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異星人アリサと閻魔さまのトリセツ第45話「ドクター・ミネルバとアリサの対談⑥:引き寄せやタフティ理論に物申す」【連載小説】

アリサはドクター・ミネルバと同じ意見だった。そして、軽くうなずいて話し始めた。

「それって関係あると思うわ。真由美のクライアントたちが言ってた話を聴いたんだけど、“引き寄せ”や“新月の誓い”を何年も続けても全然効果がないらしいの。ソルトや言霊を使った願いも、もう通じなくなってるみたいで――。やり方の問題かもしれないけど……もしかしたら、地球のアセンションや自転速度の変化が影響してるのかも……。そもそも、“願いを叶えよう”っていう考え方自体が、もう時代遅れになってるのかもしれないわ。それに、最近はTUFTI理論がじわじわ流行ってるよね。確かヴァジム・ゼランドのやつだったと思うけど、新時代の到来に合わせて、このタイミングで広まるよう仕組まれてる気がするわ」

ドクター・ミネルバは微笑みながら静かに言った。

「TUFTIね……読んでみたけれど、語調は攻撃的なのに、理論自体は驚くほど純粋な印象を受けたわ。有効に活用できる人もいるでしょうけど——。ただ、“自己実現は他者への貢献によって達成される”という考えには、どうしても違和感があるの。それよりも、まずは魂の浄化が必要じゃないかしら?創造主によって植え付けられた『努力しなければ成功できない』『成長しなければならない』『魂を磨くべき』『他人を助けるべき』といった価値観——その足かせを、一度きれいに洗い流す必要があると思うわ。こうした考え方を手放すのは大変かもしれないけど、まずはそこから始めるべきよ。そもそも、創造主はもうすぐ消える運命にあるけど、TUFTI理論は新しい地球でも通用するのかしら?本来、魂を鍛える必要なんてないのよ。地球外生命体は、そんな強迫観念を抱かずに存在しているのだし……地球人は創造主の理想論に縛られて、どこか窮屈な生き方を強いられてきたのかもしれないわ。特に日本人は世間体を気にして、上からの指示に従いやすい傾向があるのよね。もちろん、家族や大切な人を思うことで前向きな気持ちを持ち続けるのは素晴らしいことだと思うわ。スポーツ選手も、ただ自分のためだけに努力するのではなく、ファンや家族のために頑張ることでモチベーションを保つと言うし。でも、これまでの価値観を基準にして成功を目指すのは、もはや限界なんじゃないの?本来、人生は楽しむべきものよ。そうでなければ、自分が何のために生きているのかすら曖昧になってしまうわ。他人を意識しすぎると、自分が誰の人生を生きているのかわからなくなるんじゃない。それに、他者と比較する時代は、緩やかに終わりを迎えているわ。平成時代の人たちを見ればなんとなくわかるじゃないの。競争という概念もまた、支配する側にとって都合の良い仕組みだったのよね。本当によくコントロールしてきたというか……。時代が変わろうとしているとき、理論的なリーダーに安心感を抱く人は多いだろうけど、一番大事なのは、自分の意思を持つことよ。簡単に他者の思想に流されるのはどうかしら、と私は思うわ」

第46話へ続く



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