鹿児島大学教育学部 ― 元アドミッションコーディネータの視点で「大学が本当に求めている学生像」を読み解く ―
1. 学部概要
30秒でわかる!鹿児島大学教育学部
「教育の理論と実践を往復しながら、『教える力』と『子どもを支える力』を身につける学部」
「先生になりたい」という夢を、本気で叶えたい人におすすめなのが鹿児島大学教育学部です。
鹿児島県唯一の国立大学の教育学部として、小学校・中学校・高校・特別支援学校など、さまざまな学校現場で活躍できる教員を育成しています。
単に教員免許を取得するだけではなく、教育実習や地域の学校との連携を通して「実践力」を身につけられることが大きな特徴です。
また、教育学・心理学・各教科の専門知識をバランスよく学び、「子どもを理解し、教え、支える力」を4年間で養います。
学べる分野
鹿児島大学教育学部には学校教育教員養成課程が設置されています。
将来目指す校種や専門分野に応じて学びます。
主なコースは次の3つです。
初等教育コース
小学校教員を目指す
教育学・心理学・各教科の指導法を幅広く学ぶ
中等教育コース
中学校・高校教員を目指す
国語・数学・英語・理科・社会など専門教科を深く学ぶ
特別支援教育コース
特別支援学校教員を目指す
障害理解や支援方法について専門的に学ぶ
注目の特徴
鹿児島大学教育学部の最大の特徴は、
「理論」と「現場経験」の両方を重視していることです。
教室で教育学を学ぶだけではありません。
地域の学校との交流や教育実習、教科教育法の授業などを通して、「実際に教えられる先生」を育てるカリキュラムが組まれています。
また、鹿児島県は離島・へき地を多く抱える地域です。
したがって、多様な教育現場を経験できることも大きな魅力です。
都市部だけでは得られない教育課題や地域とのつながりを学べる環境があります。
卒業後に身につく力
4年間を通して、次のような力を身につけることができます。
子どもの成長や発達を理解する力
授業を計画・実践する指導力
学級経営や生徒指導を行う力
保護者や地域と協力するコミュニケーション力
教育課題を分析し改善する力
これらは教員だけでなく、公務員や教育関連企業、民間企業などでも高く評価される力です。
教育学部は「先生になるためだけの学部」ではなく、「人を育てる専門家」を育成する学部と言えるでしょう。
元「中の人」から受験生への一言コメント
「理論」と「現場経験」の両方を重視して学べる。
都市部だけでは得られない教育課題、多様な地域とのつながりを学べる環境が整っている教育学部。
2. この学部に向いている人
教育学部というと、「先生になりたい人が行く学部」というイメージが強いかもしれません。
もちろんその通りですが、鹿児島大学教育学部では、「教えることが好き」だけではなく、「子どもの成長を支えたい」「地域に貢献したい」という気持ちも大切にしています。
アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)を読み解くと、大学は知識だけでなく、主体性や協働性、教育への関心を持った学生を求めていることが分かります。
では、どのような人がこの学部に向いているのでしょうか。
① 子どもと関わることが好きな人
教育の仕事は、「教えること」だけではありません。
子どもの気持ちに寄り添い、成長を支え、一人ひとりに合った関わり方を考えることが求められます。
子どもと話すことが好きな人や、誰かの成長を応援することにやりがいを感じる人には、とても向いている学部です。
② 将来、教員として地域に貢献したい人
鹿児島大学教育学部は、鹿児島県をはじめとした南九州地域の教育を支える教員養成を重要な使命としています。
教育実習や学校現場での体験も多く、地域の教育課題に触れる機会が豊富です。
「地元で先生として働きたい」
「地域の子どもたちの力になりたい」
そんな思いを持っている人には、とても魅力的な環境です。
③ 人前で話したり、人と協力したりすることが苦にならない人
教員は、一人で仕事をする職業ではありません。
授業では子どもたちの前で話し、学校では先生同士や保護者、地域の方々と協力しながら教育活動を進めます。
大学でもグループワークや模擬授業、教育実習など、コミュニケーションを重視した学びが多くあります。
そのため、
人と協力することが好き
相手の話をしっかり聞ける
自分の考えを伝えようと努力できる
という人は、この学部で力を伸ばしやすいでしょう。
④ 学び続けることが好きな人
学校教育は時代とともに変化しています。
ICT教育、生成AIの活用、インクルーシブ教育、探究学習など、教員には卒業後も新しい知識を学び続ける姿勢が求められます。
鹿児島大学教育学部でも、教育学だけでなく教科の専門知識や教育方法を継続的に学びます。
「勉強は受験で終わり」ではなく、
「先生になってからも成長したい」
と思える人にはぴったりの環境です。
⑤ 教科が好きで、その面白さを伝えたい人
中学校・高校の教員を目指す場合は、国語・数学・英語・理科・社会など、自分の専門教科を深く学びます。
そのため、
「数学のおもしろさを伝えたい」
「英語を好きになってもらいたい」
「歴史の魅力を伝えたい」
というように、自分が好きな教科を子どもたちにも好きになってほしいという思いを持っている人は、大きな強みになります。
こんな人には特にオススメ!
子どもの成長を支える仕事がしたい
将来は先生になりたいという目標がある
地域社会や教育に貢献したい
人とコミュニケーションを取ることが好き
教えることだけでなく、自分自身も学び続けたい
逆に向いていないかもしれない人
① 「教員免許だけ取れればいい」と考えている人
教育学部では、教育実習や模擬授業、学校現場での活動など、実践的な学びが数多くあります。
「授業より研究だけしたい」
「免許だけ取って終わり」
という考えだと、4年間の学びを負担に感じる可能性があります。
② 子どもと関わることにあまり興味がない人
教員の仕事は、教科を教えることだけではありません。
子どもの悩みを聞いたり、保護者と相談したり、学校行事を運営したりすることも大切な仕事です。
「人より教科そのものにしか興味がない」という人は、理学部や文学部など、別の学部の方が自分に合っている場合もあります。
③ 人と関わることが極端に苦手で、克服する気持ちもない人
教育は一人ではできません。
大学でもグループワークや教育実習が多く、卒業後も児童・生徒、保護者、教職員とのコミュニケーションが毎日続きます。
コミュニケーションが得意である必要はありませんが、
「苦手でも少しずつ成長したい」
という気持ちは大切です。
④ 勉強は大学で終わりだと思っている人
教員は卒業してからも学び続ける職業です。
新しい学習指導要領、ICT教育、生成AI、特別支援教育など、教育は常に変化しています。
そのため、
「もう勉強したくない」
という考えでは、仕事がつらく感じるかもしれません。
⑤ 教員以外の進路を第一希望としている人
もちろん教育学部卒業後に民間企業や公務員へ就職する人もいます。
しかし、鹿児島大学教育学部は教員養成を主な目的とした学部です。
もし最初から
民間企業でマーケティングがしたい
ITエンジニアになりたい
金融業界で働きたい
という希望が明確であれば、それに適した学部を選ぶ方が、4年間を有意義に過ごせる可能性があります。
元「中の人」のチェックポイント
きっとこのページを読んでいるあなたも、「先生になりたい」はず。
大学では、教育を通して社会に貢献したいという意欲を持ち、主体的に学び、周囲と協力しながら成長できる人を求めている。
だからこそ、単純に「先生になりたい」ではなく、「なぜなりたいか」「どのような教育がしたいか」「学びをどう活かしたいか」を考えておくことが重要。
3. 学びの特徴
⓵ 鹿児島大学教育学部では何を学ぶ?
教育学部というと、「先生になるための勉強をする学部」というイメージがあるかもしれません。
もちろんその通りです。
ただ、実際には教育学・心理学・教科の専門知識・授業づくり・学校現場での実践など、多岐にわたる内容を学びます。
鹿児島大学教育学部では、「知識を身につけること」と「現場で実践できる力を育てること」の両方を重視したカリキュラムが組まれています。
アドミッション・ポリシー(求める学生像)
大学が求めているのは、
教員になりたいという明確な意欲がある人
子どもの成長や教育に関心がある人
主体的に学び、周囲と協力できる人
地域社会に貢献したいという気持ちを持つ人
単に学力が高いだけではなく、「教育への熱意」と「学び続ける姿勢」が重視されています。
カリキュラム・ポリシー(どのように学ぶか)
4年間を通して、
教育学・心理学
教科の専門知識
授業づくり
教育実習
学校現場での体験活動
を段階的に学びます。
講義だけで終わるのではなく、「学ぶ→実践する→振り返る」というサイクルを何度も経験できることが特徴です。
ディプロマ・ポリシー(卒業すると身につく力)
卒業時には、
子どもの発達を理解する力
教科をわかりやすく教える力
学級経営や生徒指導を行う力
地域や保護者と協力する力
教育課題を発見し、改善する力
を備えた教員になることが期待されています。
② 4年間の学びの流れ
1年次
教育学・心理学・教養科目を中心に学び、教職への理解を深める。
2年次
教科ごとの専門科目や指導法を本格的に学び、学校現場への理解を広げる。
3年次
模擬授業や教育実習、ゼミ活動など実践的な学びが増える。
4年次
卒業研究に取り組みながら教育実習の総まとめを行い、教員採用試験や進路準備を進める。
学年が上がるにつれて、教室での学びから学校現場での実践へと比重が移っていくのが特徴です。
③ 教育実習・学校体験が充実
鹿児島大学教育学部では、学校現場での実践を重視しています。
教育実習では、
授業づくり
授業の実践
学級経営
ホームルーム活動
子どもとのコミュニケーション
などを実際に経験します。
もちろん、実習だけではありません。
地域の学校や教育機関と連携した活動を通じて、子どもたちや現職教員と接する機会も多く設けられています。
「教員になって初めて現場を知る」のではなく、学生のうちから教育現場を経験できることは、大きな強みです。
④ 鹿児島大学教育学部ならではの特色
離島・へき地教育を学べる
鹿児島県は、多くの離島やへき地を抱える地域です。
そのため、多様な教育環境に触れながら学べることは、鹿児島大学ならではの特徴です。
都市部とは異なる教育課題や、地域に根ざした学校づくりについて実践的に学ぶことができます。
少人数で学べる専門教育
各教科やコースでは比較的少人数で学ぶ機会が多く、教員との距離が近いことも特徴です。
授業づくりや模擬授業では、一人ひとりに対して具体的なアドバイスを受けながら成長できます。
教員採用試験を見据えたサポート
教員採用試験に向けては、
面接対策
模擬授業
集団討論
論作文
などの支援も行われています。
大学で学んだ知識を、教員採用試験や実際の教育現場につなげるためのサポート体制が整っています。
元「中の人」のチェックポイント
「教育学を学ぶこと」がゴール?
いいえ、理論を理解したうえで、それを学校現場で実践できる教員を育成することを大学は目指している。
特に、鹿児島大学教育学部では、地域との連携や実践的な教員養成に強み。
「学校現場とどのようにつながっているか」という視点をもつと、大学での学びが立体的につかめるはず。
4. 研究
鹿児島大学教育学部ではどんな研究ができる?
教育学部の研究というと、「教育方法について勉強するだけ」と思われがちですが、実際にはとても幅広いテーマを扱っています。
例えば、
子どもの発達や心理
授業づくり
教育制度
特別支援教育
各教科の指導法
スポーツや芸術教育
など、「教育」と「専門教科」の両方を研究できることが特徴です。
将来教員になるための知識だけでなく、「より良い教育とは何か」を科学的・実践的に考える力を身につけます。
教育学・教育心理学
教育制度や学校教育のあり方、子どもの発達、学習意欲、教師の指導方法などについて研究します。
例えば、
子どもの学習意欲はどのように高まるのか
ICTや生成AIを活用した授業づくり
学級経営の工夫
いじめや不登校への支援
など、現代の教育課題も研究対象になります。
教科教育学
「数学をどう教えるか」「英語をどう学びやすくするか」など、各教科の指導方法を研究します。
教科の知識だけでなく、
"どうすれば子どもに伝わるか"
という教育学部ならではの視点が特徴です。
特別支援教育
障害のある子どもたちへの支援方法や、誰もが学びやすい学校づくりについて研究します。
近年はインクルーシブ教育の重要性が高まっており、多様な子どもたちを支える教育について学ぶことができます。
教科の専門研究
中学校・高校教員を目指す学生は、それぞれの専門教科についても研究します。
例えば、
国語なら文学や日本語学
数学なら代数学・幾何学・解析学
理科なら物理学・化学・生物学・地学
社会なら歴史学・地理学・法学・経済学
英語なら英語学・英米文学
など、専門分野を深く学びながら、教育との結び付きを考えていきます。
卒業研究のテーマ例
卒業研究では、自分の興味のあるテーマを選び、指導教員のもとで研究を進めます。
これらは私のイメージですが、次のようなテーマが考えられます。
教育学・教育心理学
主体的・対話的で深い学びを実現する授業づくり
小学生の自己肯定感を高める学級経営
ICT端末を活用した協働学習の効果
不登校児童・生徒への支援方法
保護者との信頼関係を築くコミュニケーション
教科教育
数学的な考え方を育てる授業デザイン
英語で話す力を伸ばす授業改善
理科実験が学習意欲に与える影響
歴史学習における地域教材の活用
読書活動と国語力の関係
特別支援教育
通常学級における合理的配慮
発達障害のある児童への学習支援
インクルーシブ教育の実践事例
特別支援学校におけるICT活用
地域と連携した研究も魅力
鹿児島大学教育学部では、大学内だけで研究を進めるのではありません。
地域の学校や教育委員会などと連携しながら研究を行う機会もあります。
鹿児島県は離島・へき地を多く抱えているため、
小規模校での教育
地域文化を生かした授業づくり
地域と学校が連携した教育活動
など、地域性を生かした研究に取り組めることも大きな特色です。
元「中の人」のチェックポイント
教育学部の研究は子どもや学校、授業をより良くするための研究が中心。
なかでも、学校現場の課題を解決するための研究が数多く行われていて、教育実習や学校との連携で得た気づきを卒業研究につなげる学生も。
「どの教科を教えたいか」だけでなく、「どんな教育課題に関心があるか」という視点が、自分だけの学びを見つけるコツ。
5. 学生生活
教育学部は、「教員を目指す仲間」が集まる学部です。
同じ目標を持つ学生が多いため、授業や教育実習、教員採用試験対策などで協力し合う場面が多くあります。
講義だけでなく、模擬授業やグループワーク、教育実習など、人と関わりながら学ぶ機会が多いことも教育学部ならではの特徴です。
男女比
教育学部は、国立大学の中でも比較的女子学生の割合が高い学部です。
鹿児島大学教育学部でも、女性の割合がやや高い傾向にあります。
ただし、専攻によって男女比は異なります。
例えば、
初等教育系は女性が多い傾向
保健体育では男性が比較的多い傾向
数学・理科・技術などは年度によって男女比が変わる
など、専門分野によって雰囲気が異なります。
出身地
学生の多くは鹿児島県出身です。
しかし、宮崎県、熊本県、沖縄県など南九州を中心に県外から進学する学生もいます。
また、全国募集を行っているため、関東や関西など遠方から入学する学生もわずかにいます。
「地元の先生になりたい」という学生が多い一方で、「自然豊かな環境で教育を学びたい」という理由で進学する学生も少なくありません。
留学・国際交流
よく「教育学部は留学しにくい」と思われます。
しかし、鹿児島大学では大学全体として交換留学や短期海外研修などの制度が整っています。
教育学部の学生も、履修計画を工夫することで海外留学に挑戦することが可能です。
特に、
英語教育
異文化理解
海外の教育制度
これらに興味のある学生にとっては、留学経験が将来の授業づくりや教育活動に生かされるでしょう。
また、海外協定校との交流プログラムや留学生との交流イベントに参加する機会もあります。
地域との連携
鹿児島大学教育学部の大きな特徴の一つが、地域とのつながりの強さです。
教育実習だけでなく、
学校支援ボランティア
地域の教育イベント
子ども向け学習支援
教育委員会との連携事業
など、地域の教育活動に参加できる機会があります。
実際の学校現場や地域社会と関わることで、教科指導だけでは身につかない実践力やコミュニケーション力を養うことができます。
教員採用試験に向けた雰囲気
教育学部では、多くの学生が教員採用試験を目標にしています。
4年生になると、
面接練習
模擬授業
集団討論
論作文対策
などに取り組む学生が多く、学生同士で励まし合いながら試験に向けて準備を進める雰囲気があります。
教員を目指す仲間が身近にいることは、モチベーションを維持しやすい環境といえるでしょう。
サークル・部活動との両立
教育学部の学生も、他学部の学生と同様にサークルや部活動に参加できます。
教育実習や教員採用試験が近づく時期は忙しくなりますが、多くの学生が学業と課外活動を両立しています。
スポーツ系・文化系を問わず、大学生活を充実させる場としてサークル活動は人気があります。
元「中の人」のチェックポイント
教育学部界隈は、「一人で学ぶ」よりも「仲間と学ぶ」場面が多い。
模擬授業ではお互いに意見交換し、教育実習では経験を共有し、教員採用試験の時期には面接練習を一緒に行う。
在学生に「教育実習はどうだった?」「教員採用試験のサポートはどんな感じ?」と質問してみると、よりリアルな学生生活がわかるはず。
6. 入試情報
選抜方法
鹿児島大学教育学部では、主に次の選抜方式で学生を募集しています。
総合型選抜
学校推薦型選抜
一般選抜(前期日程)
私費外国人留学生選抜などの特別選抜
一般選抜では大学入学共通テストと個別学力検査を組み合わせて合否を判定します。
また、コースや教科によっては面接や実技検査が課される場合もあります。
教員養成を目的とした学部であるため、学力だけでなく、教職への意欲や適性も重視されることが特徴です。
難易度
教育学部は「教育系だから入りやすい」というイメージを持たれることがあります。
しかし、実際には志願倍率や募集人数によって難易度は毎年変動します。
特に、
小学校教員養成
英語
保健体育
などは人気が高くなる年度もあります。
一方で、募集人数が少ない専攻では、倍率が高くなくても合格ラインが高くなることもあります。
偏差値だけで判断せず、共通テストの配点や募集人数、過去数年間の倍率も確認することが大切です。
教科別の重要度
※ 学ぶコースや受験方式によって配点や重視度は異なります。
数学 重要度:★★★☆☆ 得点源:★★☆☆☆
数学は共通テストで課され、さらに多くの専攻で個別学力検査の選択科目として使うことができます。
初等教育であっても、国立大学では数学を避けることはできないため、教科書レベルを確実に理解し、平均点程度を安定して取れる力は身に付けておきたいところです。
英語 重要度:★★★★☆ 得点源:★★★☆☆
英語は共通テストで課され、さらに多くの専攻で個別学力検査の選択科目として使うことができます。
文系からも受験する教育学部では、個別学力検査で数学ではなく英語を選択する受験生が多いことが考えられます。
合否への影響度が高い教科のひとつとなるため、計画的に学習を進めておくといいでしょう。
国語 重要度:★★★☆☆ 得点源:★★★☆☆
国語は共通テストで課され、さらに一部の専攻で個別学力検査の選択科目として使うことができます。
文系からも受験する教育学部では、国語は英語と並ぶ重要科目です。
受験対策を通して、読解力と記述力を高めておくと、大学生活を支える基礎となります。
理科 重要度:★★☆☆☆ 得点源:★★☆☆☆
理科は共通テストのみで利用します。
教育学部では専門的な理科の知識を問うわけではありませんが、国立大学として幅広い基礎学力を確認するために課されています。
教科書レベルをしっかり理解すれば、得点源にしやすい教科です。
社会 重要度:★★☆☆☆ 得点源:★★★★☆
社会は共通テストのみで利用します。
文系受験生にとって得点源となる教科です。
単なる暗記ではなく、社会の仕組みや歴史的な背景を理解することが、大学での学びにもつながります。
情報 重要度:★☆☆☆☆ 得点源:★★★☆☆
情報Ⅰは共通テストで課されます。
配点は大きくありませんが、他の受験生も一定の得点を取る教科であるため、大きく失点しないことが重要です。
英語は安定した得点力を身につけたい
教育学部では、小学校教員養成でも英語教育の重要性が高まっています。
また、中学校・高校の教員養成コースでは、英語が高得点勝負になることも少なくありません。
英語は一朝一夕では伸びにくいため、長文読解・文法・英作文をバランスよく学習し、安定して得点できる力を身につけましょう。
数学・国語は志望コースに応じて重点的に
数学専攻や理科専攻を目指す場合は数学の配点や難易度が重要になります。
一方、小学校教員養成では幅広い教科への対応が求められるため、数学だけでなく国語も安定して得点できることが望まれます。
自分が志望するコースの募集要項を確認し、配点に応じた学習計画を立てることが大切です。
面接・実技がある場合は早めの準備を
教育学部では、一般選抜や学校推薦型選抜などで面接を実施するコースがあります。
また、音楽・美術・保健体育などでは実技試験が課されます。
筆記試験だけに集中するのではなく、志望理由や教員を目指す理由を整理し、必要に応じて実技対策も計画的に進めましょう。
元「中の人」のチェックポイント
教員を目指すなら、特別な勉強よりも苦手な教科をつくらないことが大切。
面接や志望理由書が課される選抜では、「なぜ教員になりたいのか」「大学でどのような学びをしたいのか」を自分の言葉で説明できると有利。
専攻によって受験科目や配点、面接・実技の有無が異なるので、必ず募集要項で確認すること。
これらの選抜方式ごとの評価ポイントや、アドミッションポリシーの具体的な読み解き方については、有料記事『鹿児島大学教育学部 学校推薦型選抜 完全攻略』で詳しく解説します。
7. 進路
卒業後の進路は?
鹿児島大学教育学部の卒業生は、多くが教員として学校現場で活躍しています。
一方で、すべての学生が教員になるわけではありません。
公務員や民間企業へ就職する人や、大学院へ進学して教育学や専門教科の研究を続ける人もいます。
教育学部で培った「人を育てる力」「コミュニケーション力」「課題解決力」は、教育以外の分野でも高く評価されています。
主な進路⓵:教員
最も多い進路が、公立・私立学校の教員です。
取得した教員免許を生かして、
小学校教員
中学校教員
高等学校教員
特別支援学校教員
として活躍する卒業生が数多くいます。
鹿児島県をはじめとする南九州で勤務する人が多い一方、全国の自治体で教員採用試験を受験する卒業生もいます。
主な進路②:公務員
教育行政や自治体職員として活躍する卒業生もいます。
例えば、
市役所・町役場
都道府県庁
教育委員会
警察・消防(年度による)
など、教育学部で身につけた対人力や課題解決力を生かせる仕事へ進む人もいます。
主な進路③:民間企業
教員養成課程だからといって、民間企業への就職が難しいわけではありません。
卒業生は、
教育関連企業
出版
学習塾・予備校
金融機関
情報・サービス業
など、幅広い業界へ進んでいます。
特に「人材育成」や「教育」に関わる仕事では、教育学部での学びを直接生かすことができます。
主な進路④:大学院進学
さらに専門性を高めるために大学院へ進学する学生もいます。
教育学研究科や他大学大学院へ進学し、
教育学
教育心理学
特別支援教育
各教科教育
教科の専門分野
などを研究し、研究者や高度専門職を目指す人もいます。
進級・留年について
教育学部は、教育実習や教職課程の科目が段階的に配置されています。
そのため、必修科目の単位を計画的に修得することが大切です。
教育実習には履修条件が設けられている場合もあり、必要な単位を修得していないと実習に参加できないことがあります。
日頃から授業への出席や課題への取り組みを大切にし、無理のない履修計画を立てることが、4年間での卒業につながります。
就職先の地域
卒業生の多くは、
鹿児島県
宮崎県
熊本県
福岡県
など九州地方で就職しています。
一方で、関東・関西を含む全国の自治体で教員採用試験を受験し、教員として活躍する卒業生もいます。
鹿児島大学教育学部は地域に根ざした教員養成を強みとしていますが、取得した教員免許を生かして全国で活躍できる点も魅力です。
元「中の人」のチェックポイント
鹿児島大学教育学部は、地域の教育現場とのつながりを生かした実践的な教員養成に強みがあります。
「教員になれなかったら…」と不安に思う気持ちから、「教員採用試験の合格率」だけに注目しがちだが、将来働きたい地域や校種と大学の特色が合っているかという視点のほうが大切。
8. 学費・生活費
4年間でどれくらい費用がかかる?
鹿児島大学教育学部は国立大学のため、入学料や授業料は全国の国立大学とほぼ共通です。
私立大学の教育学部と比べると学費を抑えられることが大きな魅力です。
また、教職課程では教育実習や教材費などが必要になることがあります。
とはいえ、国立大学としては比較的標準的な負担といえるでしょう。
入学時・在学中にかかる主な費用
入学料
282,000円
授業料(年間)
535,800円
検定料
17,000円
※ 授業料は前期・後期に分けて納付します。金額は改定される場合があります。
教育学部で必要になることがある費用
授業料以外にも、次のような費用が必要になる場合があります。
教材・教科書代
教育実習に伴う交通費や実習関連費用
教員免許取得に必要な手続き費用
教員採用試験の受験料・参考書代
ノートパソコンなどの学習機器
特に教育実習では実習先までの交通費などがかかることがあるため、あらかじめ余裕を持って準備しておくと安心です。
アパート相場
教育学部がある郡元キャンパス周辺は、学生向けアパートが充実しています。
1R・1K
3.5〜5.5万円
1DK
4.5〜6.0万円
1LDK
5.5〜7.5万円
学生に人気なのは、
郡元
鴨池
騎射場
荒田
などのエリアです。
大学まで徒歩や自転車で通学できる物件が多く、スーパーやコンビニ、飲食店も充実しています。
一人暮らしの場合の生活費
県外から進学する場合は、学費に加えて生活費も考える必要があります。
一般的な目安は次のとおりです。
家賃
4〜6万円
食費
2〜4万円
光熱費・通信費
1〜2万円
その他(日用品・交通費など)
1〜2万円
合計
約8〜14万円/月
生活スタイルによって差はありますが、鹿児島市は首都圏と比べると家賃を抑えやすく、比較的生活費を管理しやすい地域です。
奨学金⓵:日本学生支援機構(JASSO)
最も利用者が多い奨学金制度です。
利用できる主な制度は次の2種類があります。
給付奨学金(返済不要)
貸与奨学金(返済が必要)
給付奨学金の対象となる学生は、「高等教育の修学支援新制度」により授業料・入学料の減免も受けることができます。
奨学金②:鹿児島大学独自の経済支援
鹿児島大学では、日本学生支援機構の制度に加えて、
家計急変時の支援
災害時の特別支援
入学料徴収猶予
授業料免除制度
など、安心して学業を続けられるよう独自の支援制度も設けられています。
近年は、高等教育の修学支援新制度や、多子世帯を対象とした授業料等支援の対象となる学生もいますので、進学前に制度の対象になるか確認しておくことをおすすめします。
4年間で実際にかかる費用シミュレーション
「国立大学だから学費は安い」と言われますが、実際には生活費も含めて考えることが大切です。
ここでは、一般的なモデルケースとして4年間の費用を試算してみます。
自宅通学の場合
入学料・授業料
約242万円
教材・教科書・PC
約25万円
通学費・資格取得等
約30万円
合計
約300〜320万円
一人暮らしの場合
入学料・授業料
約242万円
教材・教科書・PC
約25万円
家賃
約220万円
食費
約130万円
光熱費
約45万円
通信費
約25万円
日用品・交際費等
約60万円
合計
約740〜760万円
※ 家賃や生活費は一般的な学生生活を想定した目安です。
住む地域や生活スタイル、アルバイト収入などによって大きく変動します。
元「中の人」から保護者の方へ
教育学部では、教育実習や教員採用試験の準備など、教員を目指すからこそ必要になる費用もあります。
学費だけでなく「教員になるまでの費用」も考えておきましょう。
たとえば、教員採用試験の受験費用、問題集や参考書の購入費、面接や模擬授業対策に必要な準備、教育実習に伴う交通費などです。
お子さんと一緒に奨学金制度や生活費を含めた資金計画を立てておくと、安心して大学生活をスタートできることでしょう。
9. 入学後のサポート
安心して4年間学べるサポート体制
大学生活は、高校までとは大きく環境が変わります。
履修登録やレポート作成、教育実習、教員採用試験の準備など、自分で考えて行動する場面が増えるため、不安を感じる人も少なくありません。
鹿児島大学では、学生が安心して学び、充実した大学生活を送れるよう、学習面・学生生活・進路のさまざまなサポート体制が整えられています。
学修サポート
教育学部では、1年次から教員になるために必要な基礎的な知識や技能を段階的に学べるカリキュラムが組まれています。
また、指導教員(アドバイザー教員)による履修相談や学習相談を受けられるため、
履修登録
授業の進め方
卒業までの履修計画
などについて一人で悩まず、相談しながら学ぶことができます。
「大学の勉強についていけるか不安」という人でも、困ったことがあれば相談できる環境があります。
教員採用試験サポート
教育学部の学生にとって、教員採用試験は大きな目標の一つです。
鹿児島大学では、
教員採用試験ガイダンス
面接対策
模擬授業
集団討論対策
論作文指導
など、教員採用試験に向けた支援が行われています。
また、教育実習で得た経験を採用試験につなげられるよう、実践的な指導を受けられることも魅力です。
キャリア・就職支援
教員を目指す学生だけでなく、公務員や民間企業への就職を希望する学生へのサポートも行われています。
例えば、
就職ガイダンス
キャリア相談
履歴書・エントリーシート添削
模擬面接
求人情報の提供
など、一人ひとりの進路に応じた支援を受けることができます。
学生生活のサポート
大学生活では、勉強以外にもさまざまな悩みが生じることがあります。
鹿児島大学では、
学生相談
健康相談
メンタルヘルス相談
障害学生への修学支援
ハラスメント相談
など、安心して学生生活を送るための相談体制が整えられています。
一人で悩みを抱え込まず、必要に応じて相談できる環境が用意されています。
留学・国際交流のサポート
海外留学や短期研修を希望する学生に向けて、
留学相談
奨学金情報の提供
協定校への交換留学
語学学習支援
などのサポートがあります。
教育学部でも、履修計画を工夫することで留学に挑戦し、海外の教育制度や異文化を学ぶ機会を得ることができます。
学生寮
鹿児島大学では、遠方から進学する学生のために学生寮が整備されています。
学生寮は、
通学しやすい
家賃を抑えられる
新入生同士で交流しやすい
というメリットがあります。
県外から進学する学生にとっては、大学生活をスタートしやすい環境の一つです。
一方で、入居人数には限りがあるため、希望者多数の場合は選考となります。
ICT・図書館サポート
大学では、
学内Wi-Fi
パソコン教室
電子ジャーナル
電子書籍
附属図書館
などを利用することができます。
特に附属図書館は夜まで利用できる日も多く、試験前や卒業論文作成時には多くの学生が利用しています。
元「中の人」のチェックポイント
教育学部では教員採用試験という共通の目標を持つ学生が多く、教員や友人と情報交換をしながら学べる環境がある。
サポート制度を上手に活用することも、充実した大学生活を送るコツ。
もし、オープンキャンパスや進路相談会などでは、「何を学べるか?」だけでなく、「教員採用試験のサポートは?」、「誰に履修相談できますか?」、「教育実習前の指導やサポートは?」と質問してみると、より大学での学びをイメージできるはず。
10. この学部を一言で表すと?
「未来を担う子どもたちを育てる力を、自分自身も成長しながら身につける学部」
鹿児島大学教育学部は、単に教員免許を取得するための学部ではありません。
教育学や心理学、専門教科の知識を学び、教育実習や地域との連携を通して実践力を磨きながら、「人を育てる専門家」として成長していく場所です。
4年間で身につくのは、授業を行う技術だけではありません。
子ども一人ひとりに寄り添う力、相手に分かりやすく伝える力、地域や保護者と協力する力、そして変化する教育課題に対応し続ける力を養うことができます。
この学部が向いている人
鹿児島大学教育学部は、次のような人におすすめです。
将来、小学校・中学校・高校・特別支援学校の教員を目指している人
子どもの成長を支える仕事に魅力を感じる人
人と関わることが好きで、協力しながら学びたい人
地域に貢献できる仕事に就きたい人
卒業後も学び続ける姿勢を大切にしたい人
元「中の人」から伝えたいこと
私は、大学のアドミッションコーディネータとして、多くの募集要項やアドミッションポリシーを読み、大学がどのような学生を求めているのかを分析してきました。
その経験から感じるのは、教育学部は「先生になりたい」という夢を持つ人が集まる学部です。
しかし、大学が求めているのは、「先生になりたい」という気持ちだけではありません。
「どんな先生になりたいのか」
「子どもたちにどのような力を育んでほしいのか」
これらを考え続けられる人こそ、この学部で大きく成長できるでしょう。
私がアドミッションコーディネータとして多くの受験生と接してきた中で感じたのは、教員を目指す人ほど、「教えること」よりも「学び続けること」を大切にしているということです。
教育は、正解が一つではない世界です。
だからこそ、自ら学び、考え、挑戦し続ける姿勢が、子どもたちの成長を支える力につながります。
鹿児島大学教育学部は、その第一歩を踏み出すのにふさわしい環境の一つと言えるでしょう。
この学部を一言で表すと
「教育の理論と実践を往復しながら、地域とともに未来の先生を育てる学部」
教員を目指す人にとってはもちろん、「教育を通して社会に貢献したい」という思いを持つ人にとっても、多くの学びと成長の機会が用意されています。
大学選びでは、偏差値や合格しやすさだけでなく、「4年間でどのような経験ができるか」という視点も大切です。
この記事が、皆さんにとって自分に合った大学・学部を考えるきっかけになれば幸いです。
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