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観戦記 第31節 ジュビロ磐田 VS RB大宮アルディージャ


概要

2025/9/27
磐田 VS 大宮 3-4
磐田得点: 10’ファンデンベルフ、14’グスタボ・シルバ、90+7’ペイショット
大宮得点: 45+2’カプリーニ、46’サンデー、57’サンデー、67’カプリーニ
@ヤマハスタジアム
*現地観戦*



磐田印象


陣形はいつもの4-2-1-3。累積停止明けの江崎がCBに帰ってきて、ファンデンベルフと後ろからのビルドアップを支える。

左WG倍井と右WG角という強力なサイドアタッカーによる、磐田のサイド攻撃は破壊力抜群。ただWGを抑えるだけではダメで、この二人を後ろから支えて互助的な役割を担う、松原と川口の両SBも抑える必要がある。

とにかく今日の大宮は、磐田のサイド攻撃を如何に封じきるかが着目ポイント。


あとは、噛み合わせ的に自由になるトップ下のグスタボ・シルバも自由にさせたくないってところ。
その他、磐田のやり方はプレビューで書いたんで、そちらを参照。



あまりハイプレスのイメージがない磐田だったけど、今日は前線から大宮の2CBに特に強く圧をかけてきていた。
吏音やガブリエウ不在の中、大宮のCBの足下に弱点ありと見出したのかな、と。実際に大宮のビルドアップ時、プレスによるパスミス(特にCB→WBのパス)が多発しており、ビルドアップの安定性に欠けてしまった部分があった。



大宮 攻撃時やり方


大宮 攻撃時


基本陣形はV・ファーレン長崎戦FC今治戦に引き続き3-4-2-1
ただこの陣形は攻撃時の物で、基本陣形と言えるかどうかは不明。

トップにはサンデーが入り、豊川とカプリーニのシャドー。離脱者続出のCBは下口、福井、村上のトリオ継続。

サンデーが前に入ったって事で、裏抜け狙いのロングボールのみならず、ビルドアップに困った時の出口として、サンデー目がけたロングパスも多くかった。サンデーは前線で何度も体を張ってくれて、大宮としては大分助かっていた。

磐田のハイプレスでCBのビルドアップでミスする事もあったけど、今日は結構後ろから縦パスが入っていた印象。特にCBから逆サイドのボランチへの縦パス (例えば村上→小島)が有効で、前目に来る磐田の前線を引きつけてからの、このようなパスは、大宮の前進に有効であった。



大宮 守備時やり方


大宮 守備時



そして守備時は可変して、磐田の4バック、とりわけSBと WGに対策をしてきたっ!


WB関口が最終ラインに落ちてSB化し、4バックを形成
中盤は左から泉、小島、シルバの並びに。トップ下に豊川が落ちて、前線はサンデー&カプ。

結果、4-3-1-2という、今までやったことのない守り方をしてきた!


プレビューで書いた通り、磐田のサイド攻撃をどう防いでくるか着目してたんだけど、開始早々にこれをやってきて、そう来たかー!ってスタンドで興奮していた。
4バックで守ってくるんだろうなーとは予想してたんだけど、自分は4-4-2守備までが思考の限界だったので、ホント予想外の守り方であった。

そして4-3-1-2にした狙い

まずは何より磐田のサイド攻撃への対策
磐田の強力な両 WGには、SB化した下口と関口が対応。下口VS角、関口VS倍井。ここは予想通りのマッチアップ。

そしてそのWGを支えるSBに対するケア。
ここには4-3-1-2の3の両脇である、泉とシルバが当たることに。泉VS川口、シルバVS松原のマッチアップ。このやり方はホント思いもよらなかった。

前線の二人が磐田の2CBにプレスする傍ら、2列目の豊川がボランチの一人を徹底マークし、CBからのパスの逃げ道を塞ぐ。そしてアンカー気味の小島が、自由にさせたくない磐田のトップ下のグスタボ・シルバをケアする構造。


以上のやり方で、磐田に立ち向かった大宮。

構造上どうしても磐田のボランチ1枚がフリーになってしまうのだが、そこはシルバと泉と小島で臨機応変に対応。
外も中も見なくちゃいけないシルバと泉の守備タスクが非常に大変だったと思う中、磐田の中央攻撃を抑制できてたのは素晴らしかった。
特にシルバは中盤のフィルター役として磐田の前進を防ぎまくっていた。



大宮 ハイプレス時


そして宮沢監督が「狩りにいく!」を何度も強調していたように、2トップのサンデーとカプがハイプレスを敢行
ファーストプレス後にCBからSBにパス出された時は、先述した通り泉・シルバで狩りに行く感じ。
ハイプレス時は小島が一人残った4-1-3-2で、前から圧力をかけ続けていた。



4バック&サイド攻撃主体の磐田対策の面も強いやり方だったけど、監督はこの新しいやり方を二日で落とし込んだのかな?
もしかしたらテツさんが事前に準備してた物だったのかもしれないけど。




試合展開



大宮の守り方に着目しながら試合開始。

おー、新しい守り方だー!って興奮していたのも束の間の10分、CKからドフリーになっていたファンデンベルフがヘッドで合わせて、磐田が先制
キック直前、両チーム4人ずつ8人が集まっていたところで、FW渡邉が大宮のマークを3人もブロックする(!)ことで、ファーで磐田の二人をフリーにさせた、綺麗な磐田のサインプレーであった(開幕戦の濱田ゴール時の茂木みたい)。
現地で見てて、ファンデンベルフがフリーになった瞬間に嫌な予感がしたんだよなぁ、、、。

そして更に直後の13分、右サイドをパス交換で揺さぶられてから、倍井にペナ侵入されて中央に速いクロス。これを中央でフリーになっていたグスタボ・シルバに難なく頭で合わせられ、あっさり追加点。

2-0という、大宮としては幸先が悪すぎるスタートに。。。



2点目もそうだけど、序盤は磐田のストロングであるサイド攻撃に大苦戦する大宮。
左右両 WGが高い位置で起点を作り、対峙する大宮のSBに一対一を仕掛けまくり、チャンスを幾度となく構築。

この辺りのサイドのやられぶりは、 WGを捕らえきれていないというかは、その後ろのSBを捕まえきれない事が原因じゃあないのかなって試合を見ながら感じていた。
やっぱり4-3-1-2だと、SBへのアタックがワンテンポ遅れるから、4-4-2の方がいいんじゃあないかなーなんて思っていた (結果的にはその考えは間違っていた)。

とにかく懸念していたサイドをやられまくり、厳しい結果になることも覚悟せざるを得ない序盤戦だった。



一方の大宮の攻撃だが、序盤は磐田のプレスもあり、後ろからの繋ぐビルドアップもままならず。サンデーへの苦し紛れのロングボールもチャンスに結びつけられず、こちらも嫌〜な感じの立ち上がりに。


しかし、前半中盤辺りから大宮のペースに。
2点取って省エネしてきたのか、磐田が大宮にボールを預ける展開になり、大宮がボールを握って攻める感じに。

24分の連続攻撃からの小島ミドル。29分のシルバによるビューティフルスルーパス&関口突破からの最後サンデーシュート。32分のサンデーの落としからの豊川。34分の下口のフィードから泉がペナ侵入しての、カプリーニフィニッシュ。等々、単発ながら惜しいシーンを幾つも作る。
この辺りは磐田が余裕を持って、大宮に攻めさせていた印象。

あまりビルドアップしてこなくなった磐田だったが、41分のハンドゴールや、45分のショートカウンターは危なかった。
ここで3点差つけられてたら、試合は終わってたので、追加点を許さなかったのは、振り返ると重要なポイントであった。


そしてこのまま終わるかと思った前半アディショナルタイム、関口のアーリークロスをGK三浦がファンブル。こぼれ球をカプリーニが見逃さずゴール。
個人的にはGKに一回キャッチされて目を離してしまった隙きにゴールが決まってて、何が起きた!?って感じだった・・・。試合中にボールから目を離してはいけない好例。

ともあれいい時間帯に一点差に追いつけて、後半に希望が持てちながら前半終了。
敵ながら、2点取った後は攻撃の手を緩めた(ように見えた)磐田はどうしたんだろって感じ。あまりに攻めてこなくなってたので、これ、攻撃時も後ろ3枚残す必要ないから、下口上げて4バックで押し込めるなーなんて事を考えてた。
大宮が対処して(SBへのケアのとこを修正?)、磐田にやらせなかったってのもあったのかもだけど、




試合展開 後半


後半開始早々に大宮の同点弾!
シルバのスルーパスに、今治戦の再現ビデオのように、関口が快速でSB松原を置き去りにして縦突破!クロスを受けたサンデーが、右足で撃つと見せかけてGKを惑わし、左足でシュート!完全に逆を突かれたGKを尻目に、ゴールへボールが転がっていった。

とにかく関口の快速とサンデーの技アリが光った同点弾で、試合は振り出しに。
松原の後ろ数メートルからスタートしたにもかかわらず、完全に走り勝った関口は本当に気持ちのいい突破をしてくれる!

前半は2点リードして、大宮にボールをもたせる余裕を見せていた磐田が、同点に追いつかれた事で、再度攻勢に回るかと思っていたが、大宮のプレスに引き続き苦戦。大宮のSBケアのやり方に修正が入ったのか、序盤あれだけ見せていたサイド攻撃もすっかりなりを潜める。

また、磐田のプレスも縦に早く入れるパスなどでうまくかわしていく大宮。結果、前半の終盤から引き続き、大宮ペースの試合展開で進む。


そして57分、泉がサイドで基点を作った後、シルバ、カプの細かいワンタッチパスの繋ぎからサンデーがうまく抜け出し、GKとの1対1を冷静に仕留めて逆転に成功。中央に磐田の選手が多くいた中、外国人三人のテクニックでうまい具合にDFラインの穴を突く事ができた。
前半終了時に思っていた下口の攻撃参加も実った感じ♪


リードした後も、大宮の攻勢が続く展開。逆転された磐田は交代策や、ビルドアップのやり方などの手を打ってこず、ピッチ上では前に運べない状況が続く。

劣勢の磐田に先んじて、61分に大宮の方が交代策。豊川を下げて健勇を入れてきた。60分間全力で動き回れ!って任務を受けているであろう豊川のこの時間の交代は、テツさんの時から継続。
健勇はそのまま豊川の任務を引き継ぎ、守備時は4-3-1-2の1の部分に入ってきた。


そして大事な追加点は67分。ハーフウェイライン手前で、健勇からボールを受けたカプリーニが迷わずロングシュート!速い低弾道を描いたボールは、前に出ていたGK三浦の頭上を悠々と超えて、ゴールに吸い込まれていった。

元々攻撃時に、2CBの間に入ってビルドアップに参加する事の多い三浦であったが、守備時も前に出てくる事を事前のスカウティングで把握していたであろう、カプリーニのスーパーシュートであった。あの距離を、あの速度で、正確にゴールマウスに入れる技術はさすが!

とにかく試合展開を見ても、磐田に2点差をつけるこの得点は非常に大きかった。



2点差をつけられてやっと(?)焦り始めた磐田。すぐさま前線にペイショットを入れて渡邉と2トップぎみにし、前線で基点を作りにいく。また中盤にゲームメイクに長ける井上潮音も配備してきた。

ただ、前半終盤から攻め手を欠いている中、敵ながら対応がちょっと遅すぎた感が・・・。


中央で怖い長身のペイショットは、主に村上がマッチアップ。身長差がある中、体を張ってペイショットの自由を奪う。

またペイショットの高さを使わせないためには、ペイショット目がけたクロスを上げさせないとこが重要だが、それも、前半終盤から引き続いてサイドの守備でクロスを簡単に上げさせていなかった。



大宮もカプ→藤井、泉→津久井、サンデー→ラッソ、シルバ→和田と交代枠を使い切る。

津久井は久しぶりのWBでの出場。大活躍だったサンデーは足を気にしてたので、怪我でなければいいけど…(足を吊ってたから軽症っぽい?)。

シルバに代わって入った和田さんは、終盤で中盤にスペースができ始めていた中、そのスペースを事前に埋める仕事を全うしていて、目立たないけど流石な仕事人ぶりを披露していた。

ラッソもサンデーに代わり、前線で体を張ってボールをキープ。高さ勝負も相まって、磐田のDFラインを押し下げ、クリアを弾き返してからの磐田のポジトラを許さない。78分のシュートや、85分の強引の突破も良かった♪



攻撃に焦る磐田は終盤、やはり後ろからペイショット目がけてロングボールを送り、パワープレイを仕掛ける。


90+7分、そのパワープレイから福井との体のぶつけ合いに勝った川崎 (途中出場)がボールをキープし、ペイショットにスルーパス。マークについていた津久井より体半分前に出たペイショットが、津久井を吹き飛ばし、強烈なシュートをゴールに突き刺した。これで3-4。大宮のリードは一点に。


残り短い時間で、パワープレイとロングスローなどで大宮ゴールをこじ開けようとする磐田であったが時すでに遅く、そのまま試合終了。
3-4という撃ち合いは、大宮が勝利した。


最終的なシュート数は「磐田:15 VS 大宮:23」という撃ち合いとなった。元々シュートが多い(リーグ3位)大宮だけど、23本ってのは今年1番だったんじゃあないかな?
とにかく今日は惜しいシーンも含め、積極的にシュートに行けいていた。カプが6本、サンデーが5本と、前線の二人がシュート多く撃ててたのもよろし。

磐田のシュートは前半序盤と、後半最終盤で数を伸ばした感じかな?その間は散発的なカウンターからのシュートぐらいであった印象。
*磐田のシュートは前半10本、後半は5本のみだった


そしてゴール期待値は「磐田:1.48 VS 大宮:2.30」と、こちらも印象通りの結果に。カプリーニのロングシュートとかって、期待値どれぐらいだったんだろう?




雑感


チームとして大きな変革があった中、磐田という強敵相手に新しいやり方で臨んで、きっちりと勝ちきったのは非常に大きく、もう一度上位を狙いに行く意思を見せつけた試合に。試合終了のホイッスルと同時に、ゴール裏に魅せた健勇の咆哮が非常に印象的だった。

新しいやり方の守備時4-3-1-2。序盤は磐田のSBとWGにやられまくってどうなる事かと思ったけど、その序盤を乗り越えた後は落ち着いて守れていた印象。序盤以降は、サイドの高い位置で基点を安々と作らせず、クロスも上げさせていなかった。

この4-3-1-2守備は、多分に4-2-1-3の磐田対策ってとこがあったと思うんで、今後同様の守り方をしてくるかは不明。というかあまりやってこないんじゃあないかな?
例えば次の、4-4-2ベガルタ仙台相手には、4-3-1-2でなく、4-4-2可変で守ってくると予想。


一方で、初チャレンジの守備だったとはいえ、2試合連続3失点というのは課題の一つ。ただ2失点目以降はサイドはそうそうやられてなかったんで、そこはトライアンドエラーの修正ってことで、明るい材料ではある。

あと磐田の圧で、最終ラインのビルドアップでエラーが起こっていたシーンも散見されたため、その辺りの落ち着きも向上させていってほしいっすね。


磐田は2点を取って、少し油断してしまっていた印象の試合運びに。
2点リードして、大宮にボールを預けるのは理にかなってはいるが、ほとんど攻撃に出ていく意思を示さなくなったのは、敵ながらもったいないなーといった感想。逆転され、2点リードされてからやっとベンチが動いたのは、遅きに失した感じだった。



ともあれ、PO圏戦線に踏みとどまった大宮。

新監督のRB仕込みな手の内もまだまだ多くあるであろう中、この終盤戦をどう勝ち残っていくか、次戦からも注目っ!



おまけ

今日は小田原駅からのスタート。自転車で磐田まで向かいますよ。

箱根の登り坂をクリア。真夏と違い、今ぐらいの気温ではそこまで苦労せず登れます。


という事で静岡を横断し(170 km)、ヤマハスタジアムに到着。あ、駐輪場の位置的にスタンド裏からの写真になってしまった・・・。

観客席とゴールが近く、二階席からピッチ全体を俯瞰できる見やすいスタジアム♪
バックスタンドに沢山人を入れられるのも羨まし。


試合前のペンライトの演出もGood!


勝利後の円陣反省会。
激闘お疲れ様でしたー。


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