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観戦記 第19節 V・ファーレン長崎 VS RB大宮アルディージャ


概要


2025/6/15
長崎VS大宮 3-3
得点: 14'サンデー、38'安部、45+2'カプリーニ、52'増山、55'サンデー、80'フアンマ
@ピーススタジアム
*現地観戦*


大宮フォーメーション


U-20早期敗退で帰国した吏音が、まだ疲れと時差ボケがあるだろう中、スタメンで出場。3CBはいつものメンバー。

小島の相方には石川が入る。水戸ホーリーホックが前節見せてたように、長崎を中盤で刈り取りまくることが期待された。

ラッソではなく1トップに入ったサンデーは、前節の愛媛FC戦のような前線での起点作りが果たしてできるか?ラッソと健勇同時先発起用だと、後半両者が下がった後に高さがなくなっちゃうってとこも考慮に入れての人選かな?長崎の戦いを分析した上で、DF裏に弱点を見出したのかも。

新加入のイヨハはベンチ外だったが、津久井はベンチ入り。どんなシチュエーションで、どのポジションで投入されるかも興味深い。


長崎印象


陣形は3-4-2-1を継続。

水曜に天皇杯を戦って中三日の長崎だが、その試合に引き続いてのスタメンは照山とエメルソンだけで、そこまでコンディションへの影響は少なそう。
左CBには櫛引ではなく、ガンバ大阪から加入した左利きの江川が入る。江川は試合前の元大宮監督の高木さんとの対談で、原さんが注目選手に挙げていた。
*っていうか、試合翌日に高木さん、長崎の監督に電撃就任だと!?

シャドーのエメルソンはリーグ初スタメン(今期出場1試合)ということで、得体の知れなさがある。レッド明けのフアンマはベンチからのスタートに。

前節水戸戦では、3点を追いかける展開で右CBを上げた4バック可変をやっていたが、今日は目立った可変はせず。どちらかというと左CBがやや高めの位置を取って、前にスペースがある時は攻撃参加していた感じ。後ろ3枚残して、守備を安定させたかったのかな、と。

守備はミドルブロック一択ハイプレスは全くといっていいほどしてこず、後ろに重心を置いた守り方をしていた。

基本的にロングボールは多用せず、下からパスを繋いでいく感じ。両端のCBが幅を広く取って後ろからビルドアップ。水戸戦で縦関係になっていたボランチは、今日は特に縦関係になってはおらず、横並びのイメージ。

また、トップのジェズスは前線でとどまるだけでなく、落ちてきてボールを受けて、2シャドーがFW化する、ゼロトップ的な動きも見せていた。確かに元ボランチなんで、こういった動きは得意そう。
あ、その際に、更にシャドーがいた位置にボランチが上がる連動性も見せていた。


試合展開 前半


前半序盤は大宮ペース。

長崎のビルドアップに対し、プレスで前からハメに行ってて、特に山口と安部の両ボランチを、小島と石川が前を向かせないよう強く潰しに行っていたのが印象的。石川は得意の刈り取り能力を活かして、中盤の潰し役としていいように機能していた。

また長崎のストロングの一つである左WBの増山も、関口の守備対応で、高い位置で自由にさせていなかった。

長崎は序盤、選手の距離感もよくなく、3トップに当てるパスも出し手からの距離が遠く、いいようにインターセプトされまくっていた。

大宮の攻撃時、長崎が全くといっていいほどハイプレスしてこなかったため、CBはノープレッシャーで自由にボールを持てていて、大宮がボールを握る展開に。今日の長崎相手だと、そりゃゴールキックも後ろから繋いでいくよねといった感じ。

ハイプレスをしない代わり、長崎はミドルブロックとハイラインで縦を凝縮して、中盤を厚くして撃退を図る。ただ、大宮はワンタッチを多用したパス回しで、ミドルゾーンでのプレスをうまく剥がすことができており、フリーになったボランチが空いたスペースを利用して何度も前進できていた
この辺りの長崎の守備の意図は、最初あまりうまく行っていなかった印象。

あとそのハイラインをぶち壊すための裏抜けサンデーも効いていて、何度も裏へのボールを単騎でキープして、チームの狙い通りの働きを見せていた。よきよき。


先制点はそんなサンデーの頑張りから。
14分、ペナ内で受けたサンデーが三人に囲まれながらも細かいタッチで華麗にかわし、素早い足の振りからゴールを決めた。ゴール前で敵も多い中、非常に冷静なゴールであった。


その後も大宮の時間は続き、小島の持ち上がりやサンデーの裏抜けからの、健勇フィニッシュといういい形もあったが、追加点は奪えず。

前半中盤くらいからは徐々に長崎がペースを握ることに。
大宮としては長崎のビルドアップで苦しめられたり、パスワークで崩されたりといったことではなかったのだが、自陣深くでファールを連発するなどで、FKやCK、スローイングを立て続けて与えまくってしまい、セットプレーで押し込まれてしまう展開。

セットプレーで、鉄壁の5-4-1陣形の人員配置も崩さざるを得ず、中々に陣地を挽回できない苦しい展開。こういう時にサンデーのロングカウンターが決まればよかったんだけど、クリアボールもことごとく長崎に拾われて、二次攻撃を受け続けてしまう。


そしてセットプレー崩れで上げられたクロスの跳ね返りを受けた、安部の左足のロングシュートで同点に追いつかれてしまった。
雨でスリッピーなピッチを考慮した、ゴラッソと言えるグラウンダーのロングシュート。ゴール前に多くの選手が集まっていて、笠原の視界が遮られてしまっていたのもくやまれる。

また、このセットプレー地獄の最中に、神クリアしたガブリエウが腰を痛めてしまっていて、失点後に無念の交代。長崎の強力攻撃軍団に、守備の要を欠いて戦わなくてはならなくなってしまった。
打ち身系じゃなく、筋伸ばしたっぽいんで、今後のシーズンへの影響にも関係する、非常に不安な交代に、、、。


しかし前半のアディショナルタイム、組み立てで右に流れていた健勇の落としから、カプリーニの強烈な左足のシュートが、非常に狭いニアを撃ち抜いた。
失点して重苦しい雰囲気を一掃するような、失点からそう時間をかけない中でのカプの一撃。
うん、序盤みたいにボール握れればこういった有効な攻撃できるのに、セットプレー与えまくって失点したのはホントもったいなかったよなー。

という事で前半終了。やりたかったであろうことは、大宮の方ができていて、組み立てや戦術的には大宮優位だったが、セットプレーの圧に屈してしまったような前半。客観的に見ても2-1はある程度納得の結果だったかな。



試合展開後半



互いに選手交代なしでスタートだったが、長崎が早々に同点に追いつく。
52分、CK崩れで右サイドに流れていた増山にボールが入り、遠い距離から放ったシュートが下口に当たってしまい、コースが変わってオウンゴールっぽい感じでゴールに吸い込まれた。
これもセットプレー崩れからのミドルという、1点目と似たようなパターンでの失点で、なんとももったいない感じに、、、。
コースが途中で変わったのも運がなかったなー。まぁ、威力あるいいシュートだったんだけど。


しかしその直後、吏音からのカウンタースルーパスを受けたサンデーが、相手マークを引きずりながら強引に縦突破し、最後は相手に明らかに倒されながらもゴールに流し込んで、三度目の勝ち越しに成功。

前半序盤以降、あまり使えていなかった裏狙いからのサンデーの得意技が炸裂した感じ。いや、サンデーの体強くなったなー。
吏音の視野の広さと、ワンタッチで素早く前線に送った判断も素晴らしかった⭐︎

62分に両軍交代策。
大宮はサンデーとカプリーニを下げて、ラッソと豊川を入れて、前線の運動量を維持する。

一方の長崎は最終兵器フアンマがトップに入り、ジェズスが一列下がってシャドーに移動。また、得点は決めたものの、サイドでは関口に結構抑えられていた増山に替えて、松澤が入った。

点が欲しい場面でのフアンマ投入は想定通り。
増山下げて陣形変更するのかなーとか思ってたけど、松澤はそのまま左WBに入って、増山の仕事を引き継いだ感じだった(監督からの具体的な指示はわかんないけど)。
んで、大宮的にはこの松澤が厄介で、フレッシュな状態で左サイドの高い位置で一対一を仕掛けて、チャンスクリエイトしまくっていた。ここまで増山を抑えていた関口も、疲れのためか対応が後手に回ってしまう。

試合も終盤に進み、同点を狙う長崎が前がかりに来るようになった75分ぐらいにアクシデント。中盤で高強度を維持していた石川が脳震盪でピッチを去ることに。


ここでテツさんが大胆な采配に。これまでリードして逃げ切る際は、強固な5-4-1ブロックを選択をしてきた中(ジェフ千葉戦は例外)、この試合では4-4-2に変更しての逃げ切りを図る

谷内田がボランチに入り、決壊間近だった右の関口 (痛みか何かで足が限界だった?)に替えて茂木が右SBに入り、松澤のケアにあたる。
そして健勇に替えて、注目の津久井が入り、右SHのポジションに立った。交代準備してる時に津久井の姿が見えて、おー、守備固めでも使われるんだー!と思ってワクワクしていたけど、予想していたWBではなく、SHという前目のポジションでの起用であった。

ともあれ、これまでほぼなかった4バックでの逃げ切り策に、スタンドで見てて、いや、賭けに出たなーという第一感想だった。


そして最終盤は互いの中盤が緩くなり、カウンターの撃ち合いみたいな感じに。
負けている長崎が左サイドの崩しを中心に圧をかけ、中央のフアンマでゴールを狙う。長崎のシュートは、吏音が足を攣りながらも幾度となく体を張ってゴールを割らせない。いや、終盤の吏音の活躍は凄まじかった!
大宮も決して守備一辺倒ではなくカウンターで追加点を狙うも、中々ラッソがシュートまで持っていけない。豊川の奪ってからすぐ立ち上がってのシュートも惜しかった。


しかし80分、これもゴール前で与えてしまったFKから、ファーでマークを振り切ったフアンマに頭で押し込まれてしまった。
点を取られてはいけない千両役者に綺麗にやられる形に・・・。

*フアンマ曰く、クロスに対し、大宮のファーがフリーになると事前からスカウティングしていたとのこと


その後もカウンターの撃ち合いになり、最後の最後まで展開が読めないまま、3-3でドロー決着
ボール保持は予想通り長崎が上回ったが、ゴール期待値はほぼ同等の、結果的には撃ち合いとなった、見ている方からするととてもエキサイティングな試合であった。



雑感


う〜ん、もったいない


今シーズン初めての3失点だったが、いずれもセットプレー、もしくはセットプレー崩れからの物であり、流れからの失点でなかったので、そこは非常にもったいないなーといった感想の試合。失点したシュートもゴラッソだったし、崩されて取られた失点ではなかったのになー。

ただ最後は長崎が次々と質の高い前線を送り出してきて、層の厚さで押し込まれたのも事実で、全体を見れば同点も妥当っちゃあ妥当な結果だったのかな。

攻撃に関してはサンデーのラインブレイクであったり、ボランチの持ち運びであったり、右サイドでのパス交換からの崩しであったり、事前に狙っていたであろう事は結構できてたんじゃあないかな。高い技術力に基づいたワンタッチパスで、長崎のプレスを剥がしていく様は、スタンドから見ていて本当に楽しかった。


4バック逃げ切りについて

後は最後の逃げ切りの場面での4バックについても色々考えたい。
前述の通り、逃げ切り時には5-4-1ブロックだったこれまでと違い、何で4-4-2にしたのか?

⚫︎最終盤4-4-2でうまくいったのか?
失点はFKだったので陣形は関係なく、同点に追いつかれた直接的な原因ではないが、4バックにしても長崎の圧 (特にサイド)を律しきれていなかったため、陣形変更が有効だったとは言い切れないかな、と。
ただ、5バックだったらもっと制御不能で逆転されてたかもなので、そこは結果論でもある。

⚫︎右サイドのケアはできてたか?
フレッシュな選手を入れられてやられ始めた右サイド(長崎の左)のケアに、限界間際だった関口を替えて、守備が強い茂木にあたらせた狙いは間違いでないかなと。
しかし、茂木の守備対応なのか、4バックでスペースを与えてしまったからなのかはわからないけど、結果的に右は交代後もやられまくってしまっていた
サイドのスペースを狭小化できて、CBのカバー&フォローもしやすい、5バックならやられなかったかも・・・・しれない。
ただ5バックにしたら中央が薄くなって、2バックで前掛かりの長崎に中央突破を許していたのかも・・・・しれない。

⚫︎津久井を活かすための4バックだった?
4バックの沼津&水戸でWGとSHとして出場していて、WB未知数の津久井を慣れたポジション(SH)で活かし、ドン引きではなく追加点を取って二点差をつけたかったとか?
ただ結果は押し込まれ続けたってのもあり、津久井にまでボールが渡らず、その攻撃力を披露する事はできなかった(一回、サイドでいいかわしはあった♪)。
まぁ、津久井の活かし方や監督の期待する働きは、今後の試合出場でわかるはずなんで、今後の活躍に期待したいっすね。

⚫︎長崎の4バックに合わせるためだった?
ジェフ千葉戦やジュビロ磐田戦みたいに、4バック相手に4バックでミラー化させてマンツーマンで対処したかったとか?
確かに最終盤CBを削って4バック(というか2バック)で押し込んできた長崎であったが、大宮が4バックに移行する前はまだ3バックだったんで、その可能性は低いかなー?
直前の長崎の3枚替えを見て、4バックにするって予想の上で先手を打って準備したとか、事前にそういったスカウティングをしていたとか?

⚫︎ガブ様不在でCB不足だった?
守備の要であるガブリエウが負傷交代で村上に替わり、事前プランから外れてしまい、急遽4バックにしたとか。
例えばガブ様が健在だったらば、ジュビロ磐田戦みたいに、下口を左WBに上げて、村上の左CBも可能だった(ガブ・吏音・村上の3CB)。中山はビルドアップで活きるCBだから、あの場面での守備固めとしてのCB起用は違うだろうし(ボランチならありだったかもだけど)。
ともあれ、ガブリエウと石川の負傷は、少なからず陣形変更の決め手の一因になっていたと思われる。

いや、まぁ4バックで同点に追いつかれたのは結果論ではあるんで、4バックが悪かった!と愚痴りたいってわけでなく、何でテツさんが4バックを選択したのかってとこが知りたい感じなのです。

まぁ今後の試合のやり方を見れば、テツさんが今回見せた4バック変更にこめたメッセージも見えてくるはずなんで、この試合でうまく行った事、行かなかった事を踏まえて、改めて後半戦戦ってほしいですねー。

激闘お疲れ様でした。



おまけ


今回は大人しく飛行機と電車で長崎入り。長崎駅での一コマ。長崎入りは二年ぶり。


そして噂の新スタジアム。商業施設と一体化した、まさにオンリーワンのスタジアム!
これも長崎駅から近い、中心地にあるからこそできるカタチ。


すり鉢型でどこからでも見やすく、屋根のおかげで雨天時も安心。隣接のホテルから観戦している人もチラホラ。


これだけの規模のスタジアムなのに、座席からゴールまでの距離も滅茶苦茶近い!

屋根ありのためサポーターの声や拍手も反響して盛り上がりを加速させる、欧州みたいな臨場感たっぷりの素晴らしいスタジアムでした。

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