簡単あらすじ】ペッパーズ・ゴースト(微ネタバレ)【伊坂幸太郎/朝日文庫】
『 はい、こんにちは。ネコジゴ・ハンターです。猫に頼まれて来ました 』
五年前、どこからか連れてきた猫を虐待し・ネット上では実況し・楽しむ観客のために動画や画像をアップロードするという「猫ゴロシ」というアカウントが存在していた。
そのアカウントの行動は残虐で、多くの猫好きを憤慨させた。
その後、その虐待された猫の飼い主であり、宝くじが当選したというある人物は、猫ゴロシと名乗る配信者や、アカウントを楽しみ・それを煽っていた視聴者に復讐をするため、ロシアンブル・アメショーという二人の仕置き人に依頼した。
十億円で雇われた二人は、「猫ゴロシ」に関係する人々・自称ネコジゴへ復讐するネコジゴ・ハンターとなる…
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『はじめに』
東北南部もついに梅雨入りし、雨が降り・湿度が高い日が多くなっており、私だけでなく多くの方の不快指数が高まっている日々が続きます。
しかし、エアコンを起動すると、自室で飲み物を片手に読書をするという、絶好のシチュエーションを得られる時期でもありますので、最近読んで印象に残ったり、買ったまま積んでいたりした本の感想を書こうと思います。
この感想で、その作品や著者に少しでも興味を持って頂ける内容にしたと思いながら書いていますが、登場人物やぼんやりしたあらすじなど、『微ネタバレ要素』を含む記載がありますので、その点にご注意ください。
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国語教師・檀千郷は、生徒とのコミュニケーションのため、ある女子生徒が書いたネコジゴ・ハンターの二人が躍動する小説を読む、普通の先生に見えた…が、壇は『特定の人物が直面する、近い未来』が見える家系に生まれていた。
檀はその後、自身の能力が及ぼす影響などに葛藤しながら、ある問題に巻き込まれ・立ち向かうことになる。
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伊坂幸太郎さんの小説では、魅力的な二人の殺し屋が登場することが多いです。
マリアビートルでは、「檸檬」と「蜜柑」
777では、「マクラ」と「モウフ」
でしたが、今作では、
一般的なニュースで報道された「マダニ」「人食いバクテリア」「緑内障と脂肪肝」から、国際的な問題である「生物化学兵器」「核兵器」まで、多種多様な危険を心配し・怯えながら日常の生活を送っている、悲観的なロシアンブル。
と
ロシアンブルの心配ごとを聞きながら、「やれることをやったのなら、気にしたところでどうにもならないから気にしないで生きたほうが良い」と考え行動する、楽観的なアメショー。
この二人の掛け合いがとても魅力的です。
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(自身はあまり望んでいない)特殊能力を持っている国語教師・檀千郷が、小説になりそうな非日常の問題に巻き込まれ、周囲の人に感化されることで最終的には自分から飛び込んでいきます。
自身が蓋をした感情をまた開くとき、檀は希望を見出すのか、それとも後悔の念に苛まれるのか。
多くの方が「これこそが伊坂ワールドだ!」と感じるような、魅力的な登場人物たちの複雑な物語の展開と、伏線を回収して辿り着く結末。
伊坂先生を追いかけている方にも、伊坂先生の初読みの方にもおすすめ出来る本作、是非ご一読ください。
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