秋田大学総合環境理工学部 ― 元アドミッションコーディネータの視点で「大学が本当に求めている学生像」を読み解く ―
1. 学部概要
30秒でまとめると…
環境・AI・理工学を融合し、持続可能な社会を科学技術で支える新しい理工系学部
学べる分野
総合環境理工学部では、「環境」と「理工学」を軸に、化学・生物、数学・物理、情報・AI、土木・建築、エネルギー、材料科学などを幅広く学びます。
専門知識を深めるだけでなく、地球環境問題や地域課題を科学技術で解決する力を育成するのが特徴です。
基礎から専門まで段階的に学び、持続可能な社会づくりに貢献できる理工系人材を目指します。
注目の特徴
2025年度に理工学部から改組され、「環境」を中心に据えた新しい教育体制へ生まれ変わりました。
専門分野を深く学びながら、データサイエンスやAIなども全学生が学び、分野横断的な視点を養います。
また、秋田大学が長年培ってきた資源・エネルギー・環境研究の強みを活かし、地域や社会と連携した実践的な学びが充実しています。
身につく力
環境問題を科学的に分析・解決する力
数学・物理・化学を活用する論理的思考力
データサイエンス・AIを活用する情報分析力
実験・調査を通して課題を発見・解決する力
多様な専門分野と協働するコミュニケーション力
これらは環境・エネルギー・建設・製造業・情報通信など幅広い業界で求められる力です。
専門知識に加えて「社会課題を解決する視点」を身につけられることが、就職活動でも大きな強みになります。
元「中の人」のチェックポイント
「環境」というキーワードを軸に、理工系の幅広い分野を横断して学べる点を注目する。
専門知識だけでなく、AIやデータサイエンスを学ぶことで、これからの理工系人材に必要なスキルを身につけられる。
また、卒業時には「知識がある人」ではなく、「社会課題を科学技術で解決できる人」を育てようとしている点が、この学部の大きな魅力。
2. この学部に向いている人
この学部に向いている人の概要
秋田大学総合環境理工学部は、「理系科目が得意な人」だけの学部ではありません。
環境問題や地域課題に興味を持ち、科学技術を使って社会をより良くしたいという気持ちがある人に向いています。
専門知識を深めながら、AIやデータサイエンスなど新しい技術も学びたい人にとって、魅力の大きい学部です。
「環境問題を科学の力で解決したい!」
こんな人におすすめ
地球温暖化や再生可能エネルギーに興味がある
SDGsや環境保全について考えることが好き
社会の役に立つ研究や技術開発をしてみたい
この学部では、環境問題を「理科」や「工学」の視点から解決する方法を学びます。
将来は環境コンサルタント、エネルギー関連企業、公務員など、持続可能な社会づくりに貢献できる仕事を目指したい人にぴったりです。
「数学や理科を武器に未来を切り拓きたい!」
こんな人におすすめ
数学や物理、化学の授業が好き
公式を覚えるだけでなく仕組みを考えるのが好き
実験や計算を通して答えを見つけることに面白さを感じる
理工系の学びでは、数学や理科は「受験科目」ではなく「問題を解決する道具」になります。
高校で培った基礎学力を活かしながら、社会で役立つ技術者や研究者へ成長できる環境があります。
「AIやデータを使って社会を変えたい!」
こんな人におすすめ
AIやプログラミングに興味がある
データを分析して課題を見つけることが好き
新しい技術を積極的に学んでみたい
総合環境理工学部では、専門分野に加えてデータサイエンスやAIも学びます。
製造業、情報通信、インフラ、行政など、多くの分野で求められるスキルを身につけたい人におすすめです。
「一つの専門だけでなく幅広く学びたい!」
こんな人におすすめ
理科の複数科目が好き
興味のある分野がまだ一つに決めきれていない
専門を組み合わせて新しい価値を生み出したい
環境問題は、一つの専門知識だけでは解決できません。この学部では化学、生物、物理、情報、土木などを横断的に学ぶことで、多角的に物事を考えられる理工系人材を育てています。
「地域や社会に貢献できる仕事がしたい!」
こんな人におすすめ
地域の課題を解決する仕事に興味がある
防災やインフラ整備に関心がある
地元や日本の未来に役立つ仕事がしたい
秋田大学は地域との連携が盛んな大学です。
地域課題をテーマにした研究や実践活動も多く、卒業後は自治体、建設会社、メーカー、エネルギー企業などで社会を支える技術者として活躍できます。
逆に向いていないかもしれない人
次のような考え方の人は、別の学部を検討した方がいいかもしれません。
「理科や数学はもう勉強したくない…」
こんな人は要注意
数学や理科が極端に苦手で避けたい
計算や実験に興味を持てない
理論より感覚で学びたい
総合環境理工学部では、専門が異なっても数学や理科の基礎は欠かせません。
苦手でも努力する気持ちは大切ですが、「理系科目はできるだけ避けたい」という人には学習が負担になる可能性があります。
「答えが決まった勉強だけをしたい!」
こんな人は要注意
正解が一つの問題だけ解きたい
自分で考える課題が苦手
グループ活動や議論はできれば避けたい
大学では、正解が一つではない課題に挑戦する場面が増えます。
環境問題や地域課題には様々な立場や考え方があり、自分で考え、仲間と協力しながら解決策を探る姿勢が求められます。
元「中の人」のチェックポイント
アドミッション・ポリシーを見ても、この学部が求めているのは「理科が得意な人」だけではなく、環境や社会の課題に興味を持ち、自ら学び続けようとする姿勢を重視している。
「科学技術で社会の役に立ちたい」という思いがあるなら、それは秋田大学総合環境理工学部を目指す十分な理由になる。
3. 学びの特徴
アドミッションポリシー
秋田大学総合環境理工学部が求める学生を、高校生向けにまとめると次のようになります。
理科や数学を学ぶことが好き、または興味がある
環境問題や地域・社会の課題に関心を持っている
自分で考え、課題を解決しようとする姿勢がある
新しい知識や技術を積極的に学ぼうとする意欲がある
周囲と協力しながら学び、社会に貢献したいと考えている
例えば、
「なぜ夏はこんなに暑くなったのだろう」
「AIは災害対策に役立てられないだろうか」
といった身近な疑問を、
「自分で調べ、科学的に考えてみたい」と思える人は、この学部の学びと相性が良いでしょう。
つまりこの学部は、理工学を学ぶこと自体が目的ではなく、その知識を使って環境や社会の課題を解決できる人材を育てることを目指しています。
カリキュラムポリシー
入学後はいきなり高度な専門科目だけを学ぶのではなく、数学・物理・化学・情報などの基礎をしっかり固めながら、環境問題やデータサイエンス、AIについても段階的に学んでいきます。
その後、自分の専門分野を深めながら他分野の知識も取り入れられるカリキュラムになっています。
高校までの学びに少し不安があっても、基礎から積み上げて専門へ進める教育体制が整っているため、「大学で成長したい」という気持ちがあれば安心して学べる環境です。
ディプロマポリシー
卒業までに身につける力をまとめると、次のようになります。
理工学の専門知識を活用できる力
環境や社会の課題を分析・解決する力
データや情報を活用して判断する力
他者と協力して課題に取り組む力
技術者・研究者としての倫理観と責任感
これらの力は、メーカー、建設、情報通信、エネルギー、官公庁など幅広い分野で活躍するための土台になります。
専門知識だけではなく、「社会の役に立つ技術者」として成長することが、この学部の目標です。
カリキュラムの特徴
1年次
数学・物理・化学・情報など理工系の基礎を学びながら、環境問題への理解も深めます。
2年次
ここからは応用化学生物学科、環境数物科学科、社会システム工学科それぞれの専門性を高め、専門実験や演習が増えていきます。
3年次
専門科目や実践的な学びが中心となります。
4年次
卒業研究に取り組みます。
専門を深めながらも、AIやデータサイエンスなど分野横断型の学びを取り入れていることが、新しい総合環境理工学部ならではの特徴です。
PBL・実習
講義だけでなく、実験・演習・フィールドワークを通して実践的に学ぶ機会が多く設けられています。
地域の環境や社会課題を題材にした学習では、「文化祭の企画をチームで考える」ように、仲間と意見を出し合いながら課題解決に取り組みます。
知識を覚えるだけでなく、「実際に使える力」を育てることを重視した教育が行われています。
特色ある授業
総合環境理工学部では、専門分野だけでなく、データサイエンスやAIを全学生が学ぶ点が大きな特徴です。
また、秋田大学が長年培ってきた資源・エネルギー・環境分野の教育研究を活かし、持続可能な社会づくりをテーマにした授業も充実しています。
さらに、専門分野を越えて学べる科目も多く、「化学×情報」「土木×環境」「数学×AI」といった複数分野を組み合わせた考え方を身につけることができます。
将来は一つの専門だけで仕事をする時代ではありません。
このような幅広い学びは、多様な業界で活躍できる技術者・研究者へ成長する大きな強みになります。
元「中の人」のチェックポイント
「専門を深めること」と「幅広く学ぶこと」のバランスが取れている点に魅力を感じる。
1年次から基礎を固め、段階的に専門性を高めながら、AIやデータサイエンス、環境分野も学べるため、将来の選択肢を広げやすいカリキュラムになっている。
また、実験やPBL、卒業研究では、自分で考え、仲間と協力しながら課題を解決する経験を積むことができる。
アドミッションポリシーでも重視されているのは、「今、すべてができる人」ではなく、「社会課題に興味を持ち、自ら学び続ける意欲のある人」。
なので、「環境や科学技術で未来を変えたい」という思いがあれば、この学部で大きく成長できるはず。
4. 研究
主な研究分野① 環境・エネルギー研究
地球環境と持続可能な社会の実現を目指し、エネルギーや環境保全に関する研究を行います。
研究例
再生可能エネルギーの活用
カーボンニュートラル技術
環境負荷の少ない材料開発
水質・大気環境の改善
地域資源の有効活用
環境問題を「科学技術」で解決する力を養う研究分野です。
主な研究分野② 化学・生命科学研究
化学や生物学を基盤に、新しい材料や医療・食品・環境分野へ応用できる技術を研究します。
研究例
機能性材料の開発
触媒や高分子材料の研究
微生物の利用技術
バイオマス資源の活用
環境に優しい化学プロセス
暮らしを支える素材や技術を生み出す研究が中心です。
主な研究分野③ 数学・物理・データサイエンス研究
自然現象を数学や物理で解析し、AIやデータサイエンスも活用しながら新しい知見を生み出します。
研究例
AIによるデータ解析
数値シミュレーション
画像解析
数理モデルの構築
ビッグデータ解析
「数式」を社会課題の解決へ結び付ける研究分野です。
主な研究分野④ 社会インフラ・防災研究
道路や橋、河川など社会基盤を安全に維持し、自然災害に強いまちづくりを目指します。
研究例
地震・豪雨災害の解析
防災・減災技術
インフラの維持管理
地盤工学
都市・地域計画
人々の安全な暮らしを支える社会貢献性の高い研究です。
主な研究分野⑤ 資源・材料・地域課題研究
鉱山学部をルーツとする秋田大学ならではの強みを生かし、資源・材料・地域産業に関する研究を進めています。
研究例
地下資源の有効利用
レアメタルのリサイクル
新素材の開発
地域産業との共同研究
資源循環システム
秋田大学の歴史と地域性を活かした特色ある研究分野です。
卒業研究テーマ
現時点で新学部としての卒業研究テーマは十分に公表されていないため、教育内容・研究室から想定されるテーマ例です。
テーマ例
環境・エネルギー
地域に適した再生可能エネルギーの導入方法
二酸化炭素排出量削減技術の検討
化学・生命科学
環境に配慮した新素材の開発
微生物を利用した環境浄化技術
数学・情報
AIによる画像認識技術の応用
災害予測のためのデータ解析
社会システム工学
豪雨災害に強い都市計画
老朽化した橋梁の維持管理技術
資源・材料
レアメタルのリサイクル技術
地域資源を活用した新産業の可能性
卒業研究では、自分の専門を生かしながら、社会や地域が抱える課題の解決につながるテーマに挑戦する学生が多くなります。
秋田大学総合環境理工学部だからできる研究
秋田大学は、日本でも数少ない鉱山学部をルーツに持つ大学として、資源・エネルギー・環境分野で長い研究実績があります。
その伝統に加え、新学部ではAIやデータサイエンスを融合した教育・研究が行われています。
「環境」「理工学」「情報」を横断して学び、地域課題から地球規模の課題まで研究できることが、この学部ならではの魅力です。
元「中の人」のチェックポイント
高校生の皆さんは、「研究」と聞くと難しい実験や論文をイメージするかもしれないが、大学の研究は「なぜだろう?」という身近な疑問から始まる。
「もっと災害に強いまちは作れないか」
「AIで環境問題を解決できないか」
といった問いも立派な研究テーマとなる。
秋田大学総合環境理工学部は、地域に根ざした課題から世界規模の環境問題まで挑戦できる環境であり、興味のある分野を見つけることが、大学生活を充実させる第一歩になるはず。
5. 学生生活
男女比
大学ポートレートによると、2025年度の総合環境理工学部の学生数は323人で、男子253人(78.3%)、女子70人(21.7%)です。
理工系学部は全国的に男子学生が多い傾向がありますが、本学部も同様の構成です。
一方で近年は女子学生の受け入れ拡大にも力を入れており、理工系分野で活躍したい女性を後押しする取り組みも進められています。
出身地
総合環境理工学部単独の出身県別データは公表されていませんが、秋田大学全体では秋田県出身者が最も多く、次いで青森県・岩手県・宮城県・山形県など東北地方出身者が中心となっています。
そのため、総合環境理工学部も「地元型」と「東北広域型」の中間といえる学部です。
東北出身者が多い一方で、全国各地から環境・理工系を学びたい学生も集まっています。
留学制度
秋田大学では、短期・長期留学、語学研修、交換留学など幅広い海外留学制度を利用できます。
授業料相互免除制度を活用できる交換留学もあり、海外で専門分野や語学を学ぶ機会が整っています。
総合環境理工学部は国際系学部ほど留学を前面に打ち出してはいませんが、環境問題やエネルギー問題は世界共通の課題です。
海外の研究者や学生との交流を通して、国際的な視点を身につけることができます。
提携大学
秋田大学は、アジア、北米、ヨーロッパ、オセアニアなど多くの海外大学と大学間協定を締結しています。
交換留学では、専門科目の履修や研究活動、語学力向上など、自分の目的に合わせた学びが可能です。
理工系学生も、海外の研究室で最先端の研究に触れたり、異なる研究環境を体験したりする貴重な機会を得ることができます。
留学支援
秋田大学では、留学説明会や語学学習支援、海外留学相談、各種奨学金制度など、留学を後押しする体制が整っています。
また、学内には多くの留学生が在籍しており、日常的に国際交流を経験できる環境も魅力です。
海外経験がなくても、大学生活の中で少しずつ国際感覚を身につけられる環境が用意されています。
地域連携
総合環境理工学部では、秋田県や自治体、企業と連携した教育・研究が数多く行われています。
地域の環境問題、防災、インフラ整備、再生可能エネルギーなどをテーマに、実験やフィールドワーク、PBL型授業へ取り組む機会があります。
実際の社会課題を題材に学ぶことで、教科書だけでは身につかない課題発見力や課題解決力、チームで協働する力を養えます。
将来、地域だけでなく全国・世界で活躍する技術者や研究者として必要な実践力を育てられることが、この学部の大きな魅力です。
元「中の人」のチェックポイント
理工系というと、「男子ばかりで勉強も難しそう」というイメージを持つ高校生もいるかもしれないが、秋田大学総合環境理工学部は少人数教育を活かし、教員との距離が近い環境でじっくり学べることが特徴。
また、地域課題を題材にしたPBLや実験・実習を通して、知識を実践へ結び付ける経験も得られる。
SSHなどで高校時代に研究経験がなくても心配はいりません。
「環境問題を解決したい」「理工系の力で社会に貢献したい」という気持ちがあれば、大学で大きく成長できる環境が整っている。
6. 入試方法
選抜方式
2027年度入試では、総合型選抜、学校推薦型選抜、一般選抜(前期日程・後期日程)が実施されます。
総合型選抜:自己アピール書、小論文、面接を中心に、学ぶ意欲や適性、専門分野への関心を総合的に評価します。
学校推薦型選抜:学校長の推薦を受けた受験生を対象に、小論文や面接、調査書などから学力だけでなく人物面も評価します。
一般選抜(前期):大学入学共通テストと個別学力検査(数学・理科など)で基礎学力と専門分野への適性を評価します。
一般選抜(後期):大学入学共通テストに加え、数学と面接を課し、学力だけでなく思考力や学ぶ意欲も確認します。
難易度
河合塾Kei-Netによると、総合環境理工学部の一般選抜は共通テスト得点率44~56%、偏差値37.5~45.0が目安です。
地方国立大学理工系の中では標準的からやや入りやすい水準ですが、数学・理科の配点が大きいため、得意科目をしっかり伸ばすことが合格への近道になります。
各教科の重要度と得点源
数学
重要度:★★★★★
得点源:★★★★☆
共通テスト:あり
個別学力検査:あり
数学は共通テスト・個別試験ともに最重要科目です。
個別試験では配点も高く、合否への影響が非常に大きくなります。
基本問題を確実に得点できる力に加え、記述力も身につけておきましょう。
英語
重要度:★★★★☆
得点源:★★★★☆
共通テスト:あり
個別学力検査:なし(一般選抜)
英語は共通テストで重要な配点を占めます。
個別試験はありませんが、共通テストで安定して7割前後を取れると大きなアドバンテージになります。
長文読解とリスニングを早めに対策しておきましょう。
国語
重要度:★★☆☆☆
得点源:★★★★☆
共通テスト:あり
個別学力検査:なし
国語の配点は数学や英語ほど高くありませんが、共通テストでは確実に得点したい教科です。
現代文で安定して点数を取り、古典で基本事項を押さえれば十分得点源になります。
理科
重要度:★★★★★
得点源:★★★★☆
共通テスト:あり
個別学力検査:あり
理科は数学と並ぶ重要科目です。
前期では個別試験でも課されるため、物理・化学(学科により生物を含む)の基礎から応用まで学習しておく必要があります。
計算問題への対応力が重要です。
社会
重要度:★★☆☆☆
得点源:★★★☆☆
共通テスト:あり
個別学力検査:なし
社会は共通テストのみの利用です。
配点は比較的小さいため、高得点を狙うよりも平均以上を安定して取ることを目標にしましょう。
短期間でも得点を伸ばしやすい教科です。
情報
重要度:★★★☆☆
得点源:★★★★☆
共通テスト:あり
個別学力検査:なし
2027年度入試では「情報Ⅰ」も共通テストで利用されます。
配点は数学や英語ほど高くありませんが、基本問題が多いため得点源にしやすい科目です。
早めに演習を始めることで差をつけられます。
元「中の人」のチェックポイント
総合環境理工学部は、典型的な「数学・理科で勝負する理工系」の入試。
共通テストだけでなく個別試験でも数学・理科の比重が大きいため、この2教科を軸に学習計画を立てることが重要。
一方で、英語や情報は共通テストで安定した得点源になる。
理系だからといって数学・理科だけに偏るのではなく、共通テストでは全教科で取りこぼさず、個別試験では数学・理科で差をつけるという戦略が、最も現実的な合格パターンと言える。
7. 進路
進級と留年の状況
総合環境理工学部は2025年度に設置された新しい学部のため、進級率や留年率の実績はまだ公表されていません。
ただし、前身の理工学部と同様に、数学・物理・化学などの基礎科目を土台として専門科目へ進むカリキュラムのため、1・2年次の基礎科目でつまずかないことが重要になります。
実験や演習は出席やレポートの比重も大きいため、日頃から授業に積極的に参加し、課題を計画的に提出することが、順調に進級するためのポイントです。
大学院進学
総合環境理工学部は新設学部のため、大学院進学者数・進学率はまだ大学ポートレートで公表されていません。
卒業後は秋田大学大学院へ進学し、環境科学、材料科学、化学、情報科学、数理科学、社会インフラ、防災など、より専門性の高い研究に取り組む道があります。
研究開発職や技術職を目指す学生にとっては、大学院進学によって専門知識や研究力をさらに高められることが大きな魅力です。
主な就職先
総合環境理工学部は完成年度を迎えていないため、就職者数や業種別・分野別の実績はまだ公表されていません。
教育内容や前身の理工学部の実績から見ると、主な進路として期待されるのは次のような分野です。
メーカー(化学、機械、電機、材料)
建設・土木・インフラ関連企業
情報通信・IT企業
エネルギー・環境関連企業
官公庁・地方自治体(技術職)
大学院進学・研究機関
環境問題やデータサイエンス、AIを組み合わせて学ぶカリキュラムのため、一つの業界だけでなく幅広い技術系職種へ進めることが、この学部の大きな強みです。
メーカーや建設業だけでなく、情報・環境・エネルギー分野でも活躍できる人材を育成しています。
進路先の都道府県
新設学部のため、卒業生の就職先都道府県はまだ公表されていません。
一方で、秋田大学は地域との連携が強く、秋田県や東北地方への就職が一定数見込まれる一方、メーカーや情報通信企業への就職では関東・中部・関西へ進む卒業生も多い傾向があります。
総合環境理工学部でも、「東北を中心に全国で活躍できる理工系人材」を育成する学部になることが期待されています。
元「中の人」のチェックポイント
総合環境理工学部は新設学部のため、現時点では進路実績がまだ十分に蓄積されていないが、カリキュラムを見る限りでは「就職にも大学院進学にも対応できる理工系学部」と考えてよいだろう。
特に、AI・データサイエンスと環境分野を融合した教育は、これからの技術者や研究者に求められる力そのものといえる。
「卒業後すぐに社会で活躍したい人」にも、「さらに専門性を高めて研究開発職を目指したい人」にも選択肢が広いことが、この学部の魅力。
8. 学費・生活費
学費
秋田大学は国立大学のため、学費は全国共通です。
入学料282,000円、授業料は年間535,800円(前後期分納可)で、4年間の授業料は約214万円、入学料を含めると約242万円が目安となります。
実験・実習が多い学部ですが、学費自体は他の国立大学理工系学部と同水準です。
追加費用
学費以外には、教科書代、実験・実習用品、パソコン購入費、学生教育研究災害傷害保険料、後援会費などが必要になります。
入学時はノートパソコンの購入を含めて15~25万円程度、2年目以降は教科書代や実験用品など年間5~10万円程度を見込んでおくと安心です。
卒業研究では研究内容によって追加費用が生じる場合もあります。
日本学生支援機構の奨学金
秋田大学では、日本学生支援機構(JASSO)の給付型奨学金・貸与型奨学金の両方を取り扱っています。
高等教育の修学支援新制度の対象校でもあり、家計基準などを満たせば授業料減免と給付型奨学金を併用できます。
大学独自の奨学金・支援制度
秋田大学では、経済的理由で修学が困難な学生を対象とした独自の支援制度や、企業・自治体・各種財団による奨学金を取り扱っています。
また、家計急変時には緊急支援制度も利用できます。
学生生活全体を支える相談窓口も整備されており、経済面だけでなく生活面についてもサポートを受けることができます。
授業料免除制度
授業料免除制度(高等教育の修学支援新制度)が利用でき、所得要件などを満たせば入学料・授業料の全額または一部免除を受けられます。
JASSO給付型奨学金との併用も可能で、経済的負担を大きく軽減できます。
アパート相場
総合環境理工学部が学ぶ手形キャンパス(秋田市)周辺は学生向けアパートが多く、家賃相場はワンルーム・1Kで月額3万5千~5万円程度です。
首都圏と比べると家賃を抑えやすく、大学近くにはスーパーやコンビニ、飲食店もあり、初めての一人暮らしでも生活しやすい環境が整っています。
卒業までの費用シミュレーション
実家暮らしの場合
学費:約242万円
教科書・教材・実験用品:約35万円
パソコン・保険など:約20万円
4年間合計:約300万円前後
一人暮らしの場合
学費:約242万円
教材・実験用品など:約55万円
家賃(約4.3万円×48か月):約206万円
食費・光熱費・通信費など:約380万円
4年間合計:約880~900万円前後
生活スタイルによって差はありますが、秋田市は全国的に見ても生活費を比較的抑えやすい地域です。
元「中の人」から保護者の方へ
国立大学というと「学費は安いが、地方で一人暮らしをすると負担が大きい」と感じられる保護者の方も多いでしょう。
しかし、秋田大学では授業料免除制度やJASSO奨学金をはじめ、多くの経済支援制度が整っています。
また、秋田市は家賃や生活費が比較的抑えられるため、都市部の私立大学へ進学する場合と比べて、4年間の総費用を低く抑えられるケースも少なくありません。
進学を検討する際は、「学費」だけでなく「生活費」や「利用できる支援制度」も含めて総合的に考えることをおすすめします。
9. 入学後のサポート
リメディアル教育
総合環境理工学部では、「大学数学についていけるだろうか」「物理や化学が少し苦手」という学生でも安心して学べるよう、1年次は数学・物理・化学・情報などの基礎科目を段階的に学ぶカリキュラムになっています。
また、共通教育科目を通して高校と大学の学びをスムーズにつなぐ教育が行われています。
基礎から積み上げられるため、入学時点で完璧な学力は必要ありません。
学修支援
秋田大学では、各学科に指導教員(アカデミック・アドバイザー)が配置され、履修相談や学修相談を受けることができます。
また、少人数で行う実験・演習・卒業研究では教員との距離が近く、一人ひとりに応じた指導を受けられることも特徴です。
自ら学ぶ力や、課題を計画的に進める力が自然と身につきます。
取得できる資格
総合環境理工学部は資格取得を主目的とした学部ではありませんが、学科や履修内容によっては高等学校教諭一種免許状(理科・工業・数学など)の取得を目指すことができます。
また、測量士補(指定科目履修による)、技術士第一次試験受験資格につながる知識を修得できる分野もあります。
専門知識を活かして幅広い進路を目指せることが特徴です。
資格取得サポート
教職課程では教育実習や教職科目が体系的に用意されており、教員免許取得を目指す学生を支援しています。
また、キャリア支援センターでは各種資格試験や公務員試験に関する情報提供や講座も実施されています。
資格取得を通して専門知識だけでなく、論理的思考力や実践力を高めることができます。
キャリア・就職支援
秋田大学ではキャリア支援センターを中心に、就職ガイダンス、業界研究セミナー、企業説明会、インターンシップ支援、個別相談などを実施しています。
履歴書・エントリーシート添削や模擬面接も受けられるため、初めての就職活動でも安心です。
もちろん、理工系学生向けの企業との交流機会も充実しています。
ICT・図書館サポート
学内では無線LANや情報教育用パソコンを利用でき、レポート作成やプログラミング学習などに活用できます。
附属図書館では専門書や電子ジャーナル、学術データベースも充実しており、卒業研究やレポート作成を強力にサポートします。
自習スペースも整備され、集中して学習できる環境です。
学生相談・生活支援
学生生活全般について相談できる窓口が設けられており、履修、学生生活、経済面、健康、メンタルヘルスなど幅広い相談に対応しています。
また、保健管理センターでは健康診断や健康相談、カウンセリングも実施しており、一人暮らしの学生も安心して学生生活を送ることができます。
学生寮
秋田大学には学生寮が整備されており、遠方から入学する学生も利用できます。
民間アパートより家賃を抑えられる場合が多く、生活費の負担軽減につながります。
また、全国各地から集まった学生との交流を通して、人間関係を広げられることも学生寮の大きな魅力です。
その他学生サポート体制
総合環境理工学部では、地域や企業と連携したプロジェクトに参加できる機会が多く設けられています。
授業だけでは得られない実践経験を積みながら、コミュニケーション力や課題解決力を磨くことができるため、就職活動や大学院進学にも役立つ経験となります。
元「中の人」のチェックポイント
秋田大学総合環境理工学部では、1年次の基礎教育から少人数指導、学修相談、キャリア支援まで、学生を支える仕組みが充実している。
特に理工系は「一人で勉強する学部」というイメージを持たれがちだが、実際には教員や仲間と協力しながら学ぶ機会が多くある。
大学生活に不安を感じるかもしれないが、困ったときに相談することは決して特別なことではない。
大学のサポートを積極的に活用することが、充実した4年間への第一歩に。
10. この学部を一言で表すと?
環境を科学し、未来を創る理工系
秋田大学総合環境理工学部は、環境問題や地域課題を科学技術で解決することを目指す、新しい時代の理工系学部です。
化学・生物・数学・物理・情報・AI・社会インフラなどを幅広く学びながら、自分の専門性を深めることができます。
さらに、秋田大学が長年培ってきた資源・エネルギー・環境研究の伝統を受け継ぎ、地域社会や企業と連携した実践的な学びも充実しています。
「理工学を学ぶ」だけではなく、「理工学で社会をより良くする」ことを目標にした学部です。
この学部に向いている人
次のような高校生は、この学部との相性がとても良いでしょう。
環境問題や地域課題に興味がある人
科学技術を使って社会に貢献したいという気持ちを活かせます。数学や理科を学ぶことが好きな人
基礎学力を土台に、大学ではより専門的な知識へ発展させられます。AIやデータサイエンスにも興味がある人
専門分野と組み合わせることで、将来の選択肢を広げられます。実験やものづくりが好きな人
講義だけではなく、実験・実習・卒業研究で力を伸ばせます。地域や社会に役立つ仕事がしたい人
技術者や研究者、公務員など、社会を支える進路を目指せます。
「理工系が好き」という気持ちに加えて、「誰かの役に立つ技術を生み出したい」という思いがある人には、自信を持っておすすめできる学部です。
元「中の人」から伝えたいこと
アドミッションポリシーから伝わってくるのは、「理数系が得意な人」だけを求めているわけではないということです。
この学部が本当に求めているのは、環境や社会の課題に興味を持ち、自ら考え、学び続けようとする人です。
高校生活では、数学・理科・英語の基礎をしっかり身につけることはもちろん、ニュースで取り上げられる環境問題やエネルギー問題、防災、AIなどにもぜひ関心を持ってください。
「なぜだろう」「もっと良い方法はないだろう」と考える習慣が、大学での研究につながります。
大学では、専門知識だけでなく、データサイエンスやAI、チームで課題を解決する力も身につきます。
卒業後はメーカー、建設・インフラ、情報通信、環境・エネルギー企業、官公庁、大学院進学など幅広い進路が開かれています。
科学技術を武器に、地域から世界まで幅広く社会へ貢献できる技術者・研究者を目指せる学部と言えるでしょう。
この学部を一言で表すと?
環境を科学し、未来を創る理工系
環境問題や社会課題を「誰かが解決してくれる」のを待つのではなく、「自分が解決する側になりたい」と思える人にこそ、秋田大学総合環境理工学部はふさわしい学びの場です。
その思いがあるなら、ぜひ挑戦してみてください。未来の社会を支える力は、この4年間で必ず育てることができます。
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