見出し画像

【プレビュー】第15節 RB大宮アルディージャ VS いわきFC


前回の対戦


第5節
2026/3/7
いわき VS 大宮 1-1 (5 PK 4)
大宮得点: 74'泉
いわき得点: 83'加藤
@ハワイアンズスタジアムいわき
*現地観戦*

大宮の4-2-3-1に対し、基本陣形の3-4-2-1から守備時は4-4-2に変形して、お得意の可変マンマークプレスで大宮を潰しに来たいわき。
去年からこの可変マンマークプレスにやられまくっている大宮だったが、プレス回避のために後ろからの繋ぎは優先せずに、ロングボールを多用していわきの土俵に上がらないよう工夫を凝らす。
風も強かった事もあり、両者ともにロングボールの応酬のような試合に。

後半は風上に立った大宮が押し気味に試合を展開し、聖のクロスを頭で合わせた泉のゴールで先制に成功するも、いわきお得意のCKをニアで加藤に合わせられ同点で試合終了。
*PK戦はいわき勝利


いわきの主なデータ


EAST-B 2位 7勝4分3敗
得点 失点

得点数:14位
ゴール期待値:4位
チャンスクリエイト数:4位
シュート数:4位
シュート決定率:28位
パス数:33位
スルーパス数:10位
クロス数:9位
1VS1勝利数:7位
ボール支配率:29位

失点数:10位
被ゴール期待値:8位
被シュート数:7位
クリア数:8位
タックル数:12位
タックル成功率:1位
空中戦勝利数:3位
空中戦勝率:3位
こぼれ球奪取数:7位

  *第13節終了時点の各種データ
  *順位はいい方から J2J3の40チーム中


昨季のスタメン級の選手が多くチームを去った中、高卒新人選手などを積極的に活用するなどし、EAST-B 2位をキープしているいわき。長年指揮を取る田村監督のブレない指導の下、いわきスタイルのサッカーで邁進している。

昨季終盤の爆発的な攻撃力に引き続き、百年抗争リーグでもゴール期待値、チャンスクリエイト数、シュート数が全て4位と、よい攻撃を表現できている。一方で得点数が14位と若干下ぶれしまっているのは、シュート決定率28位が影響しちゃっているからなのかな?

リーグNo.1のフィジカル強度と無尽蔵のスタミナによる可変マンマークプレスでボールを奪い、ショートカウンターからサイドに広げて、クロスから得点を狙うスタイルのいわき。相手のシステムに合わせて可変し、相手を自らの土俵に引きずり込むのが本当にうまいチーム。
高身長&高フィジカルの選手が揃っており、CKなどセットプレーからの得点も多い(大宮も何度もやられてるっ!)。

データとしては、思ったよりクロス数が少ないながら、タックル成功率や、空中戦の強さ、こぼれ球奪取等、いわきが得意としている指数はやはり高い。上記のいわきスタイルにより、攻撃だけでなく守備も機能しており、失点数も少なく、攻守のバランスがとてもよい。



前節のいわき 布陣 (VS ジュビロ磐田)


磐田戦 スタメン

GW連戦を戦っているいわきはターンオーバーを行っており、前々節のFC岐阜戦から中2日のこの試合では、GK佐々木、CB深港、IH西谷以外の8人を交代してきた。*CB堂鼻は磐田戦は出場停止
ただGW以外の試合を見た感じ、磐田戦のこのメンバーの方が従来のスタメンといった感じ。

2トップは190 cmのオウイエと184 cmの加藤で、共に高身長でロングボールを収められる。今シーズンスタメンが多いオウイエだが、未だにノーゴールのため、そろそろ得点も欲しいところ。
昨季FC岐阜の中心選手だった西谷と、いわき歴が長い山口がIHとなり、2トップが落としたセカンドボール回収を狙う。

アンカーには高橋。CBに怪我人が多かったシーズン開幕時は左CBに入って、ボランチの位置に入ったりして偽CB的なタスクを担っていたが、今はアンカーに入っている。この試合では中盤のフィルターとして、素晴らしい働きをしていた。
いわきのアンカーといえば柴田だが、前十字靱帯損傷という大怪我で現在長期離脱中・・・。素晴らしい選手なので早くピッチに帰ってきてほしい。

WBは左に山中、右に木吹。去年の主力サイドアタッカーがごっそり抜けてしまった中、山中は左足から正確なクロスを上げまくっており、今季のいわきの大きなストロングとなっている。
そしてJ最高身長203 cmの浪漫砲・木吹は、今年は中央でなくサイドで輝きを放っている。何試合かいわきの試合を見てるけど、こんなに足技上手かったけってなドリブルやクロスを上げて、いわきの攻撃に貢献。勿論高身長を活かしたボール奪取や空中戦も抜群で、シーズン前には予想もしなかったサイド適正をここまで見せている。
ちなみに山中・木吹ともロングスローを投げられるため、高い位置でのスローインは即いわきのチャンスに繋がることになる。



前節のいわき 試合展開 (VS ジュビロ磐田)

いわきに対するは、大宮戦後に解任された志垣監督に代わり、三浦監督が就任した磐田。監督変更後は1勝1分。布陣はペイショットをトップにした3-4-2-1。
志垣監督時代はロングボールでのシルバの抜け出しと、ハイプレスからのショートカウンターが中心だったが、この試合では大分ロングボールが減って、ショートパスでの繋ぎも交えた前進を試みていた印象。
元々足下の上手い選手が揃っているので、ロングボールだけに頼らない感じで、ショートパスとのバランスが是正されていい変化かな、と。

とはいえ高いペイショットの頭を目がけたロングボールからポストも健在。しかし、この試合、ペイショットにはCBの遠藤が徹底的にマンマークしており、空中戦であったり1対1であったり、肉弾戦でペイショットを抑えにかかっていた。
同じくCBの深港はグスタボ・シルバに、中野は渡邉にマンマーク気味についており、両者がボールを貰いに中盤に落ちていっても、追随して迎撃しに行く場面が散見された。

CBだけに限らず、今日もいわきはマンマーク気味に磐田に前からプレスをかけにいく。
この部分に関してはリーグ内で無双の強さを誇るいわきなだけあって、中盤の肉弾戦バトルではいわきがことごとく勝っており、体をぶつけてのボール奪取やセカンドボール回収は本当に流石だなぁと思ってこの試合も見ていた。
よくセカンドボールの回収って、ボールが転がった先で取れただけの運も大きいんじゃあないのって思われがちだけど、いわきの体の使い方やぶつけ方を見ると、本当に強みが出る部分だという事が如実にわかる。

中盤のボール奪取においてこの試合輝いていたのが、アンカーの高橋。CBもできる守備能力を活かし、中盤のフィルターとして、相手をタックルで潰したり、インターセプトしたり、攻撃参加したり、ネガトラ・ポジトラ両面において目覚ましい活躍をしていた。



前半はいわき主体でゲームが進行。
ショートパスでの前進が増えた磐田に対し、ハイプレスとミドルプレスの合わせ技で、いわきが中盤で潰せていて、磐田にボールを握らせない。

しかし13分に前目に攻撃をかけていたところを、磐田陣内でパスカットされロングカウンターを受け、川崎にGKとの1対1を決められて磐田に先制を許してしまう。ちょっと落とし穴にはまってしまったようないわきの失点だった。(磐田は前半はカウンター狙いだった?)

ただ点は取られてもペース自体はいわきが握っており、前半は木吹と西谷が起点となった右サイドからの攻撃が中心となる。右CB中野も積極的に上がって木吹を前に押し出すと共に、自らペナ内に斜めに侵入してフィニッシュに絡むことも多かった。
*一方の左サイドの山中のクロスは、前半少なかった

他にもアンカー高橋の持ち運びやFW加藤の裏抜けなどでチャンスを作れども、前半はノーゴールで、0-1のビハインドで折り返す事に。

シュート数は「磐田: 2 VS いわき: 8」と、得点上は負けていたが、内容はいわきの方が勝っていた前半だった。また、平均ボール奪取位置: 44.8 mと、高い位置で磐田を阻害できていた事がわかる。


前半の内容があまりよくなかった磐田だったが、後半はサイド攻撃も活発化し、得意のクロスからのチャンスクリエイトも増える。一方のいわきも、左WB山中がクロスを上げられる回数も増え。互いにゴール前のチャンスまで持っていける五分五分の内容に。

いわきは62分に西谷→永木、71分に深港・オウイエ→久永・田中の交代。
2回目の交代後は、ベテラン永木がアンカーに入り、高橋が左CBに移った。永木は中盤の底から前線に正確なフィードを何本も配給しており、特に左サイドを上がった山中へのピンポイントフィードの精度は、流石の技術を見せていた。

するとこの71分の交代の直後、中盤のスペースを見つけたCB高橋が最終ラインから一気に駆け上がってボールを受けて、山中の裏抜けを呼ぶスルーパスを出す。山中からのクロスはGKにパンチングされたが、そのこぼれ球を逆サイドの木吹が豪快に押し込んでいわきが同点に追いついた。
磐田のブロックの隙間を見つけて勇気を持って走り込んで、チャンスクリエイトの下地を作った高橋の動きが光った同点撃だった。木吹は手足が長いから、キックのインパクトが本当に強い!

終盤はいわきの運動量も落ち、互いの中盤が空いてロングボールの応酬のような展開になるが、勝ち越し弾は共に生まれず1-1でタイムアップ
PK戦はいわきが制し、EAST-Bの首位を争う上で大事な勝ち点2を手に敵地磐田を後にすることに。

最終的なシュート数は「磐田: 7 VS いわき: 14」、ゴール期待値は「磐田: 0.62 VS いわき: 1.82」と、後半磐田が押し返す部分もあったが、全体を見ればいわきが上回った内容の試合に。いわきのボール支配率は51%で、結構ボールを持つこともできていた。



大宮 展望


GW連戦の4試合目。対するは大宮の仇敵で、大の苦手としているいわき
しかも前節から中3日のいわきに対し、大宮は中2日での試合になり、コンディション的にもいわきに有利な条件となっている。

ただ、この連戦での両チームを見ている限り、大宮・いわき共にターンオーバーを行っているので、前々節のメンバーが中心の試合になるんじゃあないかな?


ちなみに両チームの前々節のメンバーは下図な感じ。

前々節の大宮スタメン
前々節のいわきスタメン


大宮は前々節の甲府戦のメンバーと考えた場合、健勇のキープとサンデーの裏抜け狙いで、前回対戦時のように積極的にロングボールを使ってくるのかと予想いわきのハイプレスをすらす目的においても、ロングボールは有効に活用してほしい。
トップのサンデーに対しては中央CB堂鼻 (もしくは遠藤)がマンマークについてくるはず。去年から大宮の攻撃をへし折りまくってきた堂鼻に対して、サンデーが如何に裏を取れるかが勝敗の鍵を握るハズ。

前回対戦時は大宮の4-2-3-1に対し、4-4-2に可変してマンマークプレスにきていたいわきだけど、同じ感じで来るのかな?
松本山雅がやっていたように、可変しない3-1-4-2でも4-2-3-1に噛み合わせる事はできるので、可変マンマークの達人・田村監督の采配にも注目。
もしも後者の場合は、左右両SHで空いてCBを釣り出して、そこのスペースをFWやOMFに突っついていくなんて狙いを見せてほしい。

ともあれハイプレスチームに対し、有効なプレス回避を見せ、天敵いわきFC相手に、苦手意識の克服を図ってもらいたいっすね!


いいなと思ったら応援しよう!