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「銀色の相棒」が私を導いてくれた | 元相棒との記憶 【自分史を紐解く 第2部②】

こんばんは!
低音に静かな情熱を注ぐアラフィフ、チューバ吹きのサンチです。

前回、自分史(中学編)①では、私をチューバの底しれない魅力の入口へと誘ったY先輩についてお話しました。
※前回のお話が気になるという方はこちらをどーぞ!


今夜は、「人」ではなく、「楽器」の話をさせてください。



私、週末に自分の相棒を手入れしていた時に、ふと思ったんです。

なんで、あのとき、君を選んだんだろうなと。


自分史を紐解く⑤でお話した、ウェブサイト上で相棒と運命的な出会いをしたとき。

購入の決め手の一つは、そのチューバが銀色だったことでした。

銀色のチューバ…

!!


思い出しました。


そう、私には、現在の相棒と巡り合う遥か前に、「元」相棒がいたんでした。



私が中3のとき、顧問の先生から、

「部の備品のチューバ、だいぶガタが来てるよね。部の予算は限られてるけど、新しいの買うのってどう?」

と突然聞かれました。


願ってもない話です!


私は、一も二もなく「ぜひ!」とお願いしました。



数週間後、私が部室に着くと、「それ」が置いてありました。


黒いハードケースだったんですが、まずそこかしこにガムテープが貼ってありました。

留め金も外れかけてますし、正直だいぶオンボロです。


部のチューバがオンボロだから買ったはずなんですけど💦


正直少しがっかりしながら、ハードケースの蓋を開けてみると…


うおっ、なんだこの色!


銀色の、しかも通常のメッキ仕上げとは明らかに違う、くすんだ渋い風合いをしたチューバでした。


映画「オズの魔法使い」のブリキの木こりの表面の色、と言えばイメージわきますかね?(古すぎてかえってわからないかもですが💦)


これまで私が吹いてきたチューバは全て金色(ゴールドラッカー)でした。


また、私の憧れ、ジーン・ポコーニ氏が吹くヨークモデルのチューバは銀色ですが、あちらはまさに光り輝く銀色。こんなくすんだ色合いではありません。


私は、今まで見たことのない仕上げと色合いに正直度肝を抜かれました。



顧問のT先生(仮名)が、

「おお、ついに来たねー。すごいでしょう?」


とニコニコしながら、部室に入ってきました。


T先生によれば、このチューバは先生の知り合いのつてで入手したかなりの年代物なんですが、Besson(ベッソン)という有名なメーカー製の逸品とのこと。

ちなみに、くすんだ銀色の表面は、「サテンシルバー」という仕上げによるものだそうで、玄人好みのなかなか珍しいものなんだそうです。

楽器のフォルムは、これまで自分が吹いてきたものと同じくトップアクション式(※)でした。

しかしながら、第4ピストンだけ、他の3つのピストンとは別の場所(反対の手で押せる位置)にあるという、当時の自分が初めて目にする形状をしていました。

(※)トップアクション式についてを知りたい方は、こちらのサイトにわかりやすく説明されています。

チューバのしくみ:チューバはスタイルもいろいろ - 楽器解体全書 - ヤマハ株式会社

https://www.yamaha.com/ja/musical_instrument_guide/tuba/mechanism/

本サイトのトップアクション式の画像がまさに形状としてはよく似ているものになりますね!



とにもかくにも、ハードケースから楽器を出して、構えてみます。

これまで吹いてきたどの楽器よりも大きく、そして重たい楽器でした。


そして上のbの音を吹いてみると、


深く、柔らかい音でした。


目一杯息を吹き込んでいるつもりなんですが、全然音が割れません。


当時の自分には、その楽器が持つポテンシャルの半分も出せていなかったかもしれませんが、それだけ底しれない可能性を感じさせる音色に、私は興奮を隠しきれませんでした。


最初は違和感しかなかったサテンシルバーも、文字通り「いぶし銀」のかっこよさがあるように感じられてきました。



こうして、私はこれ以降、高3までの約4年間、この「元」相棒と吹奏楽部での日々を過ごすことになりました。


中3と高1のときに、Y先輩と一緒にバリチューバアンサンブル(※)で挑戦したアンサンブルコンテストも、毎年の定期演奏会も、ずっと元相棒と一緒でした。

(※)ユーフォニウム(バリトン)2本、チューバ2本の金管四重奏


当時の私は、恥ずかしながら今よりも20kg以上体重が重かったので、チューバのサイズ的にもかなり大きい部類の元相棒と私とは、見かけ的にもベストマッチでした。


私より一回り小さいY先輩も、「そのチューバ、音も図体もデカいから、サンチにお似合いだよ」とよく言ってましたね。



昨年末、私がまた楽器演奏を再開したということも手伝って、ずっと足が向かなかった母校の定期演奏会に、久しぶりに行ってみました。

そのときの詳細や感想は、また別の機会にお話できればと思ってますが、ひとつ残念だったのは、チューバパートの生徒さんの中で、もう元相棒を吹いている子はいなかったことです。
(まあ、もう30年ほど前の時点ですでにだいぶオンボロでしたからね)


ただ、私の中では、同じ「銀色」の繋がりを信じているんですよね。


元相棒の魂が、今の相棒にも込められている気がしてるんです。


そんなことを思った私は、自然と相棒を磨くクロスの手がより優しく、丁寧になったのを感じたのでした。


今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

次回は、「自分史を綴る」の3回目ですね。

「とにかく、毎日続けることを選ぶ」

お楽しみに〜!



📖中学時代のチューバ、あの頃の思い出を振り返る記録【第2部・水曜夜隔週更新】

📚️ 私のチューバとの出会い、15年のブランク、そして再起動までの全記録【第1部・全11話】

👋 このnoteについて、そして私について


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