでいたのだが...。
ブルマァクの「バーバリーパイレーツ号」を思わず落札してしまったため、そちらを先につくることにした。
ただ、そのまま海賊船としてつくるつもりはない。ヴェネツィア海軍に転籍させよう。
バルバリア海賊は、最盛期の16〜17世紀には北アフリカのアルジェやチュニス、トリポリなどを根城に、南イタリアやシチリア島、サルディニア島などで略奪を繰り返して、拉致したキリスト教徒を北アフリカやイスタンブールなどの奴隷市場で売り払っていた。
当時、北アフリカまで版図を広げていたオスマン帝国は、バルバリア海賊たちを臣従させて海軍に編入し、地中海沿岸のキリスト教国に対する掠奪行為を奨励した。
その結果、高々とマストに新月旗を掲げた海賊船は、西地中海でジェノバ海軍や教皇庁海軍などと激しく戦うことになり、お互いに鹵獲したガレー船を自軍に組み込むことも多かったという。
となれば、アドリア海や東地中海を中心に展開していたヴェネツィア海軍だって、ガレー船団を護衛して西地中海に進出した際に海賊船を鹵獲することもあったはず。このキットを「ヴェネツィア海軍が鹵獲した海賊船」という設定にすることもできるだろう。
ただ、キットの箱を開けてみたところ、乾舷は高いし、大砲を14門も積んでいるから、もうちょっと時代の下がり17〜18世紀のガレー船のように見える。まぁ、いいか。
さっそく、つくってみた。

ヴェネツィア海軍のガレー船っぽくするために、船体は赤色と金色、船底は白で塗り分けた。
メインマストのトップには新月旗がモールドされていたが、削り取って赤字に金色のライオンの入ったヴェネツィア海軍旗に塗りなおした(さすがにライオンを描くのは難しかったので、それらしくポチポチしただけだが)。
これで、どう見たってヴェネツィアのガレー船だ。
ちなみに、このキット。スケールは書いてないが、同じ金型と思われるパイロやリンドバーグのキットは1/250となっているから、同じスケールと考えて間違いないだろう。

こうやって3隻並べてみるとなかなか壮観だ。
ヴェネツィアのアルセナーレ(国立造船所)では、全盛期の15世紀ごろには毎日1隻のガレー船を建造していたようだが、筆者の造船能力も3隻続けてつくったおかげでずいぶん上がったはずだ。

「ローマの軍船」(小)のキットが手元にまだひとつあることだし、このミニ艦隊を増強するのもおもしろいかなとも考えたが、いやいや、目指すべきはミニガレー船の観艦式ではないだろう。
今度こそ、本来の目的である「ローマの軍船」(大)のロールの電動化を進めていこう。
【第7話】オールの動きの電動化 につづく
【第5話】フェラッカ(小型ガレー船)の鹵獲 にもどる
【第1話】きっかけはイタリア・ルネサンス にもどる
